トランプ、ベネゼイラ大統領を連行

トランプアメリカ大統領が突然、ベネズエラを軍事攻撃し、マドゥロ大統領を拘束し、アメリカに移送し、裁判をするという。独立した国家に対して、こんな行為は許されることではない。これは国際法違反だ。どれほどひどい国家でも、ロシアや中国が同じことをまねをしたらどうなるのか。
やってはいけないことをアメリカはやった。日本の高市総理大臣が余りにひどい政治をしているからと言って、逮捕してアメリカで裁判するなどあってはならないことだろう。国という枠は、いかようなる権力を持って越えてはならない、枠組みである。
もし、立場が逆で、トランプがひどいからと言って、強国であるとする日本が軍事侵攻して逮捕して、日本で裁判するなどあり得ないではないか。やりたいぐらいではあるが。今回の事件は台湾や北朝鮮の問題にも関係してくることだ。
何故トランプが、ベネゼエラを軍事攻撃したのかの表向きの理由は、麻薬輸出である。しかしその本音はベネゼエラが世界最大の石油埋蔵量の国で、石油利権を欲しいからである。トランプは「われわれから盗んだ石油や土地、その他の資産をすべて返還するまで」ベネズエラに対する包囲は続くと脅している。
攻撃の理由としている麻薬フェンタニルはメキシコで生産されていて、ベネゼエラではない。原料となる前駆物質は中国やインドから調達されている。米国で2024年にフェンタニル関連で有罪判決を受けた被告の5人に4人(8割超)は米国市民だった。要するに石油利権の獲得が目的なのだ。
ベネゼエラの石油取引国の主たるものは中国なのだ。中国との経済戦争のためにも、ベネゼエラ攻撃をしなければならなかった。麻薬問題など、こじつけの理由に過ぎない。これほどひどい大統領が現われるところが、さすがにアメリカである。アメリカという自由と民主主義の国は、蛮行を繰り返してきた2面性がある。
トランプは日本を中国への生け贄にしようとしている。自分以外のものはどのように利用しても、良いと考えて居る。同盟国日本、盟友というおだてられた立場の高市氏は、ベネゼエラ軍事介入をどう見るのだろう。国家の主権を一方的に侵害するアメリカを、同盟国として批判しなければならないはずだ。
早くアメリカの国際法違反に対して抗議声明を出すべきだ。だんまりを決め込むとは情けないにもほどがある。外務省はベネゼエラへの渡航注意勧告を出し、滞在している日本人160人緊急待避を呼びかけている。「いかなる理由であれ、ベネズエラへの渡航は控えてください。すでにベネズエラに滞在している人は、今後の情勢によっては避難を検討する必要がある。」とだけ言っている。
中国、ロシア、イラン、イギリスはすぐにアメリカ非難の声明を出している。欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相)は、ルビオ米国務長官らと話をしたと明かし、EUとイギリスは、いかなる状況でも国際法の原則と国連憲章は尊重されなければならないとし、関係国に自制を求めた。
が、日本政府の声明はない。あると言えばあるが、無意味なものだ。主体性のない日本政府には、肯定も非難も出来ないで、判断力を失い固まってしまったのだろう。このトランプの国家主権の侵害は、2026年にこれから起る、世界が不安定化して行く、最初の事件と言える。その覚悟でいなければならない事件が起きた。
ロシアとヨーロッパ諸国の対立が深刻化するだろう。ウクライナは不利な条件を受け入れて和平する以外に無いところに、追い込まれることになりそうだ。アメリカはウクライナが和平を受け入れなければ引き上げるだろう。何をするのか分からない国なのだ。金正恩とトランプは行動予想が付かない。
ロシアと中国は連携を強めて、アメリカとの経済戦争に続行するとみなければならない。トランプの態度を見れば、インドやそのほかのアフリカの多くの国も、中国ロシア側に連帯して行くのだろう。日本はアメリカの捨て駒に使われて、ウクライナと同じように成りかねない。
日本は軍事の増強を進めようとするのだろうが、日本の経済状況では、中国に対峙することが出来るとは、とうてい言えないレベルのはずだ。しかも、日本に徴兵制度は無理だ。日本人で志願して兵隊になるような肉体派はほとんどいなくなっている。
さらに今まで以上インフレ、円安が進むのだろうから、日本経済はさらに停滞して行くだろう。ますます厳しい世界情勢になる。本気で食料安全保障を考える必要がある。国がやる能力がない以上、それぞれが食糧自給に緊急に取り組むべきだ。
日本は中国との関係を見直す必要が出てくる。トランプに踊らされている高市政権では、右翼的に硬直している高市政権には、台湾問題での話し合いも出来ずに、動きも取れない状況になる。本来であれば台湾と話し合いを、中国に対して仲介すると主張するところだ。
世界が戦争状況に陥るが、それは武力戦争というような戦争ではなく、経済戦争が激化すると言うことになる。戦争の目的が経済競争だからだ。その意味でも、日本は中国との関係を修復しなければならない。このままではトランプに経済戦争で捨て駒として利用されるだけの結果になる。
日本は独立国として、アメリカとの距離をとらなければならない。何時までも属国でいるのでは、日本も戦争の危機に直面させられる。いつもアメリカに追随するイギリスが、今回は国際法遵守を主張して、トランプ批判をしている。
日本も覚悟が必要なことになった。アメリカが助けてくれると言うことはない。日本は自ら独立国として外交をしなければならなくなった。敗戦後の日本は独立国家として外交をしてこなかった。右翼政権になるほど、アメリカの奴隷になることを望んできた。
潮時である。アメリカとの距離をとることだ。中国との関係を模索すべきだ。今やアメリカよりも中国の方がマシに見えてきただろう。どこの国も結局自分本位なのだ。日本はアメリカに依存しすぎている。だから、アメリカの良いなりにしか動けない。
独立国として生き抜ける国になることだ。東アジアの一国として、中国との関係を見直すべきだ。新しい東アジアの枠組みを模索することだ。その前提としては、日本の加害責任を認め、平和国家としての近隣諸国に恩恵を与えられる国になることしかない。