お米の放射線量について

   

お米の放射線量については、次々と測定結果が出てきている。報道では検出した3件だけが目立つが、実際は300件近い不検出についても注目しなければならない。放射能も時間が経過して、何でもないと言う根拠のない楽観主義者と、極端な危機意識の人とに2分してきた。どちらも科学的な態度ではない。お米については、相当に高いだろうと予測していた地域で、結果は50ベクレル程度である。100ベクレルを越えるような所があるとすれば、田んぼの土壌は5000ベクレルを越えていると言うことになりそうだ。流れ込む水が心配であったが、5月以降の田んぼの用水にはそれほど濃度の高い放射能は、無かったということになる。山や木を汚染し付着した放射能が、水に溶けて流れ出すことが少ないようだ。流れ出す物は、5月の田んぼに入水が始まる時点では、すでに流れ出てしまっていたのだろう。現状で、日本中に存在する放射能は、ミネラルと結合して存在する。あるいは何かに吸収された形で存在する。

現時点でのお米の放射線量は二本松市で1キロ当たり22ベクレル。千葉の白井市、47ベクレル。市川市で46ベクレル。農水省のホームページに詳しく記載されている。300位行って不検出と言うことだから、お米には特別なところ以外放射能は出ないと考えても良い位の結果である。神奈川県はまだお米が出来ていないのでデーターがない。又、玄米を精米して、測定したら不検出になった事例もあるので、やはり放射能は周辺の外皮部分に多く存在するようだ。これはミネラルと結びついて動くという意味ではないだろうか。放射能不安はたとえ1ベクレルでも不安を駆り立ててるわけだ。しかし、農薬や重金属のリスクと比較して考えた方が良い。お米にはカドニュームや水銀、銅、ヒ素は必ず混入している。程度の違いだけである。化学合成物質の影響も多大である。放射能だけリスクが特出しているとは考えない。あくまでリスクの一つであり、日本の環境全体が良くならない限り、解決はない。放射能で食品の安全性に問題意識を持つことはいいことである。是非、他のリスクにも目を開いてほしい。いずれお米も測定してみる。計らないで不安だけを高めても意味がない。

小田原で生ごみクラブの代表の段ボールコンポスト5、6、7月と生ごみ50キロ程度入れたものを測定した。(今日正確に確認する)これが20ベクレム以下の不検出であった。この事実は小田原の一般の暮らしでは、放射能が食品を汚染している可能性が極めて低いということである。段ボールコンポストは堆肥化する過程で、生ごみが3から5%位に凝縮される。100キロあったものが。5キロくらいまで小さくなるということである。もし放射性物質が混入していた場合。20倍に濃縮されると言うことになる。20ベクレル以下と言うことは、小田原の普通の食品に平均して1ベクレル以下と言う科学的事実である。確かにこれは1軒のデーターである。正確を期すためには、もっと広く、数多く行うべきではある。しかし、すでに4月から7月の材料が失われており、不可能である。平均的に見れば小田原の人たちの体内被曝は殆どなかったということになる。大きな安心材料である。

では小田原の土壌は汚染されていないかと言えば、もちろんそんなことはない。神奈川県のホームページに記載されているものから見ても、100ベクレルぐらいは存在している。その存在の仕方は、良く言われるように偏在している。3月半ばの気象条件と地形である。久野付近での値だけでも大きな違いがある。極端に言えば1000ベクレルのところから、10ベクレル以下のところまであるはずである。高くなる条件も分かってきた。低い場所の条件も分かってきた。たとえもっとも高い1000のところで耕作しても、根から吸収されるものは少ない。お米から検出はされない。米ぬか、稲藁はまた別である。3月に受粉期を迎えていた小麦は高い値が出るが、その後に植えられた稲には出ていない。その意味では、小田原の野菜への影響も現時点では極めて小さくなっている。それでは海はどうか。魚はどうか。放射能が大量に流れこんだ海の汚染はどうなっているのだろう。深い海の底に沈殿して行ってくれていないのだろうか。これは科学的見解が少なく、判断が出来ない。

昨日の自給作業:大豆の作業3時間 累計時間:14時間

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