北朝鮮のロケット実験
外交全体が余りの茶番劇として進行して行く、バカバカしくてならない。国際政治の駆け引きの低劣さ。政治音痴の鳩山元首相が、行かないでもいいイランに、出向いて利用されて戻ってきた。「行って良かった」など偉そうに記者会見している。永田町のお粗末。外交政策など、全く持っていない証拠である。第一に衆議院の外務委員会(田中真紀子委員長)は今国会で一度も開催が無い。話せばわかるぐらいなら、戦争は起きない。日本の外交はどこに行ったというか、まるでないということになる。北朝鮮の張りぼて衛星打ち上げに便乗して、どんなお芝居を見せようというのだろうか。迎撃ミサイルの配備騒動は、自衛隊としては演習つもりかもしれないが、野田政権としては、危機を作り出して、目を逸らそうというつもりなのか。もし張りぼて打ち上げが、危険なら、韓国のロケット実験の時も騒げばいいだろう。日本自身が、北朝鮮の監視衛星を打ち上げておいて、全体の関係が茶番である。
石垣島への修学旅行をやめたという、学校もあるそうだ。少し普通に考えたらどうだろう。日本に被害が起こるようなことはない。流れ星が落ちて来るという意味では、どこに居ても同じリスクである。打ち上げ場所から充分な距離がある。沖縄上空に来るころは、成層圏にまで上がっている。あがらないのなら、北朝鮮付近か、黄海にすでに落ちている。沖縄上空では成層圏から落下するから、燃え尽きるし、自爆の余裕がある。いずれ、わずかな不安を煽りたてることが、何を意味しているか。国防を重視しろというつもりなら、国防の対象が張りぼてをミサイルと呼ぶほど、空虚でバカバカしいものだと、国民に、世界に宣伝しているようなものだ。恥ずかしいことである。日本にとっては、北朝鮮が普通の中距離ミサイルで、対岸の原子力発電所を爆破すれば、日本は防ぎようもなく崩壊する。何も原爆を落とす必要もない。アメリカと日本では、条件が異なる。この騒ぎの中心はアメリカの問題と考えるべきだ。
中国の動向を良く考えてみる事が重要。中国は北朝鮮を上手く利用している。身内にはこんなならず者が居る。これを外交の切り札にしている。余り中国を追い詰めるなら、親分としての制御にも限界がある。両国はこういうあうんの呼吸で動いている。と言っても、中国もジョンウン氏には手を焼いてる状態。すべてがジョンウン氏後継セレモニーだ。食糧援助要請で、アメリカを引きづり込む。確定した時にロケット発射。安保理違反だと騒ぐ。平和利用の衛星まで、いちゃもん付けるなら。もういい原爆実験をやってやる。すべてが、3代目の襲名披露である。力の外交では手に負えない。中国と日本が信頼できる関係を作り出す事だ。それが先である。鳩山氏のパフォーマンスは、善意を信じて利用されたというだ家ではすまない。迷惑なことである。日本は特別な計らいで、石油輸入の例外措置の中にいる。ただでさえ、微妙な立場にある日本は、イラン問題は北朝鮮以上に、深刻に微妙に対応する必要がある。
中国との外交を考えなければ、北朝鮮問題の解決はない。中国は近い国である。これから経済も、国防も厭でも付き合わなければならない。このバカバカしい張りぼて騒動では甘くみられるばかりである。できもしない迎撃ミサイル配備など、隕石や衛星落下の都度、リスクがわずかでもあると、配備していたら、茶番だ。日本人のかなりの部分がヤマイに侵されている時に、ヤマイを刺激するような政府の手法は馬鹿げている。この騒ぎの演出の中、ジョンウン第一書記就任が世界に流された。繰り返しテレビは流している。すでに襲名披露の充分な効果をあげている。ロケットは平和利用に限定することは永遠にできない。アメリカや日本に原爆を打ちこめる、核保有国になろうとしている。イランと同じである。今後さらなるテロ国家が原爆を持った場合。世界の軍事バランスはどうなるのか。軍事力も同等に互いを壊滅するほど巨大化したという時代。どうせ無意味なもので競争してもしょうがない。日本の平和主義こそ、輝きを増してくるのではないか。