大豆栽培について

   

大豆予定地の土の様子。このあと2回石拾いをした。

自給農業には大豆栽培は不可欠な物だ。お米の自給を確立したら、次には大豆を作らなければならない。石垣島ではまだ大豆栽培が旨く出来ていない。のぼたん農園は10年計画である。4年目になり、何とかお米は農法が見えてきたところまで来た。ひこばえによる3回収穫と、アカウキクサによる肥料循環。大豆に取りかかるところまで来た。

自給農業確立のためには、大豆栽培を実現しなければならない。石垣にも下大豆と呼ばれる地大豆の固有種があり、昔から作られているが、つる大豆で収穫がばらつき、何週間も収穫を続けなければならない。現代の実用品種とは言えない。数年前から、石垣島ではサトウキビの緑肥として使われている。

私としては、大豆の那珂で一番美味しい。小糸在来種が作りたい。小田原ではもう20年以上小糸在来種である。神奈川県では津久井在来種という品種があるが、これはあまり美味しくない。そのほかいろいろの品種を作ってみたが、小糸在来種に勝る大豆にであったことが無い。今も毎朝作った納豆を食べている。

台湾では有機農業による大豆栽培を実現している。石垣島とほぼ同じような、亜熱帯気候の中で、大豆栽培を実現していることは素晴らしいことだ。先日、台湾中部の嘉義から海岸の方に行った海沿いの街で、有機農業を実現している2軒の農家をお尋ねした。十甲有機農場源郷自然生態農園の2カ所である。

思い出すとまた行きたくなるくらい素晴らしいところだった。今度は大豆がある間に行きたい。年内に行けば見ることが出来る。その前に、まずは石垣島で大豆を発芽させて、何とかやりましたと、その写真を持って行きたい。そうしてこれからの改善点を教えてもらえれば、と思う。

大豆栽培の実際を教えていただいた。尊いことであった。台湾の人の優しさをしみじみと感じた。台湾の人は世界一暖かい人たちだ。早く中国の台湾侵攻の不安が亡くなり、国歌として安定すればと願う。台湾の田舎町ほどしっくりくる場所は無い。台湾ならばどこでも住めるような気になる。

お二人とも、極めて熱心に大豆栽培を教えてくれた。有り難いことだった。立派に栽培することがお礼だと思って頑張っている。やっと大豆の圃場が完成したところである。8m×28mだったから、2,2畝位と言うことになる。海岸の土らしく、珊瑚や貝殻や大きな石が沢山あった。

一番重要なことは、9月蒔きでは無く、8月蒔きだと言うことだった。大湾では普通は9月蒔きと言われている。8月25日に大豆を播種して、3日間で発芽させる。これがうまく行けば、ほぼ大豆栽培の半分は成功したような物だと何度も言われていた。1週間遅れれば、10%減収する。9月に入れば、20%減収すると言われた。

大豆畑の土は、堅くてレンガのような状態だった。東石港周辺の亜熱帯の腐食の不足した土を見て、これならばのぼたん農園だって出来るかもしれないと思えてきた。まず播種の前には畑が十分にぬれていなければならない。そして適度に乾燥してきたときに播種する。その乾き具合は種が煮えてしまわない程度だと言うことだった。

この土の水分量が微妙な感じだ。種を蒔いたならば、3日間雨が降らないことが条件。居間の石垣の天気予報では23日まで雨が無いと出ている。ただ、13日に台風が来るので、そのときには一度雨が降るかもしれない。台風で機構の傾向が変わることがあるので、判断を間違いないようにしたい。

蒔いてから雨があると種が煮えてしまうとのこと。雨の無い3日間の間に種は双葉を広げる。台湾でもこれで苦労しているらしい。都合良く3日間雨が無い期間があるのか、不安だ。ここまで上手くいけば後は何とかなる、と繰り返し言われた。畑には堆肥を大量に入れると言われた。堆肥は自家製の堆肥で65度まで温度を上げて寝かしておく、と言うことだった。

播種の密度は、畝間隔が60㎝、列間隔が15㎝と言うことだった。土寄せは3回やると言われていた。のぼたん農園では、2列ごとにトンネルを架けようと考えて居る。全回すべてを鳥に食べられてしまった。5つのトンネルになる。一列の長さは28mである。ほぼ2000株になる。一列に200株弱。

一株20グラム収穫できて、44キロが上手くいったときの目標収量だ。今年は、収量よりもともかく栽培できることだけが目標だ。大豆の自給としては3人分に当たる。畑はまだ、2カ所ある。裏作はトウモロコシを予定しているが、石垣でも作りやすい品種を探さなければならない。トウモロコシを作り鶏を飼えば、理想に近づく。

種は様々やってみるつもりだ。そして上手く栽培できた物をのぼたん農園の栽培品種として、来年の種にしたい。一番作りたい小糸在来種も蒔いてみようと考えて居る。期待しているのは、前回のぼたん農園の渡部さんが作った小糸在来種が種を付けた。これはマイコス菌をまぶしたことが良かったかもしれない。この種ならばもしかしたら、発芽するかもしれない。

のぼたんの畑では10回ぐらい石取りをした。回りは道になっている畑なのだが、その道がまるで砂利道になるほど石があった。トラックターで耕すとまだ石が出てくる。これを根気よく石を外に運び出した。ここに、落ち葉を山からとってきて、24箱入れた。土曜日によみがえり堆肥を入れた。そして仕上げの耕耘を行った。しかしまた石が出た。

石が出たので、大きな物だけはもう一度拾うつもりだ。そして後は雨待ちである。20日過ぎで雨があればその後に播種したい。上手く行くか不安ではあるが、その後は何としても3日間雨が降らないように空にお願いをする。

石をとるに従い、だんだん土が細かく耕されるようになった。何とか播種できる細かな土の状態にまで成って来た。丁寧に手で一粒づつ蒔くつもりだ。丁寧に蒔いたとしても、1列1時間だろう。10人でやれば、1時間で終わる。5人でやれば、2時間で終わる。

まきおわったら、すぐに枯れ草を種の回りに敷いてやる。草マルチで乾燥や高温になることを抑えるつもりだ。そして雑草押さえにも成る。ここまでやってダメなはずが無い。最善を尽くす以外に無い。そうだ播種する種には、マイコス菌をまぶすつもりだ。効果の理由は分からないが、乾燥に強くなると言うことらしい。前回大豆の発芽に関して効果はあった。

草マルチをしたら、防虫ネットを張るつもりだ。ともかく虫と鳥対策をしなければ、大豆は作れない。雑草が生えてくるまでの間、上手くいけば収穫期まで防虫ネットで覆っておきたいと考えている。強風対策にも成ると考えて居る。これも初めての試みだ。

小田原では、農の会の大豆の会は極めて熱心である。36度になるような中、朝活の土寄せ委を続けていた。あそこまで熱意があること自体が素晴らしい。参加させて貰い大いに刺激を受けた。一人よりみんなの力だ。まだ動けるのだから、何としても大豆栽培の道筋を切り開く。

これが出来たならば、来年はトウモロコシが次の課題である。これも台湾の農家の方に教えていただいた。大豆の裏作はトウモロコシが良い。トウモロコシであれば、鳥の害がまだ少ないそうだ。小麦では全くダメだと言われていた。畑は空けないことが大事だ。

トウモロコシは石垣島でも栽培されている。一番作りやすい品種を作ることにしたい。結局大豆の裏作はイネ科植物が良いと言うことらしい。トウモロコシを作りハンマーモアで砕いて、土壌にすき込みたい。まだ栽培の時間が余れば、ソルゴーを作りすき込むことにする。

 

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