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笹村 出-自給農業の記録-

石破内閣の1年間

      2025/09/18

石破内閣の一年間は、日本が混迷の政治状況に進んだ1年間だった。自民党がもう安定与党ではないということが、証明された一年。すでにアベ政権で自民党は腐っていった。裏金キックバック、モリトモ問題、統一教会との癒着。

何も解決できなかった石破氏は早くやめればよかったのだ。自分がやらなければ日本が大変なことになると考えていたのだろうが、そんなことはない。自民党内の誰が総理大臣でも大きな違いはない。

そもそも、裏金キックバックや、統一教会との癒着関係の政党が、長年日本の政治を牛耳っていること自体が、くるっているとしか言いようがない。しかも、どれほど批判されても、結局のところ何も改善がないまま、国民が飽きて忘れるのを待っているに過ぎない。

自浄作用を失い、権力にしがみつく醜い拝金主義者たちがたむろす世界になった。当然の30年の停滞である。何がアベノミックスは成功した。というのか。あきれはてた。日本にも富裕層が生まれる30年だったのだ。

そもそも、統一教会の関係について、アベ氏との関係はどうだったのか。死んだから追求しないでもいいということなのか。反日カルト宗教と何故安倍晋三が連携していたのかは、重大問題なはずだ。もちろんアベの悪事はもう様々で日本の30年の停滞の原因となる人間だ。

説明すれば済むと考えている自民党も、安倍氏に関する説明というものは全くない。あの統一教会と密着度が一番強かった萩生田氏など、石破おろしを叫んでいたのは、何たることかと思う。確かキックバックもやっていたではないか。もう忘れたなどと言わせない。

こんな自民党の体たらくの中で、石破氏は確かに精いっぱいやってはいたと思う。しかし、説明までで、結局責任論までは進まなかった。大いに失望した。そして、混迷が深まるまま、退陣したことになる。

自民党が選挙3連敗になったのは、既成政党への失望である。30年の停滞の責任を取れということなのだろう。変わるようなまともな野党も存在しない。仕方がなしに自民党が選択されてきた。それも終わりだ。

国民はそのほかの野党も、同じくらいダメだとは考えている。2大政党になるはずだった少選挙区制が、日本では結局訳の分からない多党乱立になった。しかも、でたらめな思想のない、減税政党ばかりが現れた。

特に保守系野党の出現が自民党を崩壊させたのだ。保守党と参政党の出現である。加えて、維新の会である。自民党の岩盤支持層が崩されたのだ。特に若い世代の自民党支持者がより過激な右翼政党支持に変わった。関西ではその役を維新の会が行っている。

しかし、保守系野党の3党も政策的には意味不明な感がある。特に急拡大のせいか、議員の学習不足が目立つ。右翼が得意なはずの、国防理論でさえ、ばらばらである。どんな安全保障政策なのか。

同盟国アメリカとの関係は、トランプ関税にはどう対するのかなど、どこに向かっているのか私には到底見えなかった。SNS選挙と言われていたが、やっていない私には、そこがどうもわからない。若い人は何を選択しているのだろうか。

小選挙区制の中で、あたらしい野党議員が誕生している。今度の衆議院選挙で、どういうことになるのか注目である。野党統一候補は共産党と立憲民衆党ぐらいである。国民民主党がかなり支持を伸ばしていて、組織票以外では、むしろ一番多く票を集めそうだ。

結局は国民民主党の票は税金のことだろう。最近の野党は消費税止めろというような主張で票を集める。消費税をやめて、その分の税金はどういう形で集めるのかは、わかりやすく説明してもらいたい。特に令和新撰組にはその点を明確にしてもらいたい。ほかの制作はいいと思うのだが、消費税廃止論は説得力がない。

農業政策でまともな政党は一つもない。勉強不足が過ぎる。食糧は国の安全保障の最も基本にあることだ。国防や経済以上に、生活者としての国民には直接的に重要である。政党にはまずお米をどうするかをわかり安説明する義務がある。

まず日本の稲作が、恥ずかしいほど生産性が低くなった。これをどうして、世界水準に追いつくかである。主食がまともに作れない国では、停滞どころか衰退に入る。日本の気候は稲作向きなのだ。それをどう立て直すのか。政治の責任だ。

まず小さな農家をどうするのかである。小さな農家を守ろうという意見もよく聞く。はっきり言って経済の論理から外れている。小さな農家では生産性が低すぎるのだ。それを農協とつるんで守ってきたから、稲作がだめになったのだ。

私だって小さな農家だ。それでも無理だと考えている。

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