のぼたん農園3回目の田植え。

12月30日直播きの7番田んぼ。「とよめき」が12葉期まで来ている。水が少ないので、かなり苦労している。それでも水のあるところの分ゲツはそれなりに増えてきている。8番田んぼも直播きの「とよめき」なのだが、もっと分けつが少ないし、株も小さい。それで写真を取らなかった。
7番田んぼは三線グループの田んぼだ。管理も良くされていて、余り草も無い。上に崖があるので、割合風当たりが抑えられている。風を避けられていることも、分ゲツが取れてきている理由かもしれない。途中で堆肥の「よみがえり」を追肥したことも良かったかも知れない。

代掻きの終わった4番田んぼ。水がいくらかあるから何とかなっている。3番溜め池から水を入れる事ができるので、代掻きにはなけなしの水を入れて、急遽代掻きを行った。圷さんが全部自分でやりたいと言っていたのに、それを忘れて、代掻きを私がしてしまった。
うっかり者なので申し訳ない。もう一度代掻きをやっても良いかと思う。下の井戸から水をポンプアップできるようになったので、今のところ3,4,番は水が行くように成っている。水は一番溜め池からは0番と1番が何とかなる。きわどく7番へは水が行く日もある。
7番、8番は水タンクで農業用水の水を汲みに行っている。農業用水の水は一回750リットル運べる。それを5回ずつ入れたらば、何とか水が回った。本当に早く雨が降って欲しい。でも稲を見ると、どうしても水を入れてやりたくなる。
2番は2番溜め池から水が入れられるので割合水は安定している。4月からここで崎枝小学校の総合学習としての、「イネ作り」を行う予定。直播きで行う。発芽しない子供も居るだろうから、少し苗代も作る。ともかく観察を大切にした総合学習にしたい。見る力を付ける授業だ。

写真は1番田んぼの苗が活着した様子だ。田植えを2月24日に行い、3週経過した様子である。少し生育が遅れている。播種から数えると8週は経過している。8葉期でも良いはずだが、まだ5葉期ぐらいである。どうも風が不安で深く植えしたためかもしれない。
2月23日に、3回目の苗代を作り種まきを行った。田植えは4週と3日経過のの25日と26日を予定している。1回目が12月4日。2回目が1月15日。おおよそ40日ごとに種を蒔き、収穫を一月ずつずらすという計画である。
一番田んぼは比較的水がある田んぼなので、何とか大丈夫だろう。去年は8番田んぼでやったぬちぐすい田んぼは、水が少ない上にイノシシに食べられてしまって、がっかりさせてしまった。今年はなんとしても、成功させたい。今のところ遅れてはいるが、まずまずの生育である。
1番田んぼはとても良い田んぼの土になっている。土に粘りが出てきている。代掻きを良くしたので、砂利層が無くなってきた。石はまだあるが、以前に比べれば大分良くなった。田んぼは作り続けることで、田んぼの土壌に変わって行く。今年は去年よりは良い収穫になることだろう。

2月23日に播種した苗代。「ミルキーサマー」という沖縄で作られている品種である。下地さんから頂いた種籾だ。4週目で4葉期であるが、すでに分ゲツが始まっている。小田原の生育とほぼ同じである。悪い苗ではないと思う。
少し軸が細めなのは気になるところだが、これは品種特性かも知れない。苗の色は肥料が効きすぎていない、爽やかな緑で、いかにも健全な絵という感じだ。今日辺りから苗取りをすることになる。これだけの苗を取るには一人でやれば2日かかるだろう。4人いなければ午前中では終わらない。
苗代は幅1mで長さが28mぐらいだと思う。1本植えであれば、2反全部に植えられるくらいの苗の量になった。今回苗はかなり余るので、この際試しに3本植えぐらいで行こうかと思っている。深植えにしないように注意しよう。風で飛ばされる株も出るとは思うが、穂食用の苗を準備しておき、植え直しを十分にやればいい。
「ミルキーサマー」は分ゲツが取りにくい苗とされている。3本植えれば分ゲツがしにくくても大丈夫だろう。多く植えた方が風の害も受けにくくなる。1本植えではかなり痛んでしまうことがある。3本も植えることはまず無いのだから、今回は3本植えの試験と考えることにすれば良いかもしれない。
今回3回目の田植えは3番田んぼ。4番田んぼ。2番の半分。この3つの田んぼの田植えである。1ヶ月づつずらして田植えになっている。気温も日ざしも違うので、あくまでおおよそで割り振っている。今後結果次第で次は改めて考える。
苗を作ってみて、しっかりした覆いをすれば、ネズミはよけられるということが分かった。直播きでもしっかりしたネットが用意できれば大丈夫ということになる。田んぼを覆うようなしっかりしたネットはないから、全体を直播きにするのは諦めようかと思っている。
苗がよくできているというのは、実は今年の稲作の半分は上手く行ったと言うことなのだ。苗半作と昔からいわれているが、私も同じ実感を持っている。今回12月播きと1月蒔きと2月蒔きと40日ごとにずらして苗作りをしてみた。石垣島では2月は種の苗作りが、一番安定した良い苗が作れるということになる。
12月と1月の苗作りであれば、穴あきトンネルを使った方が良い。2月の苗作りであれば、鳥とネズミをよけるネットが良いということになる。気温が、15度より滅多に下がらない石垣島という気候のためだろう。温度がたまに下がるという意味では、どの月も同じで3月になっても14度の日はあった。
今年は極度の少雨傾向が続いて、水を農業用水から運んでいる状態である。稲がこれほど乾燥に強い植物なのかと日々感嘆しているほどだ。ひび割れた土壌でも何と枯れないのだが、さすがに分ゲツは多くはならない。
小学校の総合学習の田んぼでは、直播きで行う。その方が稲という植物の本当の姿を学習できる。直播きが上手くゆかなかったときのための苗代とをやる。全体で1m×8mだ。全体をネズミよけのネットで覆う。ネットで覆えば、大丈夫である。そうだ看板を用意しなければいけない。一人一人の区画が分かるように区切るつもりだ。