維新の会に現れた、丸山、長谷川の危機
参院選(比例区)に日本維新の会公認で立候補予定の元フジテレビアナウンサー長谷川豊氏(43)が、講演会で被差別部落をめぐって差別発言をした。長谷川氏は、「士農工商の下に、人間以下の存在がいる」などの言葉を使った上で、「当然、乱暴なども働く」「プロなんだから、犯罪の」と述べた。
丸山氏の戦争発言に続いて、すごい維新の人間が登場した。かつてこんな二人ほど凄まじい政治家は思い出せない。あの丸山議員の戦争発言の後の居直りの姿が、すごい。そして、長谷川候補のひどさは半端じゃない。この人はその前に、人工透析患者を自業自得だ、死ね。などと書いて問題を起こしている。丸山、長谷川両氏には共通する愚かさを感じる。あの以前代表だった橋下氏とも共通するものだ。それはひとくくりにすれば、目立ちたい人間の業である。目立てば、何でもしてしまうブロガーと共通な自意識。目立ちがり病という、病気と考えた方が良いのかもしれない。自民党の深谷議員が「国のために死ねるのか」こういう覚悟が政治家には必要だと書いている。まあ、こういう視点から政治家の姿勢を発言することとも大きくは違わない。深谷氏も目立ちたいだけだ。政治家が国のために死ぬ必要など全くない。何故こんな物言いになるのかと言えば、国のために死ねると言えば、立派な覚悟の人間というように聞こえるからだ。もし聡明な政治家が本当に国の為を考えるならば、国のために死ねる人間であれば、そんな覚悟を間違っても口外しない。覚悟とはそういうものだろう。そんな言葉を口にする人間が政治を行えば、ろくなことにならない。国のために死ねない人間を軽んずると表明しているのだ。私の様な臆病者を笑う事だろう。
丸山氏の戦争発言は公務員法違反である。国会議員は公務員である。公務員は公務中は憲法に従う義務がある。丸山氏は国後島訪問団の顧問の立場である。北方領土に関する衆議院特別委員である。どう考えても公の立場で、国後島に行っているのだ。自費で行っているわけではない。ここでの北方領土にかかわる発言は公のものになる。外交問題になっても仕方がない立場である。一個人の発言で終わることはできないことである。この発言で国会議員を辞職しろと言う野党の6党の要求は当然である。与党自民、公明両党は議員の発言で辞任要求という事は前例がない、言論の自由にかかわるとしている。何を怖れているのだろう。インターネットでも、丸山発言を弾圧するのは言論の自由の問題だという主張がかなりある。今回の戦争発言問題は、言論の自由とは関係のない。議員が外交にかかわる公務中に憲法違反発言をしてはならない。という当たり前の話である。もし、外務大臣が同じようなことを発言したらさすがに日本国が困ることは誰にでもわかるであろう。丸山氏が選挙演説でこういうことを発言するのは言論の自由である。事例としては警察官が公務中に、「泥棒するほかないだろう。」などと発言したら、退職してもらわなければならない。言論の自由を守るためには、その意味をはき違えてはならない。
長谷川氏を候補者にしていた維新という組織は、ずいぶんおかしな政党だ。長谷川氏は目立つための発言をあえてしている。渋谷のスクランブル交差点に、ベットを持ち出した人間と変わらない。この人はフジテレビのアナウンサーだというから、言葉のプロのはずだ。承知でこういう馬鹿なことをしているのだ。あの橋下氏が、タレント弁護士だったことと、そして今は政治タレントを継続していることと共通する。目立つことが維新での人間の評価基準なのだろう。部落問題をよく知らなかったなど弁解しているが、そんな無知な人間が、政治家になること自体問題であろう。知らなければ発言しなければいいのだが、つい極端なことを発言して、注目を浴びたいという性格が出てしまう。フジテレビのアナウンサーというからフジテレビの質というものにも関係している。テレビでは目立てば視聴率が上がり、評価される。その際どいところを上手く狙うと褒められる。こうして政治家が、電通に演出されるようなタレントになった。一番当選しやすい演出を考えてくれる。演出を曲解した長谷川氏は暴投をした。何が受けるか以外にない選挙になった。小選挙区制がおかしな議員を産んでいるのだ。
日本をどんな社会にしたいのかという事が国会議員になるための、基本姿勢である。国家の方向というような本質問題は当選したら考えます、というような小田原の衆議院議員では困るのだ。結局は有権者の問題になる。有権者が目立つような人間に投票する。世界中がトランプ現象である。アベ政権は衆参同日選挙が有利だから、解散をするという。解散の大義がないどころか、選挙以外に興味がないという本音が出ている。要するに自民党の国会議員は就職の成功組に過ぎない。そして、自民党に入れてもらえない人たちが、維新の党に入れてもらう。以前は国民党に入れてもらっていた。このひどい状況を作り出したのは、小選挙区下の公明党の存在だと思う。与党に主張のない利己主義政党がくっついている。日本の政治の重要な数合わせに、公明党というどちらにでも転ぶ政党が存在する。その時一番得な方に動く利己政党がある。その為に、政治に言論が失われた。創価学会は現世利益を宗旨としているのだから、そういうものかもしれない。