麦がイノシシにやられる。

   

小麦を昨年から、元の養鶏場の下でやっている。丁度1反の畑である。とても良い条件の畑なのだが、何とイノシシに完全にやられてしまった。良くもこうも荒らしたと思うほど、壊滅的な被害になってしまった。昨日の急遽刈り取りを行ったのだが、殆ど駄目という状態で、来年の種が取れた程度である。ひどいものである。6月は田植えの時期で、イノシシが来ていたのは、分かっていたのだが、昨日も田植えを中止して、麦刈をした状況だった。麦刈の時間が取れないというより、麦の事を考えることが出来ない状況である。田んぼに入れ込み過ぎてしまう。昔の人が、同じ畑で麦と田んぼが出来たのか、全く驚異的なことだ。もし、今日から田んぼの準備となれば、どう急いでも月末の田植えである。麦藁の持ち出しなど、新たにやらなければならない作業も出て来る。それを機械を使わず、やり切るのだから、全くどういう能力だろう。

イノシシが最初に来たのは、月初めであった。あのときすぐに刈り取れば、もう少しは採れたのだろうが、まだ刈り取りには早すぎた。もうその後は、小麦は放棄した気分であった。罠を仕掛ける準備も出来ない状況。気にしていても対策を取る余裕が全くなかった。情けないが、すぐにやれる対策がない以上忘れている以外出来なかった。6月に作業が増えるというのは、少々無理だ。手のかからない方法を取らなければならない。電気柵をするとか、方法がない訳ではないが、そこまでする位なら止めたほうがとつい思ってしまう。何か手立てを一休みしてから考えたい。まだ先に延ばした田植えが残っている。山の中の畑は、大なり小なり獣害は増えている。周辺の畑でもあそこもここもという状態である。継続する気力が無くなるのも無理はない。何度も獣害を受けているが、今回ほどのものでは、ダメージが残る。

昨日は急な作業になったが、6人で5時間ほどの作業だった。梅雨時の麦刈は、コンバインを利用するほかないのかもしれない。これなら、何とか空いた日に一気にやる事が出来るかもしれない。グループの畑ではどうしても、日曜の作業を予定する。これが、梅雨時雨であれば、麦刈のような作業は無理になる。平日、天気を見計らってという事が、グループの場合、なかなか難しい。来年はこのあたりをどうするかも、研究が必要になる。麦刈前後の日程で、可能な日程をあらかじめ集めておく。それと天気とにらんで、数日前に予定を出す。こうした体制を取らない限り、難しいだろう。いずれにしても小麦は再出発である。ユメシホウという品種は確かに作りやすい。6月初めの時点では、収量は昨年より多かったように見えた。丈も低く、倒れることも無いようだ。

他の作物に変えるとする場合であるが。以前、ニンニクを和留沢で事業として作るという人がいた。結局は本体の事業の方が傾いて、農業進出をあきらめたという事があった。一反すっかりニンニクを作れば、イノシシは食べないだろう。冬はニンニク。夏はこんにゃく。山の中の畑ではこのサイクルはあるか。問題は、出来たニンニクとこんにゃくの販売法だろう。普通に売るのでは、到底採算に合わない。山の畑の継続方法なら、お茶というのはある。しかし、今さらお茶畑を広げて、どうなるのかというもある。小麦をやられないように、獣害対策をするか。獣害のない作物に変えるか。ここは考えどころである。いずれにしても、田んぼを終わらせてから、出直しである。

昨日の自給作業:麦刈5時間 累計時間:49時間

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