民主主義の対極は権威主義
2026/02/02

世界中で民主主義が崩壊し始めている。そして、トランプ主義や高市主義が力を増している。世界は民主主義に次第に、変わって行くものだと思っていたので、人間の愚かさにがっかりしている。努力が足りなかった。といわれればその通りなのだが、まさか民主主義は実現せずに終わるとは、思いもしなかった。
民主主義が終わりどうなるのかと言えば、独裁が始まろうとしている。権威主義が登場している。トランプ、プーチン、習近平が大きな独裁ならば、各国に独裁者といえそうな指導者が、左から右まで出てきている。高市もその1人なのだろう。
日本でも、強い指導者を待っている空気感がある。何とかして欲しいと、自分自身の問題まで国に要求する。引っ張って行ってくれる指導者を待ち望んでいる。自分の暮らしを自分が何とかするではなく。政府が自分の暮らしを何とかしてくれるのを期待している。悪いのは自分ではなく、どこかの誰かだ。
戦後民主主義は実ることなく、立ち枯れ状態である。多数派の人が、弱い者は強くて力のある人に、ぶら下がればいいという、哀れな世界観を持っているようだ。弱いなりに、自分の足で立とうという、意思が育たなかった。何が悪かったのはかわからないが、これも努力不足と言われればそうだ。
自分の国内のことだけならまだ良いのだが、悪いのは外国であり、外国人だという、排他主義の流れが起きている。外国との交易がなければ成り立たない世界経済。外国人に働いてもらえなければ、動かなくなった社会。この行き詰まりが、結果的に排他主義を生み出しているのだろう。
外国人労働者を受け入れざる得ない企業や、医療や介護の状況から、国内の状況や、過去の歴史的問題などかまわず、外国の人たちに来てもらった。それがまた奴隷労働と言わざる得ない、差別された劣悪なものであり、犯罪に走る人も出てくる。すると外国人排斥の叫びが聞こえてきた。
悪いのは来てくれた外国人労働者ではない。悪いのは、場当たり的に、仕方がない、働いてくれる人がいないという、現場の事情から外国人に来て貰うことになったことだ。来てくれた人の国の家族や、子供の未来のことなど考えてもいなかった。
日本の社会が回らなくなり、仕方がなく受け入れた外国人労働者。にもかかわらず、今度は不満のはけ口が、外国人に向かい日本人ファーストの主張になる。その外国人に対する反発の流れは世界各国に起きている。強権主義の政治勢力が東上している流れと同調している。
下層に固定された人々が、さらに下層の人を作り出し、批判やいじめをしている。問題は社会の階層化自体にあるのだが、階層化社会で、士農工商の下に、エタと呼ばれる人や、非人と呼ばれる階層を生み出した。農民が嫌で流民すれば、社会からはみ出て非人になる。
悪いのは自分ではない。社会が悪いのだ。一部の富裕層と貧困層に二分されてきた社会。むしろその貧困層が、強権主義に期待をしている。何とかしてくれるのではないかという期待が盛り上がる。しかし、何とかしてくれるどころか、貧困層は固定化されて、抜け出られない底辺の階級が生まれる。
その底辺階級予備軍が、生活の不満や不安を強権政府が解決してくれることに期待している。まだろっこしい、民主主義では埒があかない。確かに、日本では30年マダロッコシイ政府で、だんだん悪くなる社会を見てきた。これで民主主義に期待出来なくなったのかも知れない。
しかし、残念ながらトランプのやり方では、ますます貧困層は苦しくなる。能力主義なのだ。能力がないから貧困層にいるのだから、努力して富裕層に成り上がるしかない。このあり得ない図式を示している。固定された貧困層から成り上がるのは、絶望的なことになる。
負ければ終わりの考え方なのだ。負け犬は打ちのめされて当然と考えて居るから、中国に負けないように、有利な内の今戦おうとしている。そして西半球がアメリカだと、訳の分からない主張をしている。こうした弱肉強食の世界間違っている。
アメリカのトランプ主義は、日本の希望を消した。日本はアメリカに隷属していたから、アメリカが何とかしてくれる、占領軍が何とかしてくれた。アメリカが平和と民主主義をくれた。そのアメリカが豹変し、日本を食い物にし始めた。まだそのことに高市氏は気づかず、すがりつこうとしている。
自由の国アメリカに登場した、トランプ主義には打ちのめされた感がある。プーチンや習近平については、そのうち淘汰されると期待ができたのだが、もうトランプとなると、アメリカ人の総意なのだ。どれほど悪辣な大統領であれ、自分たちの利益になるなら、目をつぶろうという姿である。
負けたアメリカから早く離れろというのが、60年前からの願いだった。アメリカに隷属している日本の姿に耐えられなかったのだ。占領軍の横暴さに耐えがたかった。米兵とけんかするときには組み付いて、寝技戦にする方がいい。などと教えてくれた沖縄出身の饒平名先生。どうされているかな。
愛国主義者だった気がする。当時は日本が好きであるという事が革新勢力である。何せ政府がアメリカの配下なのだ。世の中の風潮もアメリカになびいていて、なぜ敗北したアメリカがいいのか私にはわからなかった。まして、右翼の愛国党まで、名前に反してアメリカ愛国党だった。
何かわからないが、なにくそという思いを抱えた中学生だった。日本列島の自然のすばらしさ。日本人のすばらしさを学んでいた。いつかアメリカに支配された日本から、独立して民主主義国家日本が誕生すると信じていた。ところが独立どころか、ついにアメリカオンリーの高市政権の誕生である。惨めで哀れだ。
そして、日本国民がアメリカの空母艦の上で、トランプと抱き合って手を振り上げる、驚くような日本の総理大臣姿を歓迎している。敗戦国日本の記憶のない国民がいたのだ。ミズリー号の上で、降伏文章に署名をさせられた、トボトボした天皇の姿を思い出してしまった。何たる変わり身か。
中国の習近平も大分怪しく成ってきた。軍の幹部を次々に反党分子として失脚させている。最も信頼しているとされていたはずの、張又侠、竹馬の友とされる人物まで、規律違反で失脚させた。毛沢東の後継者とみられていた軍幹部林彪が、クーデターを起こして逃亡して、モンゴルで死亡した事件を思い出す。
習近平と張又侠は台湾侵攻に関して意見が分かれていたとされている。確かになにか台湾に対する軍事演習や漁船を装う中国船の尖閣海域での行動など、どこか統制の取れていない、不自然なところがあった。習近平は慣例を破って3期目に就任するときの根拠として、台湾の国家統一を上げた。
中国国家統一を成すために、4期目をやるというのが、表向きの理由なのだろうが、要するに独裁者になった。毛沢東も晩年権力に固執して、哀れなものだった。習近平も権力に固執し始めた。まだやり残したことがある。自分でなければ、この国を治めることは出来ない。独りよがりは独裁者の常である。
プーチンは大国が弱い隣国を軍事侵攻した、いかにも強権政治家である。所がロシアは思ったほど強くはなく、またウクライナは想像以上に強かった。戦争は膠着して長引いている。いずれにしてもロシアはウクライナ侵攻の結果、弱体化している。ロシアの経済が石油依存だからだろう。
3つの大国が、力で世界を動かそうとしている。そして、日本を含めた中堅国家が、追い込まれ隷属させられている。反発することも出来ずに、すがりついて行こうとしているのが高市政権の姿なのだろう。つまりトランプの威を借りて、中国と対決しようという信じがたい姿。
自立を目指せない恥ずかしい、高市強権政権である。世界が強権的に動いているなか、隷属する選択をしているのは、力以外に信ずるものがないからだ。81年前の敗戦の結果、武力に頼らない平和国家を目指したはずだった。所がやはり力に頼るしかないという、先祖返りをしている。
武力のない世界を目指したはずだった。武力を目指せば人類は滅亡すると自覚したはずだった。しかし、81年が経過して、戦争では何も解決が出来ないと言うことを、自民党は忘れた。人類の愚かさを痛感する。選挙で高市氏が選択されれば、軍事予算が倍増し、暮らしは厳しくなることは必然だ。