舟原ため池、農業遺構
2025/09/10
舟原ため池の保全活動、新規第一回は、9月7日午前中行われた。11名の人が集まってくれた。予想以上の集まりで、嬉しかった。ため池全体の草刈が出来た。暑い日ではありましたが、楽しく整備が出来た。みんなでやればどんな作業でも楽しい。
今回は手刈りの人が5名いましたので、池の中のカキツバタのまわりの雑草を鎌で刈り取ってもらうことが出来た。これで冬の間に、株分けをして、上のため池は一面カキツバタになると思う。カキツバタが広がってしまえば、もうそれほど池の中は刈り取る必要は無くなるはず。
そうなると、下のため池の方が、蓮を植える必要がある。以前は、お城の蓮を持ってくるということだったのだが、いつになっても進まない。そこで、のぼたん農園の蓮を移植することにする。寒くても大丈夫だと思っているのだが。
次回の活動は10月27日(月)朝9時からの行う予定。溜池の活動は収穫物があるわけではない。農業遺構を保存する活動です。参加していただいた方には、一回一ポイントを差し上げます。10ポイントたまったら、もらってくださる人には、笹村の絵を差し上げることにします。
この冬には大規模なかいぼりを行う予定をしている。12月になるか、2月ごろになるか。ユンボがため池に入れるほど乾いた時期ちゅうを予定している。中央の土手が弱っているので、積み直しをしなければならない。またため池の周囲からの水漏れも一周の土手を作り防ぐつもりです。4月ごろに下の池には蓮を植えてみたいと思っています。
個人的に舟原ため池の活動を始めたのは、舟原に越して2,3年したころからだから、20年以上前のことになる。あまりに美しい場所が家のそばにあるので、よく散歩に行った。それが急速に管理が悪くなり、荒れ果てていった。欠ノ上の水利組合の活動が休止したからだと思う。
きれいな溜池が、徐々に荒れてゆくので、気が付いたら草刈りなどしていた。しかし、池の中にごみが捨てられていることが増えた。どういう訳かここのため池は生き物が少ない。冬の間に水が枯れることが影響しているのかもしれない。中央の土手を直せば水はたまるはずだ。
舟原地区にはそうしたゴミ捨て場になってしまった場所がかなりあった。理由は環境センターが早く閉まるためだ。引っ越しごみを、レンタカーを借りて捨てに来る。すると焼却場が閉まっている。車は返さなければならない。そこで見つからないところに不法投棄をする。
私が養鶏場を作った場所もそういうゴミの山だった場所だ。ここのごみ片付けが本当に大変なことだった。そして養鶏を行っていたのだ。きれいにして、農の会の機械小屋を作った。そして今はまた放置されて山に戻った。
林道掃除も時々あるが、大量にゴミが落とされている。いつもみんなが言うのは、せめて道端に置いてゆけということだった。崖の下まで落とすから、上にあげるのが大変なことになる。不法投棄の犯罪者にもせめてもの配慮を。
それから紆余曲折があって、舟原ため池の地権者が小田原市である。となったのが、2015年くらいかと思う。それまでは国のものではないかと言われていた。その辺は登記簿を調べればわかることだろう。その溜池の管理を里地里山協議会の事業にすることになったのは2017年のことだ。
協定書はそのころ作られたのだと思う。もしかしたら、ため池の改修が終わり、2018年に農政課と協議会の検討会が開かれたからその時に、作られたかもしれない。いずれにしても溜池の管理は9年以上が経過している。
協定書ができてから、草刈りや水漏れの改善など、月に一度くらいの活動を続けてきた。何か大がかかりに直さなければならない時には、小田原市から現物支給をしてもらって直してきた。市の現物支給がなければ、到底ため池の改修はできなかった。
ところが昨年は現物支給もままならない状況もあり、自分たちで購入して直さざる得ない状況にあった。市の予算を当てにしないで運営できるようにしなければ、本当はだめなのだと思う。難しいところなのだが、市の所有地であり、300年も前の農業遺構の管理を市がどうするのかという問題は残る
ところが、最近里地里山協議会の参加者が減少していることもあり、活動の実際はあしがら農の会のメンバーで行うようになっている。そこで、笹村が代表になり農の会に溜池グループをつくり、草刈りなど行うことにした。この農の会が実際には行うという形で、農政課の了解は得た。
溜池を改修してから、7年がたち、かなり土が流れ込んでしまった。そこでこの冬、かいぼりをして、泥を上げを行いたいと考えている。本来毎年、泥上げをするという予定だったが、行えないできたことだ。
農政課に検討してもらうようにお願いはした。ユンボ2台を配送してもらい。2日間あれば何とか出来るだろう。中央の道路を一度壊して、積み直しをしたいと考えている。積み直したら、上からユンボで何度も行き来して固めたい。
積むときは、乾いた土と、湿った土を、交互に積み上げてゆく。そして今より、土手を低くする。側面はユンボのアームでたたいて、できる限り固める。基本は今ある土で作り直して、今の土手よりもかなり低くして、豪雨の時には土手の上を水が超すようにする。今は無意味に土手が高いのでその分、管理が難しくなっている。
またため池の右側の石垣沿いにある道はできる限り広げて、ユンボが入れるくらいにする。邪魔になっている木はこの機会に除去する。下のダムになっている土手の石垣の前にもしゅんせつした泥をできる限り集めて、人がため池を歩いて一周できるようにする。
一周道路ができれば、かなり水漏れが防げるはずだ。右側の道路は何とか、奥までユンボが入れる幅に直す。かなり泥上げした土が出るはずなので、これをため池の周囲に積み上げる。その高さは水位と同じくらいでいい。
冬の間に、場合によっては一回では泥が固まらないで、できなければ、周囲に集めた土が乾いてから、改めてユンボで固める。この時はユンボは一台でもいいのかもしれない。できれば大きいユンボで、側面をたたきながら、作った土手を何度も行き来して固める。
冬の間に、泥上げと土手の強化ができたならば、次は上のため池には、カキツバタを全体に植える。もう一息で池全体がカキツバタになるので、あまり雑草の問題は起きないはずだ。その為には今よりはもう少し溜池の水位が深くならなければならない。
下の池には4月ごろに、蓮を植える。蓮の苗はのぼたん農園にあるので、上手く株分けをして、植えこむ。ガマが広がっているので、これを刈り取ることも併せて行う必要がある。蓮が広がってしまえば、ガマに勝つと思う。
全体の道路部分も、かなり傾斜している。崖側に上からの泥が落ちてきている。崖際を掘り、ため池側に土を盛る。泥上げした土もうまく使い、歩く道は水平なものに直したい。これも2回に分けて行えば、よく固まるはずだ。