「石垣島のお米作り」小学生作文コンクールで全農会長賞

   



 小学三年生のすばらしい文章が八重山毎日新聞に掲載されていた。この文章をこのブログにも載せさせて貰うことにした。余りにすばらしいので。新聞の記事でもブログに掲載する場合は、著作権違反と言うことがあるらしい。

 この文章は石垣の小学生が書いたもので、全国農協中央会会長賞を受賞し公開された作文なので、ここに掲載しても許されるだろう。全文を掲載させて貰うのでよろしくお願いします。


 登野城小学校3年 小濱 啓太さん

 ぼくの住む石垣島には、いろいろのでんとうぎょうじがあります。ほくは毎年家族と白保のほう年祭を見に行きます。いねの一生が唄や踊りで楽しく表現されていて、ぼくは好きです。お米とほう年祭のかんけいをもっと知りたかったのでお父さんに聞いてみました。
 するとお父さんが、石垣島は昔から米作りがさかんで、沖縄県の中で米の生産量が一番多いと教えてくれました。「なぜ石垣島でお米がたくさんできるのか」ぎもんに思ったのでお父さんにたづねました。お父さんは、「おもと山」がかんけいしていると教えてくれました。そこでぼくは、おもと山とお米作りについてインターネットで調べてみました。
 おもと山は、沖縄県で一番高く、526メートルあります。おもと山やその周辺の山の近くには、田んぼがたくさんあります。山があるおかげでキレイな水や空気が田んぼに流れてくるのです。田んぼには水がたくさんひつようなので、きれいな水がたくさんある石垣島は、米作りにぴったりの場所なのです。だから、うつくしい水で作られた「石垣島産ひとめぼれ」は、ふっくらしていておいしいとなっとくしました。
 ぼくは、自伝車に乗ることが好きで、家族と良くサイクリングにでかけます。田んぼや畑のまわりを走ることもあります。さい近気づいたことがあります。畑や森だった所に大きなホテルや高いたて物が次々にできているということです。だんだんぼくたちの周りの緑や畑がへってきていると思います。石垣島でとれるお米や野さいが少なくなってしまわないか心配です。
 ぼくはいつか家族といっしょにお米や野さいをそだててみたいです。自分でそだてたお米で、おにぎりを作ってみたいです。大好きな塩おにぎりにして、おなかいっぱい食べたいです。

 最後の、「かぞくといっしょにお米や野菜ををそだてて塩にぎりを作って食べたい。」と言うところが感激する。実感があってすばらしい。この子が大きくなる頃にも石垣の田んぼを残さなければならないと思う。それが今石垣島に生きている大人の役割だろう。

 私もできることがあれば協力したいと思う。学校田は是非やって貰いたいものだ。今の制度だとどうしても教師の負担が増える。これを地域の農家の人が協力することで、なんとかしているところも多い。

 種から蒔いて育てることが大切だ。一粒のお米がどれほど大切なものか理解して貰いたい。最初から終わりまで子供自身がやりきることが教育になる。石垣島にはまだその環境が残されている。是非取り組んで貰いたい。

 石垣の人達は論理性がしっかりしている。自分の考えを伝わるように表明できる人が実に多い。この作文はその良い例だと思う。子供を見れば大人が分かる。考えを伝えられる子供が石垣島にはいる。

 実は石垣島のおばあーのほうも家の光特別賞を受賞した。「空飛ぶパイナップル」である。パイナップル農家の体験談だ。5万人の島の連続快挙である。いつも思うことだが、石垣島の文化的レベルは高い。

 全国学力テストでは低いとされているが、そんなものは屁でもない。人間力は桁外れに高い。それは実生活があるからだ。小田原でいえば、久野の子供でも農家の子供は一人もいない。地に足のついた生活がなければ、地に足のついた考え方もできない。

 学力テストでは良い成績かもしれないが、それだけでは人間の総合力ははかれない。日本の力がすこしづつ後退している原因は知育偏重にある。知識など機械でどうにでもなる。大切なことは知識を正しく使う力だ。

 英語は知識であるが、英語は近い将来自由に翻訳される機能が完成する。機械で解決するような知識を覚えることに小学生を専念させれば、学力テストは高くなるかもしれない。しかし論理的な思考能力はその分下がるのだ。

 考える力のある石垣の子供達は、生きる力が強いのだと思う。これから日本は危うい時代を迎えると思うが、石垣島の子供達は大いに期待ができるのではなかろうか。
 一方先日の議会では驚いた。自治基本条例を廃止すべきという意見がでたらめであった。何の論理的根拠もなかった。ただ、議会が自治基本条例で軽視されている。代議員制度にたいする、自治基本条例は挑戦だと言うだけなのだ。
 これでは住民参加の推進はできない。これからの社会はそこで暮らす住民が自助共助で助け合わなければ、成り立たない。行政が何でもやると言うことはできなくなっている。
 議員の皆さんもぜひ、子供のまっすぐな心を思い出して貰いたい。そして、自らの頭で考えて、意見を言うようにして貰いたい。ここの議員にそれぞれの意見があるはずだ。是非それを聞きたい物だ。

 


 - 石垣島