緊急事態宣言が出てどうすれば良いか。

   


 飛行機からの与那国の街。

 やっと政府は緊急事態宣言を出した。石垣島では市長が来島自粛要望を記者会見した。新型コロナウイルスへの対応も一歩進んだ。遅いようにもみえるが、過去事例もないことだから踏み込むの決断が必要だったのだろう。

  発令までの手順を見ると、妥当な進め方だ。一世帯マスク2枚というような本気度の足りない対応から、一歩進んだとみてよい。これから新型コロナウイルスとの長い対応になるに違いない。

 国民一人一人は何をすればいいか。まず2週間の徹底した行動の自粛だとおもう。それでどんな結果が出るかである。端的に言えば人混みには出ないことだ。自分は感染していないから大丈夫とか。自分に一人ぐらいならたいしたことはない。と言うような考えは捨てて、その場その場で最善の対応をとるほかない。そしてどういう結果が2週間後出るのかで、今後のどうすれば良いかの判断がつくだろう。

 日本人の生活能力が問われている。お隣の台湾や韓国や中国ではすばらしい対応の見本を示してくれた。生活の姿が危うくなり始めた日本が大丈夫か問われているのだろう。原発事故の時とは条件も状況も違うが、こう言うときにこそ人間力が表われる。世界に日本人の健全な姿を示したいものだと思う。

 外出を控える要請である。緊急事態宣言と言っても生活者の立場としては、特別には今までと変わらない。しかし、営業自粛は一気に増える。経済活動がどうなるかである。この点すでに緊急事態制限が出ないとしても、経営は多くの場所で厳しさを増しているだろう。業種によっては継続不能も増えるに違いない。今回感染症で社会の仕組みが少し変わる可能性がある。そのことは又次に書く。

 確かにみんなが守れるのなら要請の範囲というやり方がいい。罰則のある禁止でなければ外出自粛が出来ないというのでは恥ずかしいことだ。国民が心を合わせて外出しないようにすればいいだけのことだ。

 この点政府への信頼度と言うことがある。都市封鎖した中国やイタリアと日本とは違う。日本人が自粛要請という形でどこまで良い対応が出来るかである。これはやってみなければ分からないが、何とか出来ると思いたいところだ。

 行政は自粛すべき範囲を業種別、時間の範囲など明確にする必要があるだろう。東京都はかなり厳しい範囲を考えているようだ。各自治体の長が責任者になる。特に店舗の営業がどういう範囲になるかは、死活問題になるだろう。要請である以上、それに従うように進めるには営業補償が必要になる。

 補償が明確にはされていないと言うことは、多分補償はないと受け止められているのだろう。経営者が損出覚悟で判断と言うことになると、混乱も予想される。利益が何より重要と考える人は多いはずだ。自粛しろという空気で圧迫することでは、おかしな社会になる。

 小田原に24日に行く予定で飛行機のチケットも手元にある。しかし、今のところ止めようかと思っている。最終的には2週間後の21日に判断する。行けば戻れなくなる可能性が高い。石垣市長は石垣に戻らないように要請している。現状要請であるが、交通の遮断もないとは言えない。

 田んぼや畑のみんなに迷惑をかけるので、無理をしても行くつもりであったが、行くのは良いことではない。21日までに収まれば別であるが、そうしたことはないと思わなければならない。ともかく2週間の展開である。

 新型コロナの感染は多くの人が言うとおり、公表されている感染者の数は氷山の一角である。どれほどウイルス検査をしたところで同じことである。それはインフルエンザの流行だって同じだ。流行の目安はお医者さんへ行く人の数や学校の欠席数などから流行を類推しているものだ。

 しかし、死者の数はかなり実数に近い、疑り深い人の中には死者数にだって疑問が出されている。普通の肺炎で死んだのか、コロナ感染で死んだかを判断していないという人もいる。そういうこもいくらかあるかもしれない。そもそも年寄は肺炎で良く死ぬわけだ。

 しかし、日本では一応すべての死者は何で死んだか集計されている。この状況下わざわざコロナを隠すような医師はいない。肺炎の患者の治療に当たるには、コロナであるかどうかの確認は普通はしている。しないで重症患者の医療は出来ないからだ。死者数は医療環境を含めて、おおよその日本の状況の判断基準になる。

 6日は9名である。これが10名を超えて、1ヶ月の間に100名まで行くようなら、かなり危機的状況である。世界の状況から考えれば、10名前後で抑えられていれば、医療も国民も大健闘していると言うことになるのだろう。

 医療が健全に維持されていれば、持ちこたえる。軽症患者を病院でない場所に居て貰うことになったのはとても良い。現在その境目にあることは確かだろう。もう一つは避難場所を用意したらどうかと思うことがある。

 首都圏から脱出して地方に感染が広がるおそれがある。政府がホテルを借り上げて、そこに滞在できる場所を作るのはどうだろうか。脱出したい人は感染者でないとしてもそのホテルからは外出はしない。ホテルの中には客が来ない状態の所もあるはずだ。準備をして取り組めば可能なはずだ。

 又流行地域から帰省した人は2週間程度、外出を控える。毎日体調をチェックし、症状があれば保健所に相談し指示に従う。これは沖縄の医師会の指示である。若者は感染を広げないように、老人は感染にしないようにとも書かれていた。

 たぶん死者数が10名を超えるようになるだろうが、あわてないことだ。家にいれば、間違っても感染はしない。家の中で健康を維持する生活を心がけることだ。依然書いたが、スワイショウ、八段錦、肝機能体操はその場で可能だ。一坪のスペースで可能だ。これを日に三回行えば、運動量は不足しない。

 食べ物はできる限り緑色野菜。漬物、味噌、納豆などの発酵食品は毎日欠かさず食べた方がいい。当たり前の健康生活を送ればいい。よく寝て、身体を冷やさない。こうして、2週間家の中中心に頑張るほかない。散歩など現状では全く問題はない。野外で感染することなどまず考えられない。ただし、マスクはするべきだ。

 日本人が文明に問われている。これからもさらに深刻なウイルスは来るに違いない。今回は重症化する人もかなり出ているが、何とか対応できる範囲だ。これが感染したら助からないウイルスだって登場しているのだから、今回対応力を上げて、次に備えることしかない。

 そして、一段落したら暮らし方を根本から考え直すべきだ。ワクチンは今回の新型コロナには対応できるかもしれないが、次のウイルスが登場すれば又初めからやり直すほかない。暮らし方の方を変えることしかない。

 自然をもっと大切にして、自然の中に織り込まれるような暮らしに変えることだ。必要以上に豊かさを求めるようなことは間違っている。競争社会からの抜け出る以外ない。石垣島では感染したら3人しかベットがないそうだ。地方はどこでも同じだろう。老人の場合感染したら確かに死ぬ覚悟が必要である。しかし、石垣島であれば感染しない暮らしは可能である。

 人は100坪の土地と1日1時間の労働で、食糧の自給は出来る。人口は減少して行く社会である。農地は放棄されている。先日行った与那国島なのど自給の暮らしには最適な場所にみえた。しかし、与那国島には対応できる病院はない。それはそれぞれの覚悟なのだと思う。

 話はいつものようにそれてしまったが、この緊急事態を生き方を考え直す良い機会にすべきだろう。経済も下降線に入る。人間が生きると言うことがどのようなことなのか。企業はどうやって競争では無く、安定した中で存続できるのかに考えを変えるべきだ。競争して勝つという考えを捨てない限り、又思いもしない破綻が来ることになる。そういうことを考える2週間にしなければならない。


 

 - 石垣島