鳥インフルエンザとタミフル備蓄
「世界の死者200人に 鳥インフル歯止めかからず」新聞の見出しだ。何故こうした見出しになるのか分析してみたい。報道にはそもそも、瓦版的な精神がある。「大変だぁー、大変だぁー」と言う、ビックリさせて目を惹こうという、さもしい気持ちがある。たぶんインドネシアにいる、共同通信の記者が、いい仕事をしているところを見せたかったのかもしれない。状況に日々気を揉んでいる、当事者である私は、「又か、たったの200人で騒がれたら困る。」と言う気持ちになる。2003年の調査が始まって以来、世界で200人目の死者なのだ。発症者数は計12か国328人。こんな珍しい病気があるだろうか。
先日中国で、現地の状況を見てきた。鳥インフルエンザ対策など無に等しい。死者85人になったインドネシアでも、全く対策をしていないそうだ。それでこの死者数だ。インドネシアが、この病気のウイルスの提出を、するのしないのとWHOともめる。製薬会社の莫大な利益が背景にある。そんなに儲けるなら、ウイルスの提供は無料では出来ない。と言う事が出てきた。製薬会社はおかしなことに病気大歓迎なのだ。これが経済至上主義の怖い所だ。「タミフル」の米国以外での使用量の8割は日本だそうだ。世界保健機関(WHO)は「大流行は時間の問題」として各国に警戒を呼びかけている。治療には、ウイルスの増殖を防ぐ「タミフル」が新型にも有効だと考えられており、米国は71億ドルをかけて治療薬の備蓄やワクチン開発を進める方針だ。 ラムズフェルド前国防長官が会長ギリアド社は、インフルエンザ治療薬として現在世界中から注目されている『タミフル』の特許を所有している。
タミフルの使用量は全世界の7割が日本だと、発売元の中外製薬いう。日本人は薬好きだ。タミフルを使うと、5日でほっといても直るものが、4日ないし、3日で治る程度の効果と、普通の医者が言う所だ。それでも薬に頼るのが、日本の医療であり、自己管理不充分の日本人の医療意識だ。日本の報道は政府の煽動に、踊らされてはならない。タミフル備蓄も当然、日本が世界1。途上国支援と言う事で、タミフルを海外にも、援助している。そもそも、世界保健機関(WHO)の考え方が、間違っている。すぐにでも、SARS(サーズ)のように蔓延する。ごとく警報を出した。しかし、対策しないで5年間で、328人しか感染しなかった。むしろこの事実をどう考えるかを、言わなければならない。このままでは狼少年WHOになってしまう。
何故、鳥インフルエンザなど、新型インフルエンザの恐怖をことさら米国や日本政府が煽ったのか。何故、厚生労働省がタミフル備蓄の先兵となって税金を使い巨額のタミフル備蓄に走ったのはか。WHOの煽動的情報操作も、アメリカの圧力ではないか。2007年までに備蓄量の割り当ては、国と都道府県が2100万人分、病院やメーカーなどの市場が400万人分を持つ。国の費用が、220億円。これが無駄遣いになる。危ない、危ない、と騒ぎを大きくすることが、この無駄遣いを正当化する、手段なのだ。余りに患者が少ないので、ついつい冒頭の見出しになったのではないだろうか。