自動販売機の禁止

   

炎天下の野外に冷蔵庫が置かれている。自動販売機が野外にある間は、節電は嘘だと思う。もし本当に節電が必要なら、野外の自動販売機は、当然最初に禁止になるだろう。いよいよ暑くなってきた。暑い時に冷たいものが飲みたいのは、誰しも同じである。先日、段ボールコンポストの事務局会議で、Kさんがこの活動の時は、自動販売機を使うのを止めましょうと言われた。それは、スーパーでの展示配布の時に、暑いのでみんなに冷たい飲み物を買ってくれた人がいたからだ。頂いて飲んだ。たしかにKさんは断っていた。人の好意を断るというのは難しいことだが、改めて自動販売機がいかに電気を無駄にしているものかを説明されていた。あれは1軒の家庭の電気と同じくらいの電気を使っている。極力使うのを止めましょうということだった。言いにくいことを良く言うなと思ったが、正しいことではある。まあ、正しいことを発言する時こそ、配慮が必要ということはある。

Kさんは他の活動の際にも、同じことを発言して、少し揉めたという事を聞いた。実は生ごみクラブでは、代表の笠原さんも、会として、市役所関連の施設では、自動販売機を廃止すべきだという要請を、したことがあった。私も、当然同調して主張したが、何となく話題自体が避けられた。自動販売機を廃止することが何故難しいのだろう。利益が出ていることは分かる。便利なことも分かる。それでも節電を主張するなら、止めるべきものだろう。当然なことが出来ないのが日本の緊急事態である。あの自動販売機の為に、原発が稼働しているとすれば、とんでもない話だ。原発1基が自動販売機分だそうだ。計画停電の必要まで説明しながら、工場の操業停止まで命令しながら、自動販売機の禁止が話題に出てこない。テレビでは絶対に出てこない話題である。大スポンサーである。ではNHKでは節電の課題として出るかと言えば出てこない。気がつかない訳がないのにおかしいではないか。

少なくとも、原発反対の人だけでも、野外の自動販売機は利用しない。これを徹底したい。昨年この話題を書いたらば、すぐに、関係者と思われる人から、「充分省エネをしているらしいですよ。このアドレスに書いてあります。」というコメントがあった。多分こんな意見が広がらないように対策している人がいると思われる。確かに商売なのだから、即禁止が出来ないだろうが、緊急時の対策として、電力が危うくなった場合、すべての自動販売機の停止命令を出すくらいのことは優先して行うべきだ。何日間の事だから我慢できる範囲だと思うが。先日コカコーラ―では、自動販売機の昼間の電力を90%以上を節電する機械を開発したと言っていた。多分夜間に氷のようなものを作り、昼間はそれで冷やすということだろう。やればできるということである。コカコーラ―がそういう実用機を作り設置するまでは、禁止すればいい。

何故、自動販売機が禁止できないか。又、そうした話題が広がらないように配慮されているか。ここに日本社会の問題点が潜んでいるように思う。自動販売機工業会では環境対策を様々していると書いている。自販機は年間1000キロワットの消費電力まで節電してきたと自慢げに書いている。やはりすごい電力消費だ。自動販売機程度に目くじらを立てるほどのことはないとか、充分に省エネしているとか、様々な意見がある。大いに議論することが良い所でもある。自動販売機が動いている状態を見るにつけ、節電するのがばかばかしくなるのではないか。この気分的問題が一番である。自販機ぐらいいいというなら、自分の出来る節電など大したことはない。こう考える人もいるかもしれない。原発を稼働する。安全対策の不十分である、政府の主張する緊急事態に対する意識の問題である。そう言えば、石原都知事は自動販売機禁止だったがどうされたのだろうか。

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