朝鮮半島の非核化
北朝鮮の主張する朝鮮半島の非核化は当然の主張だ。世界が非核化されるという事が必要なことである。日本は強くこれを主張する権利と、責任がある。それは平和憲法に定められた当然の主張だ。日本がアメリカの核の傘の下に所属し、属国化した姿を良しとするアベ政権の見苦しさを、日本の保守勢力は何故同調しているのだろうか。奴隷の自由で良いというのであろうか。武力が強い者が、経済力の強い者が、弱者を支配する世界を認めてしまって良い訳がない。これは理想主義でも、現実主義の問題でもない。人間の自主独立という人類の存在意義にかかわる問題である。北朝鮮が国家としてその基本的な権利を掲げている以上、論理上はそれを否定することはできない。北朝鮮と話し合いをするという事は、力の外交から当たり前の外交に入ったという事である。トランプアメリカがその話し合いに乗ったのは、自分たちの国に核ミサイルが届くことがまじかになったためである。
話し合いである以上、無条件に北朝鮮に核ミサイルを放棄しろという事は難しい。朝鮮半島を非核化するという意味は、韓国たぶん日本を含めて、非核化しろとアメリカに要求しているのだろう。自国と自分の安全を考えれば当然の主張である。本来であれば、アメリカの核武装も放棄しろと主張したいところだろう。核武装国だけが自分たち主張を貫けるという事であってはならない。トランプの主張する一国主義はそういうものだ。日本やドイツやイタリアが敗戦国であるが故に核武装できないという事自体がおかしい。世界が等しく核放棄するための道が核武装できない日本が目指す外交の方向でなければならない。核保有国の核の意味が、戦争抑止力という物であるなら、国連に核兵器を管理する組織を作るべきだ。そして、アメリカの傘をお返ししようではないか。核の傘の代金をよこせというのがトランプアメリカの言い草である。良い機会である。アメリカに日本から帰ってもらおうではないか。
この先、2,3年の世界情勢はアメリカと中国の対立の方が大きな課題になるだろう。中国は経済成長をしている国である。日本の多くの報道は一貫して中国の経済破たんを、希望の様に報道してきたが、そんな訳もない。中国人には極めて優秀な人がいる。その上性著したいという活力がある。人間に上昇意欲がある。ここが日本人とは全く違う。農村の経験では、農家の親父さんの中にも、すごい人たちがいることを実感している。ともかく反応が良いのだ。昆虫養殖など民間から政府まで本気でやっていた。これは忽ち日本は追いつけなくなると感じた。地域全体の意気込みが、行政から村人ひとりまでが24時間働けますか的にやっている場所もある。政府の強制力が働いている。この村は果樹となれば、有無を言わせずである。食糧危機への大きな危機感がある。自力更生が当たり前である。日本が中国を軽んじている間に、アメリカは対中国を真剣に考えざる得ないところに来て、貿易戦争を始めた。北朝鮮問題も、実は中国問題が底流にあると考えた方がいい。いつ和解して、日本が捨てられるかは考えておかなければならない。
トランプの貿易戦争は、目先の金儲け話だ。貿易不均衡を理由にしている間は良いが、貿易赤字はかならずしもアメリカ不利益ともいえない。日本も高度成長期はつも貿易赤字が問題にされていた。輸入しているものが大きいとすれば、それはその国で作るより有利なものなのがたくさん入っている。それが国力を蓄積することにつながるものであれば、良いのだ。中国製造品が安いから輸入する。アメリカで作れば高くなるから中国で生産している。トランプの娘さんのやっているブランドも中国で生産している。トランプはそういう事は十分承知の上で、商売上の交渉を有利にするために、関税を持ち出しているに過ぎない。自由貿易から方向を転換するというのは、交渉の条件に過ぎない。自由貿易で一番得をするのが、大きな強い国であるのは当たり前のことだ。日本はアメリカとどこで手を切るかが重要である。