ノロウイルスの流行
ノロウイルスの流行が、騒がれている。テレビなどでは死ぬ人もいるなど、とんでもない誤解を招くような事を言う人がいる。ノロウイルスで死ぬなどと言う事は無い。恐れるようなウイルスではないという事。ウイルスと言う事が少しづつ解明されてきた為、風邪とか、インフルエンザとか、食中毒とか言われていたものが、ノロウイルスが原因と特定された事が大きい。
ウイルス学は最近急速に展開されているようにおもう。そもそもウイルスと言う奴は、生き物のなのか、生き物の生成物なのか、不可思議なもののようだ。細胞構造をもたず、生きるための何かを、例えばエネルギーを生成することも無いらしい。細胞が取り込むと、その細胞がウイルスを勝手に増殖する。大きさは小さい。普通の細胞の100分の1から、1000分の1と言う事らしい。ジェンナーが1796年に発見した、天然痘のウイルスは、種痘による免疫法で根絶した。
ジャンナーの話は有名な事だが、養鶏をやるものとしては参考になるところがある。農家に古くから伝わる伝承があった。「牛痘にかかった人間は、その後天然痘にかからない」というものだった。当時も免疫と言う事は考えられていて、軽い天然痘になった人の膿を、摂取すると言う危険な方法が行われていた。どうも、養鶏をやっていると風邪を引かないと言うことがある。これは私だけかもしれない。免疫と言う事はイタチゴッコで、現在世界中で、天然痘の免疫を持っている人は一人もいない。と言う事は天然痘ウイルスが生物テロ兵器になる恐れがある。
ノロウイルスが言われだしたのは最近の事だ、なかったわけではなく、今年特定できるようになったのだ。インフルエンザが簡単に特定できるようになったのも今年の事だ。今まではひどい風邪はインフルエンザと言う事にされていた。病状で推測して、医者が決めていた。今はインフルエンザ簡易特定キットがあるので、何処の医院でも判定が出来るようになった。ノロウイルスも同じだ。簡単特定法が出来たのだ。
今までも在った冬場の食中毒の流行が、ノロウイルスによるものであった可能性は高い。しかし、この食中毒の特徴は程度が軽いと言う事だ。これで直接死んだ人はいないし、健康な人にとっては病気とはいえないぐらいだ。では何故こうも騒ぎになったか。報道の不勉強だ。何でもはやり物を騒げばいいと思っているのだ。
人間の免疫の状態に変化が起きている。病原菌やウイルスに接しにくくなっている。抗菌グッズや、病原菌も除去できる空気清浄機の登場。確かにその場にいれば安全かもしれない。箱入り娘だ。
外の世界はそんなに甘くは無い。悪い虫があちこちにいるのだ。免疫をつけたほうがいい。病気も決して悪い事だけじゃない。病気をしながら、世間と折り合いをつける。折り合いをつけながら、死ぬまで生きるのが、人間だ。出来る事は自然に馴染んだ強健な身体を保つ事だ。そうすれば、ノロウイルスぐらいで、へこたれない身体になる。自然状態に入り込んで、それに馴染みながら、受け入れバランスをとる。こっちの方が安全だと思う。それでも病気もするし、最後には死ぬ。当たり前の事だ。
ノロウイルス騒動の方で、韓国で起きている、危険な鳥インフルエンザは、報道が少ない。少ないのはありがたいが、事の重大さを誤ってはならない。こちらは深刻な事だ。