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笹村 出-自給農業の記録-

高市氏の本質

   

自民党総裁候補の高市氏は「本来だったら堂々と大臣が(竹島の日の式典に)出ていったらいい。顔色をうかがう必要はない」と述べた。ーーー朝日新聞

高市氏が総理大臣になれば、石垣島も戦争の危険性が高まる。尖閣諸島に関して中国の顔色をうかがう必要は無いと言うことで、中国との緊張がさらに高まることだろう。中山石垣市長が主張しているままに、尖閣に避難港を作るとか、灯台を作るとか。自衛隊が出動するとか。中国を刺激する様々な事業が行われるのでは無いかと思う。

竹島も尖閣も北方領土も、すべて話し合いで解決すべき案件だ。力での解決などあり得ない。国際裁判所に任せれば良いことだ。それをあえて力の対決にわざわざ持ち込もうという、愚かな右翼政治家がいるのだ。その理由はアメリカの奴隷なのか、トランプのスパイなのか。あるいは単なる強がりか。

領土に固執すると言うことで、戦争を誘発するなどあまりに愚かなことだ。右翼の方々は、何故それほどに辺境の小島が好きなのだろうか。日本の国体と辺境の小島は何の関係も無い。右翼の人が、もし国粋主義者でもあるのならば、日本という国の成り立ちをどう考えているのだろうか。本当のところは見えてこない。

日本人ファーストなど、到底国粋主義の発想では無い。日本を優先する思想というのであれば、まだ分かるが、日本人を有利に扱えなど、口が裂けても本当の国粋主義者は言わないはずだ。日本人は特別優秀だと自覚しているのだから、扱いなど問題にしないはずだろう。それが日本の国粋主義者の吟爾だったはずだ。

辺境の島に資源が眠っているとか、漁業資源の宝庫であると。経済で主張する人が良く居るが、これもくだらないことである。何千もある辺境の小島が放置されている現実をどう考えているのだろうか。経済で考えれば、辺境の小島は負担なだけだ。沈みかかっていて、温暖化で水没するだろう沖の鳥島の維持経費は750億円と言われている。

確かに小さな岩礁で経済水域とか、排他水域とか、権利が主張できるから、海底資源があったときには大きな利益が見込めるというようなことなのだろう。小さな岩礁で40万平方キロにも及ぶ。それは日本の国土面積の38万平方キロよりも大きいものだそうだ。

しかし、そんな海にも山にもつかないようなことにこだわることが、日本の停滞の原因ではないのか。どれほどコンクリで守ったところで、温暖化で水位が上がれば、水物してしまうに違いない。そんな不労所得の棚ぼたよりも、真面目に働く以外に日本の建設は無い。

国際紛争を誘発しかねない島については、平和的解決をしろと憲法が示している。平和的努力をしないで、わざわざ問題化したいというところに見えるものは、韓国にも、中国にも、ロシアにも、そして日本にもあるくだらない所有欲の浅ましさだけである。

日本は清廉な国になろうでは無いか。哀れな欲望むき出しの国は止めようでは無いか。欲望に対して欲望で対決することを止めようでは無いか。欲しいなら上げるぐらいのおおような気持ちでいよう。ただ国境の島は平和の島にすることだけは約束して貰えばそれでいい。

そもそも日本の領土拡大の欲望が、第2次世界大戦を起こし、1000万人もの人を殺してしまったのだ。この反省と賠償を考えれば、少々領土を失ったとしても、戦争が回避できるのであれば、何の惜しいことがあろうか。辺境の岩礁をあえて欲しいと主張する高市氏が総理大臣になることは、日本の禍根になる。止めて貰いたい。

今世界は戦争を求めている。資本主義が終末期状態に入っているからだ。トランプは同盟国にまで経済戦争を仕掛けているような人物だ。そんな人が選挙で選ばれる終末期だ。関税戦争で現状を一度ご破算にしようという経済の動きが起きているのだろう。

イスラエルやロシアのやっていることはただの怒りに従う破壊行為にしか見えない。イスラエルがガザ地区を所有する。ロシアがウクライナを併合する。これが目標なのだろうが、何か問題が解決すると言うことでは無く、大きな問題をさらに抱えたに過ぎない。

暴力によって解決することは何一つ無い。戦争は国際紛争をさらに深刻にするだけのものだ。戦争は無駄な命を捨てているだけの行為だ。だからその命を神としてまつるのは間違っている。ロシアとウクライナが友好関係を保ち、経済協力が出来るのであれば、両国の国益になること間違いが無い。

ウクライナの態度が、ロシアの侵攻を誘発したことは確かだ。クリミア半島の併合の際に、ウクライナが話し合い解決を目指していれば、直接のロシアの侵攻は無かったはずだ。確かにロシアに問題はある。ロシアはそんな暴虐の国なのだ。相手に問題があるなら、それを踏まえて平和的な解決を目指すべきだった。

豊かになることを捨てて、多数の若者が殺し合う状況など、何の益もない。それでも人間は欲望を捨てられない。高市氏の欲望は竹島の所有権なのだ。もちろん直接的には高市氏の欲望は総理大臣ということだ。総理大臣になるためには、竹島を問題化する方が有利と考えて居る。ここが醜い。

この歪んだ構造が、日本の右翼のちんけなところだ。実にいさぎが悪いわけだ。日本が軍事態勢に入れば、自分たちの出番が来ると考えて居るのだろう。軍人が偉そうに出来る国になればと考えて居るに過ぎない。くだらなすぎることだ。えばるためには隣国と紛争が起これば良いと言うことに過ぎない。

軍人がえばり散らすような国になっては成らない。靖国神社に国会議員が参拝するような国になっては成らない。靖国神社には日本を敗戦に導いた、多くの人の命を奪った人がまつられているのだ。戦争責任を軍人たるものどう考えているのか。天皇家の皆さんも靖国神社は敬遠されている。靖国神社に玉串を奉納するという日本の総理大臣もおかしい。

高市氏は右翼の人達の支援が欲しいと言うことなのだ。だから、総理大臣としての靖国参拝もするだろう。これには中国も、韓国も反発するに違いない。今連携してアメリカに当たらなければならないときに、問題をわざわざ引き起こす、総理大臣を選んでは成らない。

これを支持するのがたぶん維新の会なのだろう。高市発言の背景には維新の会の連立があるに違いない。計算の前に持論が出たと言うことなのだろう。ある意味向こう側に行ってしまいそうな怖い人だ。今の自民党は崩壊状態だから、冷静な判断力は無いから、どうなるか分からない。

公明党はもう連立の必要が無いと言えるのだろうか。公明党も靖国参拝に加わるのだろうか。まさかそれは無いと思うが。コウモリ党の本質として危ういものである。宗教政党は入らない。新興宗教がこれほどの政党を作り上げたところに、日本人の奇妙なところがある。こんな国は他には無い。

自民党の総裁選挙などどうでもいいのだが、さすがに高市氏では心配になる。その意味でも自民党は崩壊することが一番いいのだろう。そして、新しい日本を出現させなければならない。新しい日本は平和憲法に基づく日本だ。世界平和のために努力をする日本だ。

今こそ、共産党や立憲民主党には頑張って貰わなければならない。日本を正しい国に出来るのは自分たちだと、ここぞと力を出して貰いたい。世界が一国主義に傾いて行く中、小さい国同士の連携を模索して貰いたい。軍隊の無い小さくともアメリカに従わなくとも生きて行ける世界にして貰いたい。

 

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