第26回 水彩画 日曜展示

   

第26回 水彩画 日曜展示





81「フサキ岬の展望」
中判全紙 ファブリアーノ
2020.11








82「名蔵の農地整備」
中判全紙 ファブリアーノ
2020.11








83「フサキ岬の牧草地」
中判全紙 ファブリアーノ
2020.11

 やっと自分の絵を描いているような感じがしてきている。一つには水彩画の表現方法が自分のものになってきた。表現したい調子や色が画面に出せるようになってきた。技術が身についてきた気がする。こう見えると感じたものを比較的近い感じで、画面におけるようになった。

 水彩画を始めて、30年である。その前の30年は油彩画を描いていた。30年かかってやっと水彩画の一般技法が身についた。遠回りしたようだが、それが良かったかもしれない。ここからは自分流のやり方を見つけて行かなければならないのだろう。

 見て自分が惹きつけられている目の前の世界と、画面がすこしづつ近づいてきているような気がしている。そこまでは良いのだが、だからといって繪が解決したと言うことでは無い。どうも繪はここから始まると言う方が正しい。

 少し面的に描いているが、そのように見えるから、そう描いたのだと思う。色もここに向かおうと言う方角に、まっすぐにそこに向かって描いている。自由な気分で描き始めている。ただそういう前進は良いのだけれど、それで出来た作品がどうかというと、又別のことである。

 これが私なのだから仕方がないというしかないのだが、やはり描かれたものが、他の人にも良い物であって欲しいのは当然である。すべての人にとは行かないが、ほんのわずかな人でも分かって貰いたいという気持ちだ。自分の絵に近づいてきた気がするので、余計にそういうことを思った。

 自分が見ているように描いて、その先である。それがどういうことであるかなのだろう。そのことを突き詰めて行くことが、これから絵を描いてゆくと言うことになる。

 石垣島は今頃が一年で一番過ごしやすい季節だろう。冬の間は概ね困ることは無い。暑くなければ石垣島の気候は悪くない。寒いと絵を描くのは苦労をする。水彩画を描いていて水が凍り、色が画面にのらなくなるなどと言うこともある。石垣島では間違ってもそういうことは無い。

 暑さは困るのだが、アトリエカーのおかげで、実に過ごしやすい。昨日は31度まで上がり、強い夏の陽射しだった。陽射しの中で描いたのだが、風が通って少しも困らなかった。繪が少し進み始めたのもアトリエカーのおかげかもしれない。

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