藤原寿和(ふじわら・としかず)氏

   

昨日は稲刈りを途中で抜けさせてもらって、東京駅に急いだ。藤原寿和氏から、小田原で始まっているごみ処理広域化の問題を、レクチャーしていただく為だ。東京駅はそれはすごい人で、銀の鈴の所で待ち合わせたのですが、4代目の銀の鈴が出来たと言う事で、報道陣がごったがいしていた。久し振りの人ごみで、これもごみかなど余計なことを思った。藤原氏からいただいた名刺の肩書きは「水俣に産廃処分場?とんでもない!全国の声共同代表」とあった。藤原氏が久野のダックの産廃施設の裁判のなかで、指導いただいたことは聞いていたが、お会いするのは初めてだった。東京都の環境部の職員として、公害問題に正面から取り組まれてきた。今回のお話はこの問題の、基本的というか、根源的なところだった。暮らしのあり方。まちづくりの問題。総合的な視点の中から、ごみを考えてゆく重要性。

藤原氏は全国の困難を極めているごみ問題のアドバイザーとして活動されている。その視点の確かさを感じた。反対運動と言うのは活力を奪われる。成功しても何もなくなるだけ。ごみ問題を基点に始まる、まちづくりなのだ。広域化ごみ処理の問題点は今まで学んできた所で、そうは違っていないと言う事も確認できた。広域化が1、ゴミ処理費用のコストダウンにつながると言う事はないこと。2、ごみの削減にはならないこと。3、熱処理回収施設は、実態的には成功していない事。4、ガス化溶融炉のトラブル多発で、ごみ処理の滞りが起きる事。5、産廃との併せ処理が、なし崩し的に起きる。6、プラスティク類の混合焼却になること。7、ごみ処理費用の増大が、ごみ有料化の本質問題である事。8、技術者のマニュアル世代化によって、大型機器のトラブルの続出。9、生ごみ以外のごみは本来製造者責任のシステムに組み入れた方が合理性がある。10、学区単位のゴミ処理がごみ量削減には、最善である事。11、溶融スラグは鉛が基準値を超えている。印刷剤原因。

地域がどのように暮してゆくかが定まらない限り、ごみ処理の最良の方法はみつからない。10万都市のゴミ処理の三つのタイプの、モデルケースをアーシン(株)が出している。混合焼却タイプ、3分別タイプ、そして徹底した分別リサイクルタイプ、当初のイニシャルコストはリサイクルタイプが確かにかかる。しかし、財政的には結局は低コストになる事が資産として出ている。こうした財政的会計アセスメントが必要になる。その点、廃棄物会計では後藤敏彦氏が第一人者である。とのこと。

小田原でも先ず、幾つかのモデルケースを作る必要がある。それを選ぶのは住民。もし住民が面倒くさいから、何でも混合焼却がいい、と選択するのなら、それは住民に対するごみ教育が駄目だ、と言う事になる。常に行政は、失敗のネックになっている部分の分析をする必要がある。住民が身勝手であるのは行政の責任だと考えるべき。ごみ分別が出来ないのは、行政の努力不足。と考えなくてはならない。学区単位のゴミ処理をやれば、学校の開放にもつながる。ごみの学習も始まる。地域に適合した、ごみへの対応が可能になる。ここに製造者責任の考え方を取り入れて行けば、広域化などしないで、ごみから始まるまちづくりが可能になる。

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