高市氏の暴言が続く

   

自民党政調会長高市氏が、17日、神戸市の党兵庫県連の会合で、「事故を起こした東京電力福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない。安全性を最大限確保しながら活用するしかない」「原発は廃炉まで考えると莫大(ばくだい)なお金がかかるが、稼働している間のコストは比較的安い」そして翌日「被曝を直接の原因として亡くなった人はいないが、安全基準は最高レベルを保たなければいけないと伝えたかった」と釈明した。福島原発の事故をどのように認識するかという問題である。自民党では政調会長の発言の通り、死者の出なかったレベルの事故である。こう認識しているということでいいのだろう。だから原発輸出、原発再稼働とつながって来ている。原発の事故としては最悪のレベル7の事故だと、国際的には言われている。高市氏は以前、村山談話に対して違和感があると発言をして、菅官房長官が訂正した過去がある。高市氏が自主憲法を目指している、保守派の人であるので当然の本音の発言ではある。高市政調会長を辞めさせるようなことはしないでほしいものだ。

自民党は小泉内閣でも村山発言と同様の発言を国際的に行っている。高市政調会長が、自民党内閣としてぶれる発言をすることは、日本の信頼性にかかわる深刻な問題である。日本国として世界に向けて、迷惑をかけたことを謝罪して置いて、あれはなかったことだというのでは、全く信頼できない国に日本がなる。日本が尊敬される国になるためには、一度国としての総理大臣が発言をした以上、それを踏襲することは大切である。もし村山談話や小泉氏談話がおかしいというのであれば、堂々とそのように選挙公約として掲げ、勝利したうえで訂正したらいい。こそこそ裏で失言を繰り返しながら、ごまかしているのは姑息ではないか。政調会長なのだから、自民党の意見はこうであると取りまとめ、安倍首相も同類に違いないのだから、国際的に正々堂々と国の方針を変えたことを表明すべきではないか。96条先行論もそうだが、自民党のやり方は姑息なごまかしばかりである。結局は票集めのために、曖昧なごまかし発言をしているのでは、自主憲法制定どころでない。

総理大臣が国際的な謝罪をした。謝罪することで謝罪される側は矛を収め、耐え難きを耐えたのだ。それを逆なでするようなことでは、中国や北朝鮮を批判することはできない。高市氏や安倍氏をはじめとする、自民党の保守派は本音で発言するべきだ。本音を隠しているから、アメリカにまで右傾化を警戒されることになる。高市氏が福島原発事故を大した事故でないと認識しているなら、そのことを正面から説明すべきだ。すぐ、「被ばくによって直接亡くなられた方は今のところ確認されていないが、安全確保しなければいけないということを伝えたかった」と釈明している。結局は発言そのものを取り消した。こうしたごまかしが安倍氏ともども、日本の保守派を意気地無いものにしている。本音がつい出たという事を忘れはしない。96条改定さえいつの間にか、消えてゆこうとしている。釈明にもならない事をつべこべ言う必要はない。原発事故関連死とされる人は、1000人の超えて存在する。土地を追われた人は何万人だ。人生を変えられたほどの影響が私にもあった。

これ程の文明的な事故を、死者のいない大した事故ではないと認識することが、自民党の政治家である。事故の死者レベルを再稼働につなげる感覚自体がおかしい。安倍政権の原発輸出も、原発再開も公約にするらしい。本当に今回の事故が大したものではないという認識なら、IAEAの判断に対しても、訂正を申し出てもらいたい。高市氏の発言は失言ではない。確信的発言である。村山談話否定でも、福島事故死者なし発言でも、被害者の立場を想像する感性が無い為に、つい本音が出たということだろう。経済の前には少々の犠牲は仕方が無いと考えているのだ。高度成長期の公害列島をまた思い出す。強者の論理である。いじめる側に立つ人間の感覚である。本来の政治の役割は、弱者や被害者を思いやる側に立つべきものだと思う。先日の復興庁の役人と同じなのだ。被害者を左翼の●●とおもっているのだろう。

昨日の自給作業:クワイの植え付け1時間 累計時間:29時間

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