通院しなかったら10万円
財務大臣の麻生氏が老人医療費を抑制するためのアイデアとして、70歳以上で1年間通院しなかった人に、10万円プレゼントという奇案を述べた。正直70歳以上と言っても農業者なら現役平均年齢である。はたして私は後、7年と3カ月元気に働けるだろうか。昔から病院には行かない。前回お医者さんにかかってから、15年は経つ。医者に殺されないためである。慶応病院の近藤誠先生がそう言われている。「医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法」ベストセラーである。「それでもがん検診うけますか。」という本を30年前に読んで影響された。病院嫌いにとって実に都合の良い本だ。検診を熱心に言われている医療関係者には、苦々しいものに違いない。医療というものは、ありがたい、素晴らしいものである。母も、父も病院で御世話になったので深く感謝している。そして、家で一緒に暮らす中、覚悟はしていたが両親とも見送ることが出来た。
医療に関しては、それぞれが命の覚悟の上で、考えないといけない。私は虚弱児童であると、通信簿に書かれていた。小学校のころは、良く休んだ気がする。体も弱かったが、頭の中が何が何だか混乱して、思い出せない期間がある。中学に行ってからも、聖路加の神経科に行かされたから、何か頭に問題があったのだろう。若いころ東京に居たころは、風邪ばかり引いていた。熱とせきがいつも出ていたような、苦しいところがあった。結核だと船医だった人から言われた。絵の描き方が良くなかったと思っている。その後30代後半に山北に移ってから、病気らしい病気をしたのは、1度だけである。帯状疱疹である。胸の廻りを一周するように疱疹が出来て、苦しかった。その一回だけである。亡くなられた中井のシオン先生の所に行った。先生とは自給農仲間の意識があったので、薬を使わないようにお願いしてから見てもらった。針治療をしてくれた。漢方薬を頂いた。
だから、もう20年近くおかげさまで病院とは縁がない。今後も出来る限り病院とは関らないで行こうと考えている。10万円くれないでもいいのだが、医療保険料の方は、なんとも変だと思っている。病院にはよほどのことがない限りかからないと覚悟を決めて、自分なりの健康法を進めている。一方に、不養生をして体を痛めつける暮らしをして、病院に行き薬をもらっては暮らしている人もいる。これは公平とは思えない。会社勤めで、労働基準法違反の労働を課せられ、ストレスをためて、病院に入院する。退院しても、同じような過酷な勤務を変えることが出来ない。こういう人と私がなぜ同じ、医療保険の範囲なのだろうと思う。別枠を設けてほしいぐらいだ。身体を労わりながらも病気になる人は、当然保険の範囲だ。めちゃくちゃの生活をする人は、自業自得の面もある。望んで病気になる訳ではないので、仕方がないとも言えるが、何か一工夫はあると思う。
10万円もらいたいので、行くべき病院に行かないので、病気が深刻化して、医療費が尚更かかるということが起こるだろう。医療は病気になる前の問題だ。予防医療ということが重要だ。誰だって苦しい病気になりたくない。どうすれば健康な暮らしを出来るかに力を入れれば、医療費は削減できる。一人ひとり違うと思うが、自分の身体について知識を持つことだ。毎日体重を量る。体脂肪や、血圧。血糖値、こういうものの測定をする。機器は行政が貸し出す。そして自分の身体を内観する。健康のための暮らしを規則正しく送る。体重計に乗れば自動的にデーターがセンターに送られる。こうしたデーターを、継続的にに健康センターに送り管理してもらう。そしてデーターに変化があれば、生活指導をする。データー測定をして、自己管理をきちっとしている人の保険料と、しない人の保険料を変える。