小麦の播種
写真は草に埋もれた白菜など
小麦は山北にいた頃は作っていた。だんだん田んぼのほうに力が入りった。小麦の収穫と田んぼの苗作りが重なって、どうにも頭が混乱するようになってしまい、小麦は止めた。田んぼの抑草技術の確立ができるまでは我慢することにした。それが今年のソバカス抑草でほぼ完成できたので、いよいよ、小麦の作付けを今年は行った。田んぼに小麦を蒔いた訳ではない。畑のほうに丁度1畝だけ種蒔きをした。ただし、田んぼのほうでの作付けが可能か、同時進行で様子は見ている。稲刈り後、すぐに耕運をした。もし田んぼに裏作として、小麦を作るなら、可能かどうかの作業経過も見たいと思っている。堆肥を入れる代わりに、クリムソンクローバーの種まきをした。クローバーのほうは本葉が出始めたところだ。11月に入ってすぐ、畑は耕し始めた。そして、二見の健やか肥料を3分の1、発酵鶏糞を3分の2の面積に入れて比較実験をする。
2週間置いて耕しながら、小麦の種蒔きをした。11月半ばがこの辺りの適期のようだ。一畝の種蒔きで3時間ほどかかった。これが1反だと30時間かかる訳で、やはり手蒔きは人数がいる。田んぼの裏作で2反5畝やると、10人で一日仕事になる。それでも秋の方の作業は何とかなるにして、春の方の、苗床作りから稲のセルトレー蒔きやら、アレコレの煩雑さがどうなるか。ここを見極めた。6月の小麦の収穫と、多雨の兼ね合いが、問題になる。小麦の天日干しはとても無理だろうから、この辺りの作業方法が、問題になるだろう。コンバインで刈り取って、粒をビニールハウスで干す。この場合はせいぜい、1反までだ。今後の検討課題である。
国産小麦は今やパンブームで、先日も諏訪の方から、パン屋さんをされている方が見えた。平塚の方の麦師を表明されている方と、連絡があるらしい。パン小麦を自分で作りたいとも言われていた。考えさせられる所があった。小麦を自分で栽培してパン屋さんをやると言うのは、在り得ない話だ。農家にお願いしてとなれば、農家で小麦を作る採算性はどう計算しても、想像が出来ない。それはお米以上に採算性の悪い事になるだろう。北海道の方でよほど補助金でもあって、初めて成立するものだろう。それでもやられている人はいる。全てが経済では動かないと言う事なのか。蕎麦屋さんで蕎麦を自作する。これも現実にはありえない。体験的にそばを作ると言う事までは、出来たとしても、継続することはなかなか難しい。それでもそういう気持ちを持つと言うのは、大切なことだし、全ての原点だろうから、そこから発想しなおすと言うことは、必要だ。
小麦の栽培では、二見健やかファームと笹村農鶏場の床とを比較調査する。野菜ではコカブを使って比較した。20センチの鉢に、10%と20%と混ぜて、コカブの播種実験を行った。なかなか難しい肥料だ。そのとき同時に較べたのが、ダンボールコンポスト。これが案外成績がいい。畑の土だけの鉢も用意して、同時に蒔いているが、さすがにこれは生育が悪い。健やかファームは発芽が悪かった。先日二見の専務にそのことを話したら、難癖をつけるのは止してくれと言う感じで、とても怒っていた。二見の肥料は生と考えた方がいい。8時間で作るものだから当然の事である。畑で再発酵を始める。虫が湧いた所もある。だから使えない肥料と言うのでなく。使い方が独特なものだと言うのが、今の経過だ。
昨日の自給作業:小麦の播種3時間 累計時間:16時間