移住婚の奨励

9番田んぼ、水が来ないので、耕作しないでいた場所だが、荒起こしだけはしてみた。今年はサトウキビを作ろうと考えている。昨年植えたサトウキビをすべて苗にして、今年はできるだけサトウキビ畑を広げるつもりだ。昨年は60mぐらいだったので、すべて苗にすれば、10倍の600m位になるだろう。
日本婚活支援協会は、2020年8月の募集開始から2024年3月末までに、全国8道府県の受け入れ自治体に合計1,087名の移住・結婚希望者を紹介、これまで20組以上の交際進展カップルが誕生したと発表している。1年で四,五組では全く地方活性化や人口増加には影響を与えていないことがわかる。
宮古島市が、少子化対策と若年層の移住定住促進を目的に実施した「結婚新生活支援事業」を行った。2023年度の申請件数は想定していた155世帯を大きく下回る51件(交付決定は47件)であった。期待と成果が一致しないこのような結果は、宮古島市のみならず他の自治体でも散見される。 ーーーシノドス
政府が結婚して東京から地方に移住する女性に60万円を支給するという政策を企画したが、批判が殺到して政府は実施を見合わせたということである。田舎へ行けば60万円あげますはどこか気持ちが悪い。と行かない人が騒いだのだ。異次元の少子化対策の一つなのだろうが、ちょっとあきれ政府のトンカンチンだ。
確かに異次元の政府的発想である。田舎に若者が希望する仕事を作ればいいと思うのだが、政府には仕事の分散が出来ない。結局大企業依存というか、企画力のない政府なのだ。まるでコンサル的発想である。政府主導では事業を創世する能力はない。むしろ企画を一般の人に募集したほうがいい。私は自給農業地帯の企画案を提案したい。
少子化対策と、地方活性化策はお金では実現できないものということになる。気持ちが前向きに変わらなければ始まらない。日本はアベノミクスの大企業尊重政策で、停滞に入ってしまった。そのアベを良しとして国葬をしたような政府の状態では、話にならない。
気持ちとしては地方で暮らしたいと考える人はたくさんいる。都会では到底暮らせないと思っている。都会が嫌いと言うことではないが、都会には暮らしがないからだ。都会好きの都会暮らしの人たちが、地方創生を考えていてもだめだ。田舎にしか暮らせない人が政府にはいないのだ。
田舎暮らしの醍醐味などわかるはずもない人が考えると、結婚して田舎にゆくなら60万円差し上げますなどという、馬鹿げた発案になる。人間本来の暮らしが田舎にはある。身体を動かす肉体が生きる暮らしがある。田舎にはお金では買えないものがあるから魅力的なのだ。
都会人の田舎願望は、それは田舎を旅行したいという気持ちに近い程度のことだ。田舎暮らしを現実として実行できる人は少数派であることは間違いない。何しろ仕事がない場所で、暮らすというのは自ら作り出す生活力のない人には無理なことだ。自ら生きる気力がないと田舎では暮らせない。
実際に石垣島で多くの若い移住者と会う。そして、その人たちは実に個性的で、くっきりした個人なのだ。自分の考えを持たないような人は、まず石垣島への移住はしないのだろう。曖昧な夢見る移住をしてみたとしても、一年以内に島を離れることになる。
すぐ諦めて島を離れる人もたくさん見た。身体を使う暮らしが面白いと思う人なら、なんとか暮らしを見つけられる。観光客がたくさん来ている。アジアからのお客さんも増えている。観光関係の仕事はないわけではない。新しい仕事も作れる気がする。
自給農業地帯を政府が作る。自給農業が可能な場所は全国に広がっている。農業機械や土木機械を行政が準備をする。そして入植者が自由に機械を使うことが出来るようにする。それぞれの場所に、土木や農業や建設の補助をする指導員を置く。家は増えている空き家を提供する。
古民家の再生だけでもやりたい人はかなりいる。化石エネルギーを使わない暮らしに憧れる人が多い。井戸掘りをしてみた。バイオガス装置を作りたい。食糧の自給農業をやってみたい。そういう田舎ならではの暮らしに補助をする仕組みを作る。
自給農業地域の最低限のインフラを確保する。石垣島程度のインフラで十分である。生活道路、電気とか水道とかネット環境ぐらいでいいだろう。それぞれが自由に活動を展開できるようにする。5年間は生活建設期間として、最低生活可能な仕事を提供する。まずモデル園を全国に10カ所程度作る。
のぼたん農園に来る人も、夢見る人が多いわけだ。大歓迎である。好きなことがあれば、楽しく暮らせる。しかし、若い人が暮らせる最低条件がない。5年間最低生活可能な仕事を提供してくれれば、自給生活が出来る条件を整えることが出来るだろう。
石垣島に来る人の大半の人が、スキューバダイビングが好きなので、というような夢だ。それはいいのだが、ダイビングの仕事となるとなかなか大変なようだ。ただ海に潜れればいいというのでは暮らしは難しい。大事なのはそのもう一つ先を考えなくてはならない。
グランブルーのジャックマイヨールになりたいというぐらいの大き
な夢がいい。ジャックマイヨール上海に生まれて、佐賀で海女さんの素潜りを見て、海に惹かれるようになったと言う。そして素潜り深度105mの世界記録を作る。世界記録よりも彼の生き方が素晴らしい。
な夢がいい。ジャックマイヨール上海に生まれて、佐賀で海女さんの素潜りを見て、海に惹かれるようになったと言う。そして素潜り深度105mの世界記録を作る。世界記録よりも彼の生き方が素晴らしい。
呼吸を長く止めて素潜りするということで、酸素不足の酩酊状態というか、陶酔状態で別世界に行くらしい。一種の宗教的体験に近い。日本の禅寺で精神を鍛え、ついに1976 年、49 歳の時に人類史上初めて水深100m に達する偉業を達成。それは人間を超越した感覚だったらしい。ただ残念なことに晩年うつ病に落ち込み、自死した。
島の暮らしの楽しさは限りないものがある。奥深い楽観思想につながる。しかし、島の身体を使う暮らしを楽しいと思うか、大変だと思うかは人それぞれなのだ。移住というのは根無し草の暮らしになる。至る所青山あり。という覚悟がどこか必要なのだろう。
故郷とかふるさととか、根拠を捨てるということが出来るのかということだ。生きるという行脚の修行である。何かを捨てなければ、何かを得ることは出来ない。場を捨て、場を作るというのは大事業である。だから面白いのだが、それが出来ない人も多い。
団塊の世代の男性までは、家を捨てきれない人も多いのではないだろうか。日本では坊さんになることを、出家するという。私の名前が出というのは、家を出てほしかったからだそうだ。若い人たちはそんなことは考えないかもしれないが、都会を離れる勇気がでるだろうか。