Jアラートの精度
北朝鮮がミサイルを飛ばすので、Jアラートが繰り返し鳴らされる。これが精度が悪いうえに、瞬時に鳴らされる訳でもない。まずこの精度を上げるのが、国防力ではないだろうか。北朝鮮が発射したら即座に、日本の狭い線状の通過点だけ、Jアラートを鳴らす。これが正確にできるのであれば、いつでも打ち落とせるという事を示すことができる。今のように北海道を通過するのに、長野県でもJアラートが成るようでは、全く頼りない国防力が見せられるだけだ。韓国では北朝鮮がミサイルを打った後即座に、ミサイル実験をして対抗したそうだ。日本にはそんなことをする前にやることがある。完全に把握していて、いつでも打ち落とせるという事を示すことが、日本の防衛であろう。Jアラートは、臨時国会での解散を目指して、全国で鳴らされているのではないだろうか。北朝鮮危機を憲法改定に繋げようというのが、アベ政権の発想のはずだ。
安倍政権はアメリカの意向を忖度して、中国を仮想敵国とすることで日本を危機に陥れている。これは石原慎太郎の外交戦略に、アベ政権が乗せられている姿だ。尖閣に自衛隊を常駐させろ、と日本の右翼は叫んできたのだ。その意図は、明治日本帝国の復活だ。軍事力を背景に日本の国威を発揚するというような馬鹿げた考えなのだろう。それは人類破滅への道であることは、日本は敗戦で学んだはずだ。ところが、日本がアメリカと戦争をして、降伏したことすら忘れている人たちが沢山いるのだ。もう一度、軍隊を強化し軍事力で世界に馬鹿にされない国になりたいという愚かな人たちが、復活してきている。しかも、この日本の軍国主義思想はアメリカの軍事力を虎の威として利用しようという、全く愚か極まりない思想だ。アメリカが日本にとって、まともな国である間はまだ良かった。ところが、トランプアメリカは、アメリカファーストという危険思想に溺れている。安倍政権はその尻馬に載って哀れな存在だ。
北朝鮮のミサイルは打ち落とすことはすでに出来ないのだ。もしできるのであれば、Jアラートでそれを示して、国民を安心させることだ。発射直後、日本に到達する前に、函館から、襟裳岬までを正確にJアラートを鳴らして見せてもらいたい。そんなことは不可能なのだ。北朝鮮が核ミサイルを持ってはいけないことは当然のことである。しかし、それはどの核保有国も同じことだ。日本は核廃絶に向けて努力をしなくてはならない。その努力は憲法に示された日本の方針のはずだ。国際紛争は平和的手段で解決しなければならない。アベ政権の行動は憲法を順守していない。憲法を順守しないで、憲法改定を主張しているのだ。軍事力の対抗がこのまま進むのでは、人類は破滅するという当たり前の事実を思い起こさなければならない。その前提で北朝鮮の暴発を止めなければならない。アベ政権はアメリカの安全の前に、日本人の安全を第一に考える必要がある。
中国との関係の改善である。日本が中国との関係を良いものにしていれば、北朝鮮問題はここまで深刻にならなかったはずだ。北朝鮮が問題国家であるのは、国家建国以来のことだ。その北朝鮮を核保有国にまで、育て上げたのは近隣諸国の責任が大きい。北朝鮮だけが孤立している。独立国家としての尊厳が保障されないままに、建国いらい来てしまった。小さな弱い国も対等に存在できることが世界平和である。日本はアメリカの軍事力を背景に、力の外交を目指して、徐々に軍事力を強化してきた。そして仮想敵国中国を作り上げ、北朝鮮をいつ潰してやるかというような、姿勢をとってきた。これが、東アジアの対立を深め、現在の危機を作り出したのだ。北朝鮮が日本人を拉致するというような、信じがたい行動をするような国であることは確かだ。しかし、どんな国であっても共存の道を探ること以外に、日本の平和はないのだ。