豚インフルエンザフェーズ6

   

豚インフルエンザが新インフルエンザに変更になった。理屈としては人人感染が可能な形態にウイルスの変化があったからと言う事だろう。しかし、気になるのはいつの間にかの、豚由来説の消滅である。本来なら、メキシコで始まった時、豚の調査が何より優先されるべきだ。豚の中で何が起きたのか。この研究を行うことは、ウイルス研究の大躍進の可能性がある。今まで行われてきた、仮説が今実証的に、臨床的に、確かめられる場面である。ところが、今の所、ドンドン闇の中に消え去ろうとしている。多分全ての豚の出荷が終わろうとしているだろう。何という杜撰な、不公正なことか。WHOはこの間オタオタ、ごまかしを続けてきた。鳥インフルエンザを槍玉に挙げてきた。正義の使者を気取った、あの女性日本人医師は今メキシコで、豚の調査をしているのだろうか。フェーズ3・・・4・・・5・・・いよいよ6と言う流れだ。アメリカの何かを感じる。

メキシコ政府が国内異変を気付いたのは、4月6日である。16日になって、WHOに連絡を取った。10日間、おかしいと言う事を感じながら、出遅れをする。しかし、WHO地方組織は連絡を処理せず。24日に至って、重大事に気付き、始めて対応をとる。アメリカ疾病対策センター(CDC)が本格的に関心を持ち始めたのか、20日まで遅れた。このづれは、何を意味するのだろうか。メキシコ政府の責任に、重大な過失がある。問題は、各国国状によって、初期対応システムの能力には差がある。これを、連絡体制で補うのが、WHOの役割であろう。16日のメキシコ政府の申し出を上手く処理できなかった、仕組みをこの機会に、徹底的に検証すべきである。次に欠落したのは、発生源の調査である。既に1ヶ月が経過した。発生源である養豚場では、全ての豚の出荷を終えたであろう。もう闇の中に消えて居るはずだ。

拝金主義経済が背景にある。人の命より金が先なのだ。アメリカ経済が危機的状況にある。アメリカは農業国である。メキシコの養豚業もアメリカ資本が、相当数あるという。とくに大規模養豚はアメリカ資本。ここで流通を止められると、大打撃である。BSEの時も、アメリカは世界中に汚染の可能性のある牛肉を、無理強情に販売しようとした。豚も全く同じことだ。豚インフルエンザの報道と同時に、一番叫ばれたのが、豚肉の安全性である。日本政府関係者はことごとく、豚肉の安全性を連呼した。アメリカ政府の要請があったかも知れず。アメリカ政府のとった対応は、メキシコとの交流遮断を一切とらなかった。検査のない、メキシコからの大量の人的交流が続いている。これを遮断する、経済的損出が優先されている。フェーズ3からの変更も、もたもた延ばされた。初期対応の重要性から言えば、WHO当局の失敗である。アメリカの圧力が働いていないかと言う、推測も出来る。

今回はまだ、病原性が低くいまのところ幸運だ。日本政府の対応は良かった。日に日に、国内への進入の可能性は減少している。5日を過ぎれば、徹底した水際での防止だ。アメリカでの感染の拡大を良く観察すること。後は、メキシコ、アメリカの蔓延の防止だ。ここで感染の拡大が止まらないと、強毒化の可能性が出てくる。7回の感染の連鎖が人の中で起こるような事態になれば、強毒化ウイルスへの変異の可能性が高まる。残念ながら、アメリカ、メキシコの封鎖は失敗に終わりそうな対応である。強毒化のウイルスだけは封じ込めなければならない。その場合は、交流禁止も視野に入れるべきだ。日本政府はメキシコの養豚場の調査に、ウイルス研究者を派遣する必要がある。緊急に行えば、まだ若干だが証拠が残っている可能性がある。このままでは豚であったことすら消し去られる。

昨日の自給作業:お茶摘4時間 累計時間:6時間

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