日本脳炎の予防接種

   

日本脳炎の予防接種後に子ども二人が死亡した。この事でその後細かな説明が無い。関連が無いとだけ厚労省は発表している。このままでは不安だけが広がると考えていたが、やっと予防接種と突然死の関連を疫学的に調査すると言う事になった。調査は2,3年かかりすぐに何かが分かる訳ではないそうだ。人間の身体に関することは、人体実験が出来ない。例えば放射線の影響など、どういう結果に成るのか本来なら、放射線を浴びている仕事の人たちを疫学的に調査すれば、ある程度把握できるはずである。ところが、こういうことはたとえ有効な結果が出ている可能性はある。職業別の疾病率の調査などを行うと、職業差別につながる可能性もある。印刷の溶剤による胆管がん。アスベストに関する職業など、扱いを間違うと、差別に成りかねない。スチュワーデスの疫学調査など難しいものがあるだろう。

以前、あしがら地域で井戸水に問題がある可能性があり、地域のガンの疫学調査を行ったことがある。疫学調査の専門家の協力を得たものだ。しかし、その結果は発表されていない。当然のことで、一軒一軒戸別訪問をして、地域での細かいがんの発生率を調べたものだったから、もし有意差が出てしまえば、地域差別に成りかねない訳だ。これはそうだと言うのではないが、高圧線の集中する地域にがんの発生に有意差があるという結果が出たとする。こういうことは発表できない情報に成る。実は、死亡原因だけで言えば、日本人全体の記録はされている。多分、厚労省の中では、がんでの死亡率の濃淡は地図化で来ているはずだ。その上で、地域とがん死亡の因果関係は無いという事に成っているとは思えない。塩分摂取と高血圧は良く話題になった。しかし、地域の水とか、空気とか、環境に由来する環境的要素が原因となれば、そう簡単なことではない。

今回初めてワクチンや予防接種が、どうして起こるのかを調べようと言うことである。私は相当に疑問を持っている。ワクチンによる免疫という考え方が、まだ不十分に感ずるからである。ある病気の特殊な免疫を人工的に作ると言う事が、人体にとってどういう事に成るかは、結論は出ていないと思う。もちろん大多数の者には、その病気に対しては有効であるのは事実だ。しかし、他の病気にはどういう事に成るのか、自然免疫とワクチンによる免疫とはどう関係するのか。老人は免疫力が落ちて行くと言うが、どういうメカニズムなのだろう。生き物としての人間を考えれば、弱者淘汰という事が自然なのである。もちろんそう言うことは人道的にあり得ないことである。あくまで病気に対する対応という意味でこの事を考えておく必要はある。ワクチンによる免疫という仕組みに対して、人体という自然の中で何かが起こり得ないとは限らないという意味である。

60歳を越えれば、今さらワクチンというようなことは、関係が無い。自分がとことん薬や、サプリメントを使って長寿を得ようと言うのもその人の判断で良いだろう。あるいは医療を拒否して、さっぱりと死ぬのもその人の判断である。自己判断していい年齢だと思っている。老人医療費の増大が盛んに問題になるのが良く分からない。無料化などとんでもない話だ。通常と同じで全く構わないと思う。その分を子どもたちを手厚くすべきだ。医療に頼って長生きしたいなら、あくまで自己責任でやってもらいたい。あくまで子供たちのことだ。ワクチンで多くの子供たちが救われているのは事実だ。しかし、子供たちがとても免疫が弱くなってきている感じがする。自然に免疫を確立する、環境を持たない子供が増えているのではないか。これは簡単に判断はすべきではないが、ワクチンの疫学調査と同時に、環境の違いによる疫学調査は出来ないものだろうか。

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