国会イジメ劇場
小沢いじめで、国会を空転させようとしている。国会が小沢氏を喚問して、何が出来るというのだろう。小沢氏を責め立てている、えらそうな所を国民に見せつけようというだけ。捜査権があり、逮捕し、尋問できる検察が出来なかったことである。政治の空白を作り出して、自己保存だけを狙っている。東北の復興、エネルギー政策。年金の再構築。TPPの是非。アジア経済連携の模索。沖縄の基地問題。日本農業の将来。国会は論議しなければいけない課題が、山積みである。小沢国会喚問を無駄に繰り返すなど、この日本の緊急事態への理解が全くない。国会議員が小沢氏をいじめた所で、何が出て来るというのだろう。くだらな過ぎる。話題にしなければ、すでに小沢氏は過去の人だ。田中防衛大臣をさんざんイジメて溜飲を下げていた、国会とは何をする所のか考えてもらいたいものだ。
何故こうなるかと言えば、自民党も、民主党も、公明党も、政策的には似たようなものだからだ。相手の揚げ足を取って、イジメをするくらいしか、国会質問の話題性がないのだ。実際には悪くない議論もあった。しかし、報道はそんなものは取り上げもせず、面白おかしくイジメだけをクローズアップする。今度の標的は小沢氏だ。要するに話題性だけ。視聴率が稼げればそれで良しというマスメディア。マスコミには営業的な焦りがある。時代の変化が読み切れず、経営が苦しいのだろう。広告収入が頭にあるから、話題性だけを競争する傾向が強まっている。それに合わせるように国家もいじめの横行だ。じみなTPP論議では、視聴率が稼げない。こういう感覚が蔓延している。それはエンターテイメント的には、小泉氏の御子息はなかなかである。コメントでも、一言のつかみが上手い。橋本氏はその上をゆく。さすがシンスケの弟子である。批判勢力である間は、目立てるのが今の政治状況だ。しかし、政策的には同じであれば、批判のカッコ良さが出せない。そこを突いているのが、野田氏が消費税に政治生命をかけると力んでいる理由だ。
大事なことは、論議を避けようという作戦。論議をすればすべて公約違反だけである。民主党は包装を剥がしたら、公約違反の詐欺政党だ。マニュフェストという約束の大半を詐欺した。国民に対して選挙公約をして選択された民主党である。政権を取っては見たものの、「やってみたら無理でした。」で終わり。これでは、議論なぞ出来る訳がない。八ッ場ダム問題など、日本の公共事業の方向性がかかっている。議論を尽くせば、大事な課題が掘りだせるはずだ。国会議員がきちっと議論して、方向を探りだす能力がない。しかも、官僚を否定したから、協力をしてくれない。自分の頭で答弁しようにもそんな能力はない。能力のないのは当たり前で、専門家と上手く協力をするのが、政治家のやり方だ。政治家は方向を示すのが役割だ。その方角を実行する算段をするのが官僚である。連携が取れていなければ、政治が機能しないのは当然のことではないか。
この夏の電力の問題でも、原発再稼働しなければ、計画停電だという、まるで国民に対する脅しである。原発を再稼働した後の、見通し示す事すらしない。新エネルギーを議論したくないから、原発再稼働だけに偏る。安全の判断など政治家のする問題ではない。日本のエネルギーをどうしたらいいかについて議論するの国会の役割である。国全体の方向を作り出してゆくこと。日本人が一丸になって、これからの暮らしを考えなければ、活路を見出すことはできない。経済が良くなれば、こういう思惑が働くのだろうが、今後日本の経済が今より良くなることはないと考えたうえで、方策を考えた方がいい。日本人だけでは、その力量が不足しているなら、外国の知恵もお願いすべきだ。ドイツでも困難は山のようにあるようだ。それでも、一歩踏み出している。そこに国の未来をかけようとしている。国会はいじめをやっている余裕はない。