日本学術会議の任命拒否事件
日本学術会議の任命拒否事件。嫌な事件が起こされたものだ。事件の首謀者は菅総理大臣である。推薦の内6名を外すには相当の準備があったようだ。この事件の目的は、日本学術会議の解体を目指している。一体この国はどこに向おうとしているのだ。もうあまりに不愉快で言う言葉もない。
良い国づくりはもっと総合的、俯瞰的な判断が必要である。菅氏は学術会議を偏向した政府にたてつくような輩がいる、困った存在であるとしているのだ。実に総合的、俯瞰的な判断が欠落している。目先で困る存在を排除するという短絡的で、目先の判断としか言いようがない。
国家は総合的、俯瞰的な活動をして行かなければならない、スカだった菅氏に教えてあげたい。自分と違う考えを排除してはならないのだ。違うものがいるからこそ、豊かな国づくりが出来るのだ。多様性が保証されてこそ、より良い未来が開けるのは摂理である。
コロナは世界を変えそうだ。良い方向に変わるのだといいと思うが、それはまだ分からない。ともかく今までのようではなくなるという事のようだ。アメリカの失敗。これを眺めてきたトランプの4年である。何故これほど醜い大統領が選ばれたのかがわかる4年間であった。
日本人が考えたアメリカという目標はむしろ悪い目標だったのだ。トランプはアメリカン悪夢だった。アメリカは競争主義を巨悪の国だったのだ。金メダルをたくさんとるが、同じくらいにやたら銃の乱射をするような輩の出てくる国なのだ。日本が目指したアメリカモデルは、コロナによってかき消されたことだけは確かだ。
一方、日本ではスカ政権の嫌らしい姿があからさまになってきた。自分と違う考えの学者を血祭りにあげ、人間を人事で操作しようとしている。確かに世間一般にありがちの手法である。たぶん会社はそうして機能している側面があるのだろう。しかし、会社であれば利益を上げるという事があるから、ゴマすり人間を尊重だけしているだけにもいかないだろう。政治というのはその辺が厄介だ。
日本の政府が、ここまで無能で短絡的な組織になったという事はもはや危機的状況に陥っているといえるだろう。しかも、国民はこのとんでもない自民党が良いと言っているのだ。民主主義とは何なのかと思わざる得ない。まあ、国がこのままだめになるとしても、自業自得という事になるのだろう。ひどい事になったものだ。本当に残念なことだが、日本の下り坂を傍観者のように見ている。
学術会議事件がどう進むかは、またそれに対して国民がどんな反応をするかは最後の日本の分岐点になるだろう。もしかしたら、こんな日本は嫌だという声が高まる可能性もないとは言えない。この嫌らしいやり方を国民が受け入れてしまえば、もう日本は終わりになる。今回は、深刻にそう感じている。このまま行けばもう住みたくもないような、哀れな国になるだろう。
アベ政権が嫌いだったのは、アメリカモデルの政権だったからだ。しかし、どうしても変えられなかったアベ政権は、安倍氏が病気で引退した。同時にトランプ氏もコロナに感染した。何か時代の転換が始まっているようでもある。嫌でもアメリカモデルの限界点が見えてしまったのだ。
ところが、登場してきたスカ政権はもっと嫌らしかった。人事で忖度しろと命令するような、下劣な根性丸出しの嫌らしい世間だったのだ。こんな総理大臣の下で人間は心から喜んで働けるはずがない。形だけの忖度では人間は本当の力を出すことができない。要領よくはやるだろうが、あくまでその範囲の仕事しか生まれない。
上ばかり見ているような忖度人間だけでは必ず国は亡びる。そんなことは歴史を見ればわかることだ。我が身を顧みず直言できるような人間がいてこそ、正しい判断が出来る。多様性の確保は科学的判断には必要なことなのだ。
自分のために、好きなことを、やりたいことを頑張る。この時に人間は一番力を出すことが出来る。そして、精いっぱい努力をして、何かを達成する。その時に人間は一段階レベルを上げる。その結果が一番ではないとしても、その全力での努力で人間は必ず得るものがある。人間は無限なものだ。やれるだけのやることでしか成長はできない。
国民が上の顔色だけ見ているような情けない人間ばかりになれば、全体としては国力は衰退する。そういう事態が近づいている。先ずは、自分のことだけに集中するという事だ。もう社会や国のこと等考えないようにするという事なのかもしれない。
いまさら学術会議が潰されようとも、気にもしないでいろということなのか。そうなる前に何とかならないものだろうか。今は最後の場面ではないだろうか。もしこの事件が押し通されたとする。そして、国民の変化もないとする。どうなるだろうか。
国民は目を覚まして簡単な一つのことをすればいいだけである。難しいことは何もない。選挙で自民党に投票しないという事だけだ。これだけでこの嫌らしい政府が変わる。その後どうなるのかなどという事はすでに、関係がない。どれほどひどい事になろうとも、自民党の踏み出そうという世界よりはましだ。
今まで自民党に投票してきた保守的な人も、さすがにこの菅政権を支持してはならないだろう。せめて投票をしないという選択をしてもらいたい。一度生下時の枠組みを壊す以外に、この嫌らしい下劣政治を覆すことはできない。本当に簡単なことだ。自民党に投票しないだけで十分である。
と言っても、自民党支持者は忖度して、自分だけが得したい人という事なのだろうから、なかなかしぶといだろう。変わらないのだと思う。最近は諦め気味である。しかし、日本という国が好きだから、こうして劣化の進む姿を見ていることには忍びない。もちろん私もこの劣化に加担したという事になる。恥ずかしいことだ。
こんな国にしてしまったのは、自民党。その自民党を作った選挙制度。忖度政党公明党。そして、騙された国民。それでもまだ、日本人を諦めるのは早い。最後の踏ん張りどころに来たのではないか。ここでダメならもうあきらめるしかないが、スカ政権を拒否しようではないか。