投資をするなら「さとやま」に

   

 ひこばえに出たひこばえ、つまり3期作目。

 株式投資はやらない。遠からず値下がり損が迫っている。いつもお金が気になるようになるのが怖い。拝金主義者には成りたくない。お金がお金をウム資本主義を悪と考えた時代もあったのだ。総理大臣も確か倫理ある資本主義と言っていた。

 もし投資するのであれば自分自身が一番である。日本の会社よりも自分の方がまだ成長の可能性が高いと考えている。自分への投資には失敗の後悔がない。その自分への投資は、里山資本主義である。地域をよくすることに投資すれば、必ず未来に繋がる。
 
 今政府は膨大な量の株式投資を行い株価を支えている。しかし、政府の原資は国民から集めたお金である。日本国の財政は世界一の赤字である。一体許されることなのだろうか。このまま行けるとは思えない。政府はむりやり株価を支えるために、税金を安くしてまで国民のお金を株式に吸い上げようとしている。
 
 外国からの投資は円安が主要原因である。海外からの観光客の増加と同じである。海外から見れば割安感があるのだ。これは日本経済に成長力があるからという投資ではないのだ。いつか一斉に引き上げが始まる。その不安だけでも株式投資は早く止めた者が勝ちだ。
 
 アメリカはウクライナに、代理戦争と言えるほどのお金を注ぎ込んでいる。にもかかわらず、世界経済でアメリカだけが成長余力が高いとされている。ウクライナ戦争はアメリカ経済にとって、プラスになると言われた予測は正しかったようだ。だから、ウクライナ戦争は膠着状況で継続されるのかも知れない。
 
 中国はウクライナ戦争で漁夫の利を得ると思われたが、かなりロシアからの利益を上げては居るが、マイナス面も大きいようだ。アメリカほど戦争で利益が上がるわけではないようだ。戦争があれば、軍事産業国であるアメリカの経済が回り出すことは確実なことだ。
 
 アメリカとの経済戦争が、中国にはロシア以上に影響してきているのだろう。中国はアメリカや日本との貿易が経済の基盤となっている。それが途絶えて困るという意味では、アメリカより中国の方が深刻なようだ。特に食料への不安は大きいはずだ。
 
 日本は独立国とは言いながら、自立した安全保障のある国ではない。外交政策が持てないために、アメリカの指示に従うだけである。中国と経済対立を深めている。その結果は日本にはかなり重いものになっている。中国の水産物輸入禁止などその目立つ事例だが、中国自身が食糧安保をどう考えているのかである。
 
 一方でアメリカ経済は中国への経済制裁の結果は影響を受けていない。やはり食料輸出国であるということは、経済戦争には強い。日本経済が停滞から抜け出せない原因は、食糧自給が出来ない国である事と、中国との経済戦争の結果だと考えて良いようだ。日本はこれからも中国との経済摩擦は続くのだろう。
 
 アメリカの経済が比較的良いために、日本の企業は円安を生かして、利益を出している。ヨーロッパ経済はウクライナ戦争の影響も強く、低迷が続いている。ドイツはロシアとの関係が強かったために、大きな不況になっている。英国はEU離脱の影響で経済低迷。
 
 やはり世界経済はアメリカを中心にして進み、徐々に中国が追い上げるという構図である。この2国の経済成長の恩恵をどのよう受け止めるかが、日本の経済の方向なのだろう。中国との関係が悪くなる一方なのだから、日本経済は大きな流れとしては苦しくなるはずである。
 
 日本はこの先第一次産業から崩れて行く。円安とエネルギー価格の高騰で、第一次産業は経営が厳しさを増している。自営業者の廃業が増えるはずだ。それが地方の崩壊に繋がって行く。企業だけは円安で生き延びるかも知れないが、日本全体は疲弊が深刻化して行かざる得ない。
 
 さらに格差社会が広がると言うことになるのだろう。それでも政府は円安と株式投資を推進するだろう。そしてさらに選択肢のない、厳しい状況に入り込んで行くことになる。そのまえに、株式投資を止めた方が良い。今から株式投資をやるなど最悪のことになる。
 
 どうしてもやりたいのであれば、せいぜい国債ではないか。国債は貯金よりは利子が良い。国債がダメになるときには、日本がダメになるのだから、銀行も倒産するところがすでに出ているはずだ。その時はすでに何をやったところで大きな違いは無い。

 先ずは自分に投資することだ。自分の才能を伸ばして、投資の効果を上げれば良い。投資先は身近の自然環境である。耕作放棄地を耕作することに投資する。必ず、食糧難時代が来るのだから、世界全体で見ればすでに始まっているのだから、投資には大きな見返りがある。
 
 自分が食べるものを自分で確保する。これほど有効な投資先はない。「里山資本主義」と言う考え方がある。「お金がお金を生む経済(マネー資本主義)」だけに依存するのではなく、山や海、森といった、お金に換算できない自然由来の地域資源に付加価値を与えることによって、持続可能で安心な地域社会をつくろうという新しい資本主義とされる。

 小田原では「あしがら農の会」、石垣島では「のぼたん農園」をやってきた。私の絵の方はまだ成果が出ていないが、この食糧自給活動の方は着実に未来に繋がっている。私の持てるものすべてをこの活動に投資する価値があると考えている。

 この里山投資の一番の優待配当は友達が出来ることである。助け合える友達が出来ることだ。これは年寄には何よりも心強いものではなかろうか。しかも農地が整備されれば、耕作放棄地と言われ無だったものが、社会に有益な農地に変わるのだ。
 
 特に田んぼは緊急的に維持しなければならない。田んぼが無くなれば、環境が急激に悪化する。悪化するとは環境が単純化して生物多様性が失われる。石垣島では今年から急速な耕作放棄地が広がり始めた。これを止められるのは、農業を生業としない市民だけだ。

 確かにそこまでの道のりには厳しい者がある。市民一人一人が生き方を変えなければならない。石垣市長などはSDGZの島と言いながら、田んぼが失われていくことを推進している。水資源を田んぼから観光に回したいと考えているのだろう。

 これは間違った考えである。市民が行う環境を循環させる田んぼは水を消費するのではなく、生産している場所なのだ。大雨が降れば、田んぼが遊水池になり、赤土の海への流出を防ぐのだ。何故、石垣島に於いて市民の田んぼ活動を活発化させないのか不思議で成らない。

 石垣島で食糧自給が出来るようになることこそ、石垣島の安全保障だろう。自衛隊が居たとしても、食べるものがなくなれば島の暮らしは終わりである。自給の島石垣島を目指すべきだ。そのためには市民が自給農業をしなければどうにもならないだろう。

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