韓国のコロナウィルスの流行

   

韓国保健福祉省は6日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者が9人増え、50人になったと発表した。7日、感染者が新たに14人確認され、男性(75)が5日に死亡したと発表。感染者は死者5人を含む計64人となった。8日、コロナウイルスに感染が確認された人が23人増え、合計87人になったと発表した。死者数は7人。9日までに死者は7人、感染者は前日より8人増えて95人になった。隔離対象者は384人増の2892人。10日、感染していた2人が死亡し、新たに13人の感染が確認されたと明らかにした。感染者は108人、うち死者は9人となった。12日、死者が計13人になった。感染者は計126人になった。

 

 

韓国で起こったコロナウイルスの状況は、日本の先行事例となる。中東からの帰国者がコロナウィルスに感染していた。そして、病院に入院した所から感染の拡大が始まった。この患者が中東からの帰国者とは病院側は気付かず。病院内でまず2次感染が広がった。さらに最初の病院に入院していた患者が、他の大病院に移動して、そこで感染を広げたという事である。感染は病院で起きているが、その外にはまだ広がっていないから、そう心配しないでもいいはずだ。コロナウィルスは感染力の強いウイルスではないと言われている。人人感染はする事はするが、患者と濃厚な接触が無い限り、感染はしないと言われている。ウイルスの変異は起きて炒る恐れが言われたが、今の所それはないと報告されている。だから、今回の感染の拡大は、病院での感染の対策に問題点があったという事である。この所を詳細に調べて、どこが病院での対策に落ち度があったのかを、日本での対策に生かさなくてはならない。

まず、1、最初に中東で感染した患者が何故、空港で申告しなかったのか。多分社会的な注意喚起の不足であろう。2、感染者が何故、保健所に連絡せず、一般の病院に行ってしまったかである。これは患者の認識不足。3、次に、病院で何故中東からの帰国者である事を把握できなかったのか。病院には、そうした事の確認の仕組みが無かったのか。一般病棟に居たのである。4、病院で何故、2次感染が広がったのか。相部屋に居たという事が信じがたい。5、医師の感染があった所を見ると、医療機関のコロナウィルスに対する認識が無かった恐れがある。6、その後他の病院で3次感染の広がりを見ると、関係者全体の認識の甘さが感じられる。7、対策が後手後手に回っていて、経過観察に指定された人が、大きく移動をしてゴルフをしていたりする。8、医療機関での感染の広がりであったが、病院名を公表しなかったことが、社会的不安の拡大になった。

鳥インフルについては、日本政府は情報の出し方の失敗をして、恐怖心だけを煽った。その結果、鶏を飼うと言う古くからの日本の伝統が、途絶えることになった。恐怖心をあおる行為の背景にあるのが、製薬会社の思惑である。現在もインフルエンザ薬の備蓄に莫大な経費が掛かっている。病気全体で考えて見れば、強毒性の鳥インフルエンザにかかって死ぬ人の数は、全世界でも2003年からの累計で患者数840人で死者447人である。普通の感染ではなく、きわめて特殊な感染をする病気である。コロナウィルスもそうだが、冷静に状況を把握して、日本での対策に充てなければならない。病院での厳重な感染阻止の体制を見直しておくことだ。海外から帰国して、熱が出た時には、病院に行く前に電話をして、どうしたらいいかを確認する。病院では少なくとも診察前に、渡航歴を把握する体制を作る。

海外からの帰国者の徹底した検疫体制であろう。飛行場や港で食い止めることが大前提である。国民全般に、感染危険地域への渡航に対する、事前の注意喚起のさらなる徹底である。また危険地域からの旅行者の入国時の感染の調査機器の整備である。水際での防疫体制の構築をもう一度見直してもらいたい。国内にウイルス入れないことである。国内に入った時には、初期対応に漏れが無いか、特に病院内の感染阻止体制には、徹底して取り組まなくてはならない。これは別のことかもしれないが、これからのテロは、こうしたウイルスの蔓延という事がありうる。もし、自ら感染者になり、敵対国に入国し、人ごみでウイルスをばらまいて歩くと言うような、ウイルス自爆テロ行為をどう防ぐのかが、今後のテロ対策の課題になる気がする。

 - Peace Cafe