石垣島では市長が市有地を自衛隊に売ろうとしている。
白保 ユナムイの農地
石垣島では市長が独断で、市有地を自衛隊に売ろうとしている。許してはならない暴挙である。自衛隊を石垣島に受け入れるかどうかに、そこで暮らしている市民が一切意見を言えないというのは、信じがたいことである。石垣島の民主主義はどうなっているのだろうか。
国は石垣島の積み重ねてきた民主主義を自衛隊のために破壊しようとしている。国にしてみれば、国防は重要と言うことなのだろう。それが分からないではない。しかし、住民を無視して国防を進め国の安全保障は成り立つはずがない。それが民主主義国家の安全保障のはずだ。
石垣島の市民は、自衛隊是非のl住民投票を3分の1の市民の署名で要求している。それでも住民投票を市長は行わない。そのことは現在裁判で判断を仰いでいる。市長はその裁判の判決も待たないで、市有地を自衛隊に売ろうとしている。国の圧力があるのだろう。
自衛隊基地を石垣島に作ることに対して市民は何も言えない状況である。市議会選挙においては自衛隊受け入れ派の議員は多数派ではなかった。中間的な意見だった公明党議員がいつの間にか自衛隊誘致派に説得されてしまった。公明党議員が何故自衛隊受け入れになってしまったのかが分からない。
市有地は市長の物ではない。市民の物だ。それを売るか、売らないかは市民が考えるべき問題である。少なくとも市民は意見は言えるはずだ。市有地がミサイル基地になるのはイヤだという市民のほうが明らかに多い。それは自衛隊基地反対もあるが、於茂登岳の大切な場所が何故自衛隊基地に選択されたのかという怒もある。
市長は反対が多いから、住民投票をやらないでいる。市民の意見は無視して自衛隊に売ってしまおうとしている。こんな民主主義国家はあり得ない。確かに住民投票の結果を無視して自衛隊誘致はできる。しかし、それでは次の選挙で市長が選ばれることはないだろう。それを恐れて、住民投票をしないのだろう。このように民主主義がないがしろにされることはあってはならない。
この暴挙を止めるのが、市議会のはずである。ところがこの市議会が議論もせずに3月2日に採決がされると言われている。一体どうなっているのか。確かに現状では議会では自衛隊推進派の数が多い。危機である。
それでも数の力だけで議論も残さないというのはないだろう。何故、自衛隊を誘致することが意味があるかを、市長も議会も議会で明言すべきだ。大切な於茂登岳の市有地を売るだけの理由がどこにあるのかを明確にすべきだ。国の専権事項に口を挟めないと言うことだけでは、石垣市民の代表としての市長の意見ではない。
石垣島の緊急事態である。民主主義が無視された状況の中で、やれることは限られている。市長のリコールであろう。市長のリコールの請求は3分の1で行われる。
そして投票で過半数の得票があれば市長は職を失う。
住民投票請求でもできたことである。民主主義を守るためには市長のリコール以外にない。3分の1以上の署名をもう一度集めることだ。石垣市市長は民主主義を無視している。ここで民主主義の原点に返る必要がある。
1,市長は自衛隊ミサイル基地建設を国の専権事項として、十分な議論や説明すら行わない。2,市長は3分の1の請求がある住民投票を行わない。3,市長は市有地を理由の説明すらなく、議事録の作成すらせず自衛隊に貸し出し、売り渡す。こんな市長はいらない。
この問題はここでまた、浮上している住民自治基本条例の改正案のこともある。議会は自衛隊基地建設のために、民主主義の息の根を止めようとしている。民主主義では自衛隊の基地ができないからだ。尖閣諸島を守るためには民主主義ではダメだと考えている。
尖閣諸島のために石垣島を防人の島にしようとしている。石垣島の住民は防人になどなるつもりはない。武力主義だからこそ、尖閣諸島が守れないのだ。確かに中国は覇権主義的傾向はある。しかし、覇権主義に対して日本が武力で対抗すれば、戦争になりかねない。
戦争になれば、真っ先に危険なのは石垣島である。石垣島にミサイル基地があれば、なおさら危険は増すだろう。そうでなければ、尖閣諸島が攻撃されたとしても、石垣島は無視されるはずだ。
どうしても自衛隊基地が必要だと思うのであれば、他の無人島に作ればいい。何も平和な島である石垣島に作る必要はない。ミサイル基地が石垣島にあったとしても、石垣島が守れるわけではない。
中国の覇権主義に対抗するためには、今こそ日本の平和主義である。どこまでも平和的な努力を行うことだ。日本国憲法に決められていることだ。平和的な努力をせずに武力的対抗から始めるのでは平和外交は成り立たない。
国連において、尖閣諸島の帰属を問題にして貰うことだ。戦争をしたくないから、平和的な裁定をお願いすることだ。それでも進まないのであれば、国際裁判所に提訴すべきだ。そうした結果、どちらに帰属しようとも今の状態よりましである。
現状では両国の間の火種になりかねない。尖閣の利権などさしたることはない。スイスはあんなに小さな国で、資源もないが世界有数の豊かな国である。戦争など長くしたこともない。