嵐の衆議院選挙
衆議院選挙はいよいよ投票当日を迎えた。嵐の近づく中日本の未来を決める日がきた。これほどうしようもない解散の衆議院選挙は過去なかった。日本の劣化が解散草背う選挙に表現されている。始まりが、アベ疑惑隠しの突然の解散にある。国民の90%が十分な説明がなされていないと考えている段階で、説明を避け、追及逃れの解散に打って出た。選挙に逃げ込んだようにしか見えない。国会というものをこれほど軽んじた総理大臣は過去存在しなかっただろう。私は獣医学部新設賛成論だ。しかし、国会でその話も十分されたと言えない。この総選挙では、有権者はこの愚行を許してしまいそうだと言われている。総理大臣に対する忖度が可能な理由は長期政権にある。派閥すら機能しない議論のない自民党が淀み腐ったのだ。だらしのない野党がそれを助長したのだ。忖度を支えるのが、審議委員会である。委員に都合の良い人選を行い。免罪符にする手法がアベ政治。12年前から加計学園は香川県に新設を希望していた。にもかかわらず、盟友のはずの安倍氏がそれを今年の1月まで知らなかったと国会証言をする。
このおかしな政治情勢の中で唯一正しい選択をしたのが、立憲民主党である。小池人気に流されず、筋が通っている。民進党党首でありながら、希望の党に日和見で走った前原をはじめとする議員達の節操のなさと、未来を見通す能力の低さには驚くばかりである。本来の希望の党の候補者のことは知らないので置くとしても、移籍組の民進党議員は、政治家としての嗅覚能力の欠如である。時代を見抜く目が曇っている。そもそも前原氏は自民党に入れてもらえば良かった人なのだ。その前原氏のイソギンチャク議員など要らない。自民党に入れてもらえないからと言って、希望の党に入れてもらうような無様な行動は私は忘れてはならないと思っている。ただ、このとんでもない身売り話にも、裏から見ればよいこともあった。憲法9条改定や、靖国参拝、そして原発推進を民進党内で主張していた右翼野党の輩を淘汰する機会にできるという事だ。まあ、前原支持者の方が多かった党首選挙を見れば、すでに民進党に未来はなかったのである。
アベ政権がこのまま勝利すれば、忖度はさらに横行することになる。ソフト独裁が完成することになる。日本人が何故、この腐ったアベ政治を支持するのかが私には信じがたいところだ。確かに、野党に政権担当能力が不足している。能力がないと言えるのかもしれない。否応なく自民党にお願いするしかないかのように見える。しかし、今回の選挙はそういう事ではないのだ。自民党が勝利すれば、この国が何をやっても許されるところに確実に一歩進む。どれほど頼りなく見えようとも、野党に勝たせてアベ忖度政治の悪行を拒否しなければならない。目先の無難さを選んで、罰すべきを罰しないでいれば、崩壊を先延ばしにするだけである。自分の目先の利益だけを優先していたら、この国は破たんに進む。
世界では多くの国が自国ファーストに向っている。利益主義で自国の殻にこもろうとしている。もし日本までもがこの流れに乗れば、世界の危機は深刻度が増す。日本は世界の平和の方角を示す国だ。自分だけの国ではないはずだ。日本国憲法の平和主義はその道を示している。憲法論議も大いにすべきだが、競争主義や、自国主義を、そしてグローバル企業の存在。資本主義的国家主義の台頭。どうやって世界がこの危機を克服すらかを議論することが、国会議論の根底になければならない。今回の卑怯極まりないアベ解散をとがめることができないようでは、それどころではないという事になる。ここはアベ政権の忖度政治に✖を付けに投票に行こう。野党に期待できない人が選挙に行かなければ、アベ政治が支持されたことになる。ここは少々不満や疑問があるとは思うが、与党以外に投票すべきだ。それ以外この国を立て直す道はない。