大磯吉田邸の集まり

   

農業の応援をする集まりらしい。と言う事だけで、よくわからないまま、大磯吉田邸に出かけた。吉田茂氏が住んでいた屋敷だ。海沿いに1万坪の規模だそうだ。邸宅なのどというものは、全くくだらない。何でこんなものが残されているのだろう。帰りなって、少し見えてきた。吉田邸の見学会を、大磯の観光協会がシリーズでやっている。この発端は西武という会社が吉田邸を所有していて、それを会社の都合で、転売したいと言う事になった。それなら、民間に販売して住宅開発をされるより、公的な所が買い取り公的な利用をしたほうがいい。と言うような事が地元から出たのだろう。県に買ってもらいたいという活動があり、それがほぼ確定したので、県民にも見学会を行おうと言う事ではないか。その見学会の場に、ただ庭を見て帰るのもなんだから、何か企画をしましょう。あるいはその機会を利用して、自分達の活動をアピールしようという、ことになったのではないか。全て推測だ。説明は全く聞いていない。

農の会でも大磯に田んぼグループがある。ワクワク田んぼだ。今年始まった、東京から通いの田んぼグループだ。見事に棚田を復活した。若い人達の集まりで、今までにない形で進んでいる。初めのころはどうなるか、不安もあったが、思いのほか根性の在る人達で、素晴しい田んぼをやりきった。来年も続けると元気だ。こういう動きを見ると、全く新しい何かが起きている事がわかる。その大磯に吉水という旅館を銀座・京都でやられている方の自宅がある。その方が、以前から農業に関心があって、農の会とも何やかや連絡はあった。この方の発想は失礼ながら、農の会の考え方などより更に古いタイプの発想だ。それで、ワクワク田んぼの人達とのかかわりは、どんなものだろう。おかしなことにならねばいいが、と言うのが、正直な所だった。

たぶんその系統の集まりらしいので、様子を見に行った方がいいとは思っていた。着いて最初にお会いした渡辺さんから見せられたのが、株式会社吉水ホールライフと言う名詞だ。今度会社を設立したと言うのだ。どうも吉水さんが言われてきたことを、形にする会社を立ち上げたようだ。それで何と驚いたことに、大磯田んぼの一人が、折角勤めた仕事を、一年で止めて、農業をやると言うのだ。確かどこか一流企業の経営コンサルのはずだ。それで引っ越して、一人暮らしを始めたと言う。田んぼをやって生き方が変わったと言うのだ。毎日寝不足で仕事をして、電車の中で寝ればいいと、土曜早朝から田んぼに来る。その中で、何かを見つけた。

開拓者の世代には、ぎょっとするひとがいる。常識的でなく、自己陶酔型で人の話を、先ず聞かない。その吉水さんと、若いこれまた全く大胆な、青年がどこかで出会ってしまったのか。そんなだから生きると言う事は面白い。吉田邸の集まりは話を早く止めてもらって、お庭を見たいと言う人を前に、私の前の人二人が、10分づつのはずが、30分も話した。その時には理由は見えなかったが、集まった人達がそわそわ上の空なので、とりあえずにした。しかし、前に話した人の話の内容は、ちょっと申し訳ないが間違えが多すぎた。F1種子が人間の生殖機能を壊す。と言うのが最初の人。次の人は養鶏の雛の90%はアメリカから来ていて、その鶏は生殖機能が取り除かれている。そんな卵を食べて居るから、人間は生殖機能が落ちる。そんな間違った話しをした。2人の話のインチキを何人かの人は気付いているはずだ。その気付いた人から、主催者がどう見えたか怖い。

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