野田総理大臣
野田総理大臣は松下政経塾の1期生だそうだ。まだ松下幸之助氏が存命中の生徒と言うことになる。松下政経塾については、田んぼの実習作業の協力で失望をした。そのことからイメージが良くない。田んぼを体験するということは、生産としてやらなければ得るものがない。幼稚園の芋掘りのように並んでいる芋を拾うのでは、農業を誤解をすることになるばかりである。全行程をやれないにしても、お客さん扱いを望むようでは、松下政経塾の本質にかかわる。直接そのことは申し上げたが、改善されないのでかかわるのを止めた。思想的にどうかというようなことは知らない。松下氏が晩年国土開発隊の国民の義務化を言われていた。もしあの構想が進んでいたら、ラムサール条約の締結は無かっただろう。自衛隊よりはましだと思ったが、自然の海岸の大切さが理解できないのは、田中角栄的限界を感じた。
野田氏の記者会見を風呂屋で見ていた。この人は考えていた人とは、ちょっと違うと思った。最近の低レベル総理とは違う。期待できる。演説がうまいだけではない。考えを持っている。出来ないことは言わない。安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、管直人、歴代どうにもならなかった。福田康夫氏はもう少し長くやってみてほしかったが、他の人はすぐ辞めてくれてよかった。こうした歴代の短命総理の御蔭で、原子力政策が勝手な方に進められてきた。内閣に意思決定する能力がないから、利権の中で好き勝手が行われてきたのだろう。その歴代のひどい元総理大臣が偉そうなことだけは発言するのが不思議でならない。鳩山氏などやめると言うことでやっと許されたような人だ。今や言いたい放題である。総理大臣は大変な仕事なのだ。管氏だって原発事故の前に原発を止めることが出来れば評価される。情報を集め、危険を国民より早く認識し、先導するのが政治家の役割のはずだ。
何んと、鹿野農林大臣が再任である。これはまずい。日本農業の再生は遠い。原発以降の農業の大改革の機会を逃した張本人である。残念ながらこの人では政府からの農業改革は期待薄である。TPPだけは拒絶してもらいたい。総理大臣が毎年変わると言うので、世界から笑いものになっている。勝手に笑わしておけばいい。世界には40年もやっている変わるべき独裁者が何人もいる。結局は民主的な政権交代が出来ない。日本は、駄目な場合次に変えられるだけ増しな政治体制だ。駄目だとは思うが、前よりはもしかしたら良くなるかもしれない。野田氏のケチをつけることは可能だろうが、今は国民が心を併せ、大震災、原発事故からの再スタートである。野党は押し並べてケチを付けている。しかし、ケチを付けていたのでは原発事故対応も、震災対応も遅れるばかりである。必要なことはこの点では協力体制を作ることだ。もしケチばかり付けて嫌がらせをして、これ以上遅らせれば被災者の方々が限界にきている。
野田氏の良い所は普通の論理で語るところだ。言葉巧みと言うのでは前官房長官の枝野氏がそうだ。確かに言われる通り、たたちに人体に影響はない。一見筋が通りそうな言葉で語ったが、原発の説明対応はまともではなかった。言葉巧みに言い抜けるが、オオムのああ言えば上ユウと同じである。大切なのことは、どこに立脚しているかである。国民の側に立って国民の言葉で語ることが出来るかである。この点野田氏はいい。今まで全く話も聞いたことはなかったが、政治家には稀なしゃべり方をする人だ。ただし審美眼は今一つらしい、相田みつお氏の書の言葉のドジョウを取り上げた。相田氏の書は好きになれない。嘘っぽい字だと思っている。へたうま狙いなのだろうが、ちょっと真実にかける。何かに装って居る厭らしさを感じる。輿石氏がファーンと言うので、使ったらしいから案外策師のどじょうである。