防衛省の無能官僚
真部朗沖縄防衛局長が沖縄県宜野湾市長選挙に絡み、職員に対し、選挙介入と受け取られかねない「講話」を行った。沖縄の防衛省の前局長は、例の飲み屋でオフレコという約束で、思い出したくないような悪意ある発言をして更迭された。沖縄の状況が防衛省にとっては、要注意状況であることが分からない程度の官僚が後任と言うひどさ。落ち度のない人を送り込んだはずだと思っていた。それがまあ―何と言うことか。この防衛省人事の愚かさは群を抜いている。こういうことを公務員の政策的業務と考えているのだろう。日本の優秀であるはずの官僚がこうもひどい状況では、早急に防衛省を廃止しなければ何をしでかすか、危ない気がしてきた。官僚としては前例に従い、気が効きすぎただけ。発言も慎重に言葉を選び法律のぎりぎりを突いている。やりたくないことまでやって、自民党に恩を売っていたつもりだろう。次の選挙では防衛省系で立候補のつもりだったのかもしれない。
こういうことは、たまたま表面化したに過ぎない。血縁で縛ろうなど古臭い手法である。親族を調べると言う、絡めてから来る感覚が堪らない。民主党が政権を取った途端に、萎えてしまったのはこの日本的絡め手に原因がある。マニュフェストにこだわるなど、今までの政治になかったことだ。自民党はマニュフェスト違反などいっているが、選挙公約を破るのを常としていたではないか。今度政権を取ることがあったら守って欲しいものだ。選挙公約を信じる方が馬鹿だ、というような選挙を重ねてきた。明るい日本を作りましょう、しか言わない選挙。政権は、民主党でも自民党でも実はなんでも良くて、お上の言う事に従いたい。という人たちに支えられている。お上の意図を先取りして、根回しをしてしまい、気にいられ、取り巻きになる。上手く行けば、出世が出来る。仕事ももらえるかもしれない、勲章かもしれない。多分共産党が政権を取れば、今度は共産党政権のお先棒を担ぐ事すら構わないような人達。
真部氏自身による講和の再現文章が出ている。おかしな点は「皆さんは、親類に有権者がある人」という指摘。そんなことをわざわざ調べたということを示している。間違いのないものであれば、何故、こんなにもつまらない講和をしたのだろう。もっと親孝行が必要だとか話して置いて、最後に、一言選挙には入って下さいと目配せをすればいい。いつもはあうんの呼吸でやっていたのだろう。もしかしたら局長クラスには、選挙対策のハウツウ本があるのかもしれない。今ごろ本省でおまえは応用が利かないと怒られただろう。原発の予定地も、軍事基地の予定地も、似たようなことが行われている。それ位当たり前でびっくりする方が、青臭い事を言うんじゃない。と言われそうだ。こんな状況を少しづつ変化させているのが、インターネットである。おかしなことをすれば、必ずメールが漏れ出て、隠し通すことが出来にくくなっている。この講話を聞いた人に調査が入っているらしい。漏らした犯人捜しだろう。
ごみ焼却場の設置。火葬場の設置。最終処分場。墓地。伝染病の病院。残土処理場。東北の瓦礫処理。すべての迷惑事業に対して、起きている混乱。解決の方法を失った社会。どうせ騙されると言う疑心暗鬼。美濃部元都知事が一人の反対でもあればやりません。これを民主主義として、何も進まなくなった。民主主義とはどういう仕組みなのか。それは社会を成立させルールである。様々な意見があるのは当たり前。政府に統治能力のない社会。国民が暮らしのバランスを失ったヤマイ社会。一人の反対の為に出来ないのでは暮らしが成立しない。江戸時代のほうがどこで折り合いをつけるかの知恵があった。決めごとはともかく時間がかかったらしい。何日も泊まり込んで相談をした。部落には話し合いの方法が成立していた。それは田んぼを耕作しなければならないという、水でつながった持ちつ持たれつの社会だったから。それにしても勤務先の上役のやることではない。