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笹村 出-自給農業の記録-

日本国債の金利急上昇

   

 

国債の金利が代表的な指標である10年物国債の利回りは、2.35%をつけた。1999年以来、およそ27年ぶりの高い水準になった。財政破綻の匂いがしてきた。高市積極財政が、日本経済を潰すと市場は見ているのだ。どれだけ借金をしても、新しい産業は生まれない。生産性は上がらない。

外国人投資家が日本投資から引き上げ始めたようだ。高市積極財政が負に出ると見られている。今の日本経済の中では無理な経済政策だ。積極財政と言いながら、一方で消費税減税である。人気取り政策をとらざる得ない立ち位置では、サナエミクスはアベノミクスよりもさらに始末が悪いと判断された。

衆議院選挙に向けて、減税合戦である。どの党が勝利しても財政破綻がまっている。悪い民主主義が動き出している。ともかく選挙に勝つためには減税を叫ばなければならない。それに加えて財政の水ぶくれをしている。明確な新産業創出の方向性が見えない。

金利のない世界から突然の、金利上昇の世界に移ろうとしている。その原因は、日本が高市政権による放漫財政への懸念である。インフレが始まろうとしている。赤字国債に頼った財政が、限界を超えて、財政破綻に至るとみられているのだ。

日本経済は従来の財政による景気てこ入れ策では、回復が出来ないと世界からみられている。ダボス会議の記者会見では、世界中の記者の質問が、積極財政の理由を問いただしたそうだ。実はその理由は既得権益の死守でしかない。企業をこれ以上守っても、何も新しいものは生まれない。

自民党がどうしても企業献金を止められないのは、自民党と大企業のもたれ合いがあるからだ。もし減税をするなら、その分だけ法人税を上げなければならない。法人には福島復興特別税も免除されている。その見返りが、自民党への献金と思えば安いものである。

超長期債も上昇し、新発30年物国債は一時3.880%、40年物は一時4.215%をつけ、いずれも過去最高となった。40年物の利回りが4%台に乗せるのは初めてだ。インフレが加速するとの見方も金利上昇の一因となっている。放漫財政が、物価高を呼び起こす可能性。危険な経済の兆候が現われてきた。

日本の将来の世代のことを考えるのであれば、消費税減税は止めた方が良い。日本の国家予算は借金まみれで、限界に達している。それでも国民が減税を標榜する政党に投票しようとする。与党の高市政権ですら、消費税減税を口にした。中道改革は食料品の消費税撤廃である。

唯一消費税維持を主張する政党は「みらい」である。法人税を下げる、消費税を下げる。道路特別税の撤廃。その財源は赤字国債という借金である。確かに未来の日本人につけを回すと言うことだ。みらいを考えれば、消費税を維持するのは当然のことになる。

日本の財政状況を考えれば、減税どころではない。日本の債券市場を買い支える海外勢が、日本経済を不安視を始めた結果、長期金利が上昇を始めたのだ。国債は半分は日銀が保有している。日銀は2013年4月に量的・質的緩和を採用して以降、異次元緩和の下で国債を大量に購入してきた。

昨年9月末現在、その額は発行済み国債・財投債の52.6%に達している。その日銀が出口戦略に転じて、国債保有を減らすことにした。その結果国債は買い手が不在になった。金利水準が物価との関係で魅力あるレベルにならない限り、最終投資家がいない。たぶん海外の投資家が国債を買うのは難しい場面が訪れた。

国債は買い手が不在になることで、長期金利が急上昇を続け、利払い費の急増がさらに財政を圧迫する懸念が強まっている。世界中が高市積極財政を、成功の可能性は低いとみている。当然のことだ。企業が新しい産業を創出できないことは、アベノミクスで散々見てきたではないか。
 
国債の金利が上昇しているから、次の売り出しで国債を買えば良いかと言えば、多くの経済予測ではネット銀行の定期貯金の方が良いとしている。確かに比べると、ネット銀行の方が利率が高い。ネット銀行が高い金利でお金を集めて、どう言う投資をするのだろうか。
 
ネット銀行の貸出先は住宅ローンである。地方銀行も長期の40年とか言う住宅ローンを貸し出している。それがマンション投資の原資になっている。マンションが値上がる原因は、中国の不動産バブル崩壊で、行き先を失った資金が投資先をさまよい、都心のマンション価格を押し上げている。
 
もう一つが株式投資である。海外の株式投資を含め、債券市場で資金は回している。いわばだぶついた資金が投資先を捜して世界中に漂っている状態である。本来であれば、値上がりする企業業績などない株が、もたれ合いながら、歪んだ値上がりをしている。
 
異常な株高だと私には見える。日本では中国経済の崩壊を繰り返し叫ぶが、本当は中国経済の方が日本経済よりははるかに安定している。中国の海外投資は去年過去最大になった。GDPは2025年は5%成長で前年と同水準である。日本よりはるかに良いのだ。
 

中国経済は対米輸出が20%減少したにもかかわらず、全体的に見れば過去最高額を達成している。以下ジェトロの資料。

中国海関総署(中国税関)が1月14日に発表した統計によると、中国の2025年の貿易総額は前年比3.2%増の6兆3,548億ドル、うち輸出は5.5%増の3兆7,719億ドル、輸入は横ばい(0.0%)の2兆5,829億ドルとなった。人民元建てでは、貿易総額が前年比3.8%増の45兆4,687億元(約1,000兆3,114億円、1元=約22円)となった。ドル建て、人民元建てともに過去最高を更新した。うち輸出は6.1%増の26兆9,892億元、輸入は0.5%増の18兆4,795億元だった。

主要な貿易相手国・地域別にドルベースで見ると(添付資料表参照)、輸出額では、1位のASEAN(13.4%増)、2位のEU(8.4%増)、4位の香港(15.5%増)、5位の日本(3.5%増)はいずれも増加した。他方、3位の米国が関税引き上げなどの影響もあり、20.0%減の2桁減となったほか、6位の韓国が1.1%減となった。輸入額では、1位のASEAN、2位のEUはそれぞれ1.6%減、0.4%減となったほか、6位の米国が14.6%減の2桁減となった。一方、3位の台湾(6.0%増)、4位の韓国(3.1%増)、5位の日本(5.5%増)はいずれも増加した。

日本が高市発言を撤回しない方が良いという、世論だそうだが。本当にこのまま行けると考えて居るのだろうか。アメリカでさえレアーアースの輸出制限をちらつかせただけで、トランプは関税戦争を停止したではないか。日本経済は間違いなく困難を極めることになる。

高市氏は支持されている以上撤回も出来ないところに追い込まれている。ここは政権交代して、中国との関係回復しか日本経済の回復はない。中国を仮想敵国として、対立を深める自民党の政策は、アメリカに押しつけられていることだ。アメリカと距離をとるためにも、高市政権が選挙で敗れるほか、日本経済に見通しは付かない。

経済は極めて危険な地点まで来た。赤信号が光り出した。みんなで渡れば怖くないと株式投資をする人が絶えないが、必ず崩壊すると私は見ている。安定投資と言われる国債ですら、大丈夫なのかと不安になるくらい、日本経済の危険度は増してきている。

 

 

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