チョコレートケーキのイマヤさん。
小田原から鴨宮に抜ける時、国道一号線と並行に、もう少し北側に新しい広い道がある。酒匂川にかかる小田原大橋を渡り、どんどん行きT字にぶつかる所が、国立印刷局、造幣所だ。その少し手前の右側つまり、海側に、チョコレートケーキの「いまや」さんがある。ここのチョコレートケーキは、この地域では一番だ、たぶん、そう全部食べたわけじゃないから、本当の所は知らないのだが、「いまやさん」のチョコレートケーキの特徴は、チョコレートそのものと言う感じだ。チョコレートを更においしくするにはどうしようというので、出来たような味なのだ。それはやはり、作った人の人柄で、直球勝負と言う感じの味なのだ。たぶん、そうだと思うのだけど、お店に見えるところは、かつては玄関だったと思われる。だから、販売しているスペースは、珍しく狭い。ところが奥に見える、厨房はとても本格的だ。
その店主の今屋さんと初めてお会いしたのは、野菜の朝市だった。何処の市だったかはもう忘れてしまったが、その頃何度か、市でお会いした。私も、卵を抱えて、良く市に出ていた。彼は乾き菓子を販売されていた。ある時、たまたま『菜の花』高橋さんが通りがかり、彼の売っていたお菓子を食べて、しばらく話していた。それで帰りがけに私に言うには、「今屋君のお店はやって行けるよ。」高橋さんは変わった人だが、天才的な感性をしていて、なににしても目利きだ。一瞬で品定めして、見抜いたという感じだった。その目利きどおり、立派にお店を続けている。私にはお店の事は分からない、というより極めて難しい事だとだけ理解しているので、チョコレートケーキの一本勝負に挑んだ。今屋さんを立派だと思う。
知り合いだから、おいしいと書いている訳ではない。ちょっと無い位おいしいと評判なのだ。もし食べてみたことがない人で、近くの人が読まれたら、是非一度だけでも食べて見て欲しい。私の知り合いなら、言ってくれれば、今度お土産でお持ちする。実は先日店の前を通りかかったら、コッコ牧場のプリンを売っていたのだ。このプリンは旭ブルーベリー園の夏祭りでも販売していた。実は余りの評判で、夏祭りが始まる。12時には殆ど売り切れ状態だったのだ。コッコ牧場で販売してはいたが、実は、今屋さんが好意で作ってくれたものだ。おいしいはずだ。スーパーなどで売られている。プッチンとかする物が、プリンだったとは思えなくなる。あれだって嫌いなわけじゃないから、そのプリンはやっぱり直球で、コッコ牧場の卵を思い出すのだ。
コッコ牧場は農業分野で、仕事の創出を目指している。しかし、正直苦戦している。10数名で、明るく暮していると言う事だけでもすごいのだけれど。農業分野では、先祖伝来の土地ですら、持て余す現状だ。あちこちと貸して貰いながらの運営は、困難の連続だ。今度、お店がやれるようなスペースを貸してくださる人が、現れたので、プリンを販売したいと言う事になり、今屋さんに指導を戴いた。お店となるとまだまだ難関はあるが、プリンという具体的な形が見えてきたので、楽しみだ。そのプリンがいまやさんで、販売されている。是非とも、チョコレートケーキを買いに行ったついでに、一つ買ってみてください。150円です。ちょっと小さくて物足りないかなと、思ったのだけど、これが濃厚で、小さい一つで丁度いいのだ。