認知症を遅らせる方法はある
2025/07/02
76歳にそろそろ成る。この年になると、認知症が一番恐ろしい。死ぬことよりも嫌なことかもしれない。死ぬ覚悟は徐々に準備しているつもりだが、惚けるための準備はない。何が嫌だって自分が自分でなくなり、人様に迷惑をかけるというのが嫌だ。だから認知症になるのが、病む得ない病気だとしても少しでも先に延ばす努力はする。
何をさておいても運動である。これは間違いが無い。惚けて行く人を見ると概ね運動が足りないように見える。ここでの運動は明らかに筋力トレーニングではない。静かに心を集中させて、静かに身体を動かす運動のことだ。もちろん散歩なども良い。しかし、心拍数を上げるジョギングなどはむしろ有害だと考えて居る。
緩やかに心拍数を上げない程度に身体を動かす。そのときに、気持ちを集中させることが肝要だと思っている。ボーとしているのでなく、運動をやるのだと緊張して一心になること。身体を最善に動かすことに集中する。この集中に意味が深い。惚け防止体操は人それぞれにあるのだろうと思う。老齢化して行くと言っても人によって違いが大きい。
私の場合は、勝手に動禅体操と名付けて、真剣に取り組んでいる。義務的にやったところで効果は薄い。これで認知症を遅らせるぞ。腰痛にはならないぞ。座禅のつもりだぞ。言い訳のようなものだけれど、やる以上は効果はあると信じて行う。自分が信じられないような物ではダメだろう。
簡単に説明だけすれば、まずは、スワイショウから発展させた。ぐるり回る雨戸開け体操。両手を肩の高さにして、手のひらで雨戸をガラガラと開けるように、ゆっくりとかなりゆっくりと身体の後ろまで回す。そこで手を止めて、反対側に向けて、ゆっくりと雨戸を閉じる。
身体は膝を曲げ、腰を落とす。空手で言う、空椅子立ちである。椅子に座ったように立つと言うこと。膝を曲げ、椅子に座れば座骨の上に座っていることが分かる。座骨を基準にして、骨盤をまっすぐに立てる。そこから背すじを伸ばして立ち上がり、そのままの姿勢で腰を落とすと、自然と膝が深く曲がる。膝はだんだんに深くすれば良い。
慣れるまでこの姿勢はきつい。きついのは体幹が出来ていないからだ。左右で一回として100回やるのだが、最初は最後の10回だけは姿勢を意識して正しく行う。その回数を徐々に伸ばして行けば良い。体幹が出来てくることで、少しづつ姿勢が整ってくる。そうなれば、もう腰が痛くなると言うことがなくなる。
体幹がコルセットをしているようなことになるのだ。この動きで重要なことはゆっくりと言うことだ。勢いを付けて素早く行えば楽なのだが、それでは体操の効果が無くなる。意識してゆっくり低くと思いながら行う。私は40年近く百姓仕事をしてきたが、腰が痛いと言うことが一度も無いのは、この体操のおかげである。
次に行う体操は落下と伸び上がり体操である。両手を挙げて膝を一気に低く落とす。血液を一気に落下させる運動である。しゃがんだら床に手を触れてからそのまま身体を伸び上がる。両手は上に上げて、手のひらを空に向け、手首を空に突き上げる。そして5を数える。
その後は、両手を頭の上で合わせてできるだけ高く後ろに退く。これも5を数える。そしてそのまま肩を大きく回しながらぐるりと回して、また上に上げる。上げたらば即、また落とす。これを5回繰り返す。毛細血管から一気に血液を抜くつもりで落下上昇を繰り返す。
次は手を差し出す体操である。右手から前に出し。手首から右回りに10回。次に左回しで10回。そのまま手を差し出し手を上に向けて開き、手の指をきっちりと、親指から小指まで折りたたんで行く。次に小指から順番に親指まで開いて行く。さらに今度は小指から折りたたみ、親指まで折りたたむ。今度は親指から順番に開いて行く。
最後に反対の左手でも同じ体操を行う。指をきちっと折りたたむことが重要である。この体操は老人には不可欠な体操である。惚け防止に一番大切な体操になるのかもしれない。手と指が自由に動く人は惚けにくいはずだ。この体操だけは一日3回ぐらいやれればかなりの効果がありそうだ。
そして最後に、背伸びの体操である。すべての体操が目を閉じたまま行うのだが、特にこの体操は、目を閉じていなければ効果が半減する。中耳の中にある、三半規管を鍛える体操である。目を閉じて背伸びをして20を数える。ふらふらしても良いから、何とかまっすぐ立つ努力をする。
20立てたならば、そのまま鉄腕アトムだぞーと手を伸ばし限界まで背伸びをする。そして倒れる前に、ストンとかかとを落とす。この一連の動きを3回繰り返す。これは神経を通すような効果を感ずる。最初はかかとを痛めるので、少し用心をした方が良い。
最後の体操は、内観である。まっすぐ立ち手を合わせ合掌をする。そして落ち着き無念無想になるまでそのままの姿勢で立つ。頭の先からつま先まで、ゆっくりと意識を内観させる。何かおかしなことがあると、意識がどこかで止るかもしれない。そして最後に頭を深く下げる。このときあらゆることへ感謝をする。感謝が出来な異様では惚ける。
運動の話が長くなったが、2つめは食事である。これはいつも書いていることなのだが、できる限り多様性に意識をする。わるいものも良い物もたべもにはない。何でも食べるが、あくまで少量づつである。体重を維持することが重要で、次第に少し食べても体重が維持できるようになるはずなので、徐々に食事の量は減少してゆく。
3つめは好きなことをやる。集中できる好きなことを全力で行う。そのすきなことは社会的に有意義なことでなければならない。私であれば、絵を描くことであり、自給農業をやることである。好きなことがネット賭博であったり、暴飲暴食であれば、すぐ惚けることになってしまう。
4つめは仲間と一緒に行動する。一人にならないと言うことだ。気心の知れた仲間を作り、自分のことだけでなく、友達のために精一杯生きることである。いくらかでも人のためになっているかもしれないと言うことは、行動が生きがいになり、惚けないことにつながる。自分が自分がではすぐ惚けることになる。
5つめはやりきることである。全力で行い、自分なりに目的を達成する。私であれば、日々の一枚の絵を描くこと。そして毎日3000字ブログを書く。これが出来ている間は、心に張り合いがある。旅行をすることも惚け防止である。台湾旅行も一人旅の言葉の分からない旅行だ。でもこの不安と期待が良い刺激だ。
6つめは好奇心を持つこと。新しいことをやってみたいと思う心を育てることのきがす。何でもやってみれば意欲生が再生産される。何か面白いことはないかなといつも、好奇心を絶やさない暮らし。出来る出来ないはともかく、やりたいと思うことをいつも抱えていた方が良い。行ってみたい。食べてみたい。年寄りにありがちな面倒くさいをなくす。
経験の無いことを経験してみること。好奇心の再生産は結構難しいと思うが、この継続が出来れば、かなりぼけから遠ざかることになる。以上は76歳になろうとしているものの、途中報告である。あと25年たって、惚けていなければ、ここに書いたぼけ防止対策が有効だと言うことになる。あくまで暫定的な報告と言うことになる。