小田原市市民活動応援補助金
明日市民活動応援補助金の報告会がある。3年間30万、20万、10万、と合計60万円を戴いた。すべて農機具を購入した。3年目の10万円は田車を購入した。田んぼで大勢が一辺に、田車を回せば、草取りが随分楽になる。農の会のやり方は、市民が大勢参加するから、人手のかかると言う事がそれほど苦ではない。今年の草とりは楽になることだろう。田車は草取りだけでなく、田んぼの土の攪拌と言う事もある。初期田んぼに水を入れると、有機物の腐敗が始まる。かき回して、酸素を加えてやる事で、土の醗酵の方向が整う感じがする。農機具は案外高価な物だ。そう数が出るものではないから、大量生産という訳には行かず、しょうがない事なのだろう。
補助金をいただいたことは、農の会の活動の意味を考えるきっかけになった。補助金を貰うと言う事で、自分たちの活動の公共性と言う事が、問題に成ったのだと思う。公共性の意味は案外難しい事で、どうにでも取れるところがある。どんな経済活動でも、公共性がないわけではない。悪く言われる、消費者金融だって公共性がある。しかし、小田原市が補助金を出すいわれない。だから、この補助金の審査の基準の公共性と言う事は、一見正しいようだけれど、危険な反面もあることには気をつけないとならない。つまり、単純に公共性というと、単純にだけ考える人には、福祉関連、子供の教育関係を評価しやすいだろう。
小田原市民にとってプラスになるもの、行政が税を使っても納得行くもの、これが基準だろう。更にいえば、行政が行うより市民が行えば効率的であり、費用対効果が高いと言う事。そして、その活動に市民がかかわることで、小田原に愛着が生まれる活動。この辺りで考えて欲しいと思う。農の会の活動はこれに当ると思う。広がり続ける、耕作放棄地の減少の為、行政自らが草刈りをしたら、経費はたぶん私たちの100倍にはなるだろう。考えるべきところは耕作放棄地を管理すると言う事が、足りない税金の使い道として、市民の合意を得られるかどうか。少なくとも、3分の2程度の市民が、了解できる物でなければ、使うべきではないだろう。こんな事を、農の会の参加者が、考える機会にいくらかでもなったのではないかと思っている。
今年度より、整理された、三つの中心事業。「田んぼの会」「大豆の会」「お茶の会」NPO法人としての農の会の活動はこの三つの事業を中心に行う。こんな方向になった。もちろんそれ以外の活動もあるわけだが、それらをどう位置づけるかは、参加者各人に意識化されているとも思えない。三つの活動が、自立して動き出す。ところまで行っているかも、難しいところだが、それなりにスタートは切れた。と言う事だろう。方向を定めるここが一番大切なのだと思う。その意味で、市民活動応援補助金を戴いた事が、会の方向付けに大いに役立ったのではないかと思っている。
1.活動の記録
○田んぼの会は12グループが夫々に田んぼの耕作を行い、充実と広がりがありました。
○大豆の会は大豆の栽培に始まり、味噌作りまでの自給の姿を一通り行う事が出来ました。
○お茶の会は150名が2日に渡るお茶摘み、そして年5回のお茶畑の管理を行いました。
2.事業に対する自己評価
例年通りではありますが、毎年前年より夫々の活動が工夫され、この活動が今後の日本の農的な市民活動の、大きな事例になるだろうと考えております。とくに、種を蒔くところから、食べるところまでの、全てを市民がかかわる形は、他にはないものと思われます。外部評価の確認の為、地域に根ざした食育コンクール2006に応募し、食育協議会会長賞を受賞しました。