沖縄の悲しみ
またアメリカ人の元海兵隊員が沖縄の20歳の女性を、襲い、殺した。こんなことがまたも繰り返された。日本人の一人として、恥ずかしく、申し訳ない。日本政府は米軍に対して、二度とこのようなことが起きないように要請したそうだ。一度や二度のことではないのだ。このような事件が繰り返されている沖縄の状況を、日本政府は認識しているのだろうか。認識しているがために、本土にこういう被害が広がらないように沖縄に米軍基地を集中させているのだろうか。解決策はある。米軍の基地を日本人の棲む場所から距離を置いてもらうことだ。どうしても仮想敵国とアベ政権が中国をして、沖縄に基地を置きたいというなら、沖縄の無人島にしてもらえないものか。政府はそのくらいの要請をして当然ではないだろうか。トランプ氏なら、何というだろうか。日本に塀を作りアメリカに帰ってもらおうというのではないか。当然、費用はアメリカ持ちである。
沖縄の歴史を学べば学ぶほど、日本という国が沖縄差別を繰り返してきたことを知る。朝鮮に対する差別以上の差別を、400年行ってきた。まずその認識を持つことから始まるのだろう。沖縄の人たちが日本人であるという明確な認識を持った時から、100年は経っていないだろう。この苦難の歴史の中で、沖縄の人たちは武力を放棄させられながらも、その尊厳を守り、また守るために独特の緩やかで、豊かで、暖かい文化を形成した。文化による外交力の形成である。織物や衣装、歌や踊りやお酒が際立ったレベルに達したのは、沖縄人としての文化的誇りの拠り所だったのだと思われる。日本人が欧米化し、日本人としての民族的文化を失う中で、むしろ縄文人にも通ずる日本人らしさを残しているのが、沖縄である。琉球国は武力的には征服された国でありながら、中国と日本の間を外交力をもって、生き抜いてきた国である。
日本人として、この沖縄の状況を生み出したことを恥ずかしいと思う。いつまでもこの状況を長引かせていることを申し訳ないと思う。沖縄が返還されてから以降も、米軍基地は一貫して強化され、広げられてきた。米軍は沖縄を米兵の訓練場と考えている。アメリカ国内でも基地は反対をされ、簡単には作れないのだ。ベトナム戦争の前線基地として利用された。これからは、中国に対する前線基地としてアメリカは利用しようとしている。日本という国を守るためと名目上はなっているが、アメリカとしては、中国をにらむ形で、米軍基地を沖縄に配備しておきたいのだ。そして、本音としては、日本をいつでも占領し、日本が独立国家としての、独自の行動をとらないように監視している。しかもその費用の70%は日本持ちで行える。さらに米軍のアジア配備費用を日本に持てというのが、共和党大統領候補の主張なのだ。それを日本の右翼政権が、推進しているのだから、日本の保守の思想はまさに売国奴思想である。
つまり、利権集団化しているのが、日本の保守政党なのだ。説明をする、第3者機関に調べさせると、言い訳をしたまま雲隠れしている、自民党衆議院議員の甘利氏を見てみろ。TPPを推進して、日本の農業の未来を失わせた張本人らしいその後の態度である。こうして、TPPが締結され、日本の農業が無くなったとしても、アベ政権はそのころは消えてなくなっているだけだ。誰も瑞穂の国、美しい日本の衰退の責任を取ってはくれない。私たちが米軍を少しでもアメリカに帰ってもらう努力をする以外に道はない。もしどうしても、アメリカに帰ってくれないなら、せめて本土移転であろう。沖縄の怒りを、日本人は受け止める必要がある。それが差別しているものの責任である。