上原公子氏立候補
上原公子氏にはピースカフェの一周年記念の講演会に来ていただいた。その国立市長だった上原氏が参議院選に立候補する。社民党からの立候補だ。国立市長選挙に立候補をしなかった時に、何となくこういう成り行きを想像していた。憲法の改定をはっきりと止める事を、明確に表明している社民党に力を持ってもらう為には、いい選択だと思う。社民党に変わってもらわなくてはならない。社会党と言う名前だった時代。その存在が国会議員の3分の1以上いることが、憲法の改定をかろうじて止めてきた。しかし、社会党の体質を私は嫌悪してきた。一言で言えば何でも反対の、後ろ向きの政党というイメージがあった。労働組合の悪く擦れてしまった吹き溜まりのような感じがにじみ出ていた。利益至上主義がいつも臭っていた。だから、紆余曲折はあったが、土井氏がこの党を終わりにしたと言うイメージがしていた。
上原氏にこの党のイメージを払拭してもらいたい。市民活動を基盤にした党に変えてもらいたい。そうした力のある人だと思う。すでに、市民は変わり始めている。その受け皿としての政党が存在しないだけなのだ。本来そうあるべきだった。民主党が擬似自民党程度の内容しか、持てないでいる。例えば、小沢氏の持論である。食糧自給100%の根拠がいかにも弱い。先日小麦の日本の生産性の低さを発言していた。欧米と比べてだ。これを高めると言うのだ。日本の多雨の気候で、麦の生産性を乾燥地域以上に高めるには、農薬の多投入になりやしないか。標語だけで、いつまでも通用するとは思えない。分かり易く、どうすれば食糧自給が少しでも上昇できるのか、発言しないとならない。小泉さんの2000円のりんごの輸出論を、一蹴できるのか。ところが確認したところ、社民党の政策には食糧自給については触れてもいない。どうなっているの。と心配になる。食糧自給は安全保障だ。
上原氏は憲法と温暖化問題を参議院選のテーマにしている。その点では安倍自民党と問題点では同じだ。温暖化は、ダイオキシン問題と同じだ。ダイオキシンを煽っておいて、溶融炉の普及を目指した。ゴミ処理に不要な焼却法を持ち込んでしまったのだ。同じことで、温暖化は必ず原子力利用に向かう。思う壺なのだ。国民の合意を得ながらいくらでもお金を使える、大資本の狙いなのだ。誰もがよしとする事は危ないところがある。温暖化を問題にするなら、暮らしを変えるしかない。暮らしをそのままにして置きたいという、何となくのグウタラが、誰もの心にあるから、そこが狙われる。もちろん上原さんはその点も指摘している。
社民党のホームページの中に上原さんの発言しているテレビがある。是非これを見て欲しい。分かり易く、今の政治状況を語っている。社民党をヨーロッパの緑の党のようにしようと言われている。環境や福祉から社会を捉えている。確かに市民的な自治が一番大切なのだと思う。安倍氏がしがみつく、改憲がいかに馬鹿げたことか、理想の旗印を下ろすことが、日本と言う国家にどれほどの損失になるか。集団的自衛権を現憲法下の解釈論で可能とする。安倍自民党がいかにも、憲法無視の集団であるか。その憲法無視集団が、なぜか改憲にしがみついている。上原氏の立候補は、私達市民にとって、参議院選を考えるきっかけなのだろう。