画材のebey通販購入方法

   




 ファブリアーノの640グラムの厚紙の140センチ幅×10メートルのロールである。この紙が売っていたので、つい買ってしまった。価格は61,911円であった。100号が10枚くらいは取れるから、紙としてはそれほど高いというわけでもない。

 まさに衝動買いである。7月17日のことだ。そしてはるばる空を越え、海を渡り、石垣島に着いたのが、8月11日である。感無量である。この紙を世田谷美術館で始めてみてから、40年の歳月が経過した。このファブリアーノの厚い大型紙を使って絵を書くことがあるのだろうか。

 海外通販で画材を買うようになった。参考になると人も居るかと思うので、ebeyについても書いておきたい。アマゾンeuと特に変わりが無いが、「ebey」の方が多様な画材がそろっている。中古の絵の具まで売られている。

 まだ他にも通販サイトは様々あって、めずらしい画材が売られているのだが、買い方までは、完全には研究していない。特にイタリアの画材はやはり、イタリアの通販がそろっている。しかし、そこのものはどうやって買えば良いか分からないでいたのだが。実は他の方法がある。そのことはもう一度別項で書く。

 ebeyを見ていてびっくりしたのはファブリアーノの紙で640グラムの厚い紙の10メートルロール紙があったと言うことだ。むかし、世田谷美術館でラウシェンバーグの絵がこの紙で描かれていた。こんな紙があるなら、手に入れたいと思いいろいろ問い合わせてみた。

 結局この紙はファブリアーノ社が創業400年とかで、世界の有名画家100名の予約注文で制作したものだと言うことであった。残念なことに日本人は一人も入っていなかった。当時の日本の水彩画家には世界で認められているような人は居なかったのだ。

 その紙をみてから、なんとか大判のファブリアーノ紙を作れないものか、紙を自作した。数年間挑戦をした。ファブリアーノの紙で描き損じた絵をすべて、ミキサーでラグに戻した。そして、それをネットの上で紙に再生した。面白い紙が出来た。それから、40年ほど経過したが、その絵は今も保存状態は良い。良い経験にはなったが、その労力が大変だった。

 その幻の巨大な紙がebey売られていたのだ。どなたかが使わないで売られたのか。あるいは評判が良いので、ファブリアーノで製品化したのか。これには驚いた。思わず購入してしまった。今大きな絵を描きたいという気持ちはないのだが、いつそういう気持ちになるかもしれない。その時のために準備しておきたいと思ったのだ。

 そんな巨大なものが、どうやって石垣島まで送られてくるのかと言うことも気になる。送料はアメリカのジェリーサルタラマと言うお店が、ノースカロライナにあるのだろうか。倉庫があるのだろうか。そこから延々ときたのだ。

 運送料が71,07ドル7,517円くらいか。安すぎないだろうか。明らかにアメリカから来る方が、東京からよりやすい。おかしな事が起きている。

注文合計
小計 466.33ドル
運送$ 71.07
インポート料金 45.73ドル
合計 583.13ドル 61911円

 ebeyで画期的なことは、石垣島まで荷物が送られている経過が逐一表示される。これは安心な制度だ。どこの倉庫からどこの運送会社の倉庫に行ったとか、どこの港で関税手続きがされたとか、現在日本への輸送中とか。もう10段階くらいの過程が表示されていて、8月8日前後に配達される予定と書かれている。
実際に石垣島に到着したのは11日だった。
追跡の詳細
  • 2020年8月7日
  • 午前9:00
  • 配達の試み-残されたメモ/予定されたメモ
  • 関西、XX 410252501

  • 2020年8月7日
  • 午前8時47分
  • 宛先キャリアとの移動中
  • 関西、XX 410252501

  • 2020年8月7日
  • 午前6時30分
  • 宛先キャリアとの移動中
  • 関西、XX 410252501

  • 2020年8月6日
  • 午前11時18分
  • 宛先キャリアとの移動中
  • 大阪、XX 410252501

  • 2020年8月6日
  • 午前10時35分
  • 宛先キャリアとの移動中
  • 大阪、XX 410252501

  • 2020年8月6日
  • 午前9時28分
  • 宛先キャリアとの移動中
  • 大阪、XX 410252501

  • 2020年8月5日
  • 午後11時43分
  • 通関済み
  • 大阪、XX 410252501

  • 2020年8月5日
  • 午後10時11分
  • 宛先キャリアとの移動中
  • 大阪、XX 410252501

  • 2020年8月5日
  • 午前10時4分
  • 宛先キャリアとの移動中
  • 成田、XX 410252501

日付と時刻 場所 メッセージ
2020年8月2日日曜日4:15 アーランガー 、 ケンタッキー 通関書類とラベル
2020年8月2日日曜日4:08 AM アーランガー 、 ケンタッキー グローバルシッピングセンターでの処理
2020年7月22日水曜日午後11時 ERLANGER 、 KY グローバルシッピングセンターに到着
2020年7月22日水曜日12:58 シンシナティ 、 オハイオ州 輸送中-施設に到着
2020年7月22日水曜日12:58 シンシナティ 、 オハイオ州 施設に到着
2020年7月21日火曜日午後11時37分 レキシントン 、 ケンタッキー州 輸送中-施設から出発
2020年7月21日火曜日15:05 レキシントン 、 ケンタッキー州 輸送中-施設に到着
2020年7月21日火曜日午前10:35 サウスチャールストン 、 WV 輸送中-施設から出発
2020年7月21日火曜日午前10:35 サウスチャールストン 、 WV 施設を出発
2020年7月21日火曜日午前10時15分 サウスチャールストン 、 WV 輸送中-施設に到着
2020年7月21日火曜日午前10時15分 サウスチャールストン 、 WV 施設に到着
2020年7月21日火曜日午前6:09 グリーンズボロ 、 ノースカロライナ州 輸送中-施設から出発
2020年7月21日火曜日午前6:09 グリーンズボロ 、 ノースカロライナ州 施設を出発
2020年7月20日月曜日午後7時57分 グリーンズボロ 、 ノースカロライナ州 輸送中-施設に到着
2020年7月20日月曜日午後6時34分 ローリー 、 ノースカロライナ州 輸送中-施設から出発
2020年7月20日月曜日午後6時34分 ローリー 、 ノースカロライナ州 施設を出発
2020年7月20日月曜日16:13 ローリー 、 ノースカロライナ州 移動中-原点スキャン
2020年7月20日月曜日16:13 ローリー 、 ノースカロライナ州 原点スキャン
2020年7月18日土曜日2:08 AM なし アップロードされた追跡の詳細
2020年7月17日金曜日15:18 なし 輸送中-注文処理:UPSの準備完了
2020年7月17日金曜日15:18 なし 注文処理済み:UPSの準備ができています

 これを見ていると、アメリカの中でたらい回しにされているようにも見えるが。どういうことがおきているのだろうか。アメリカの地理が分からないから、どうなっているのか不明だ。

 ebeyに出品しているお店は世界中である。香港からのお店ではドイツのシュミンケの水彩絵の具の20mlチューブの絵の具が売られている。これは他のどこで探してもない。ドイツからの出店では15mlである。

 ebeyで購入すれば、シュミンケもホルベインと変わらない価格で売られている。日本で買う価格の4分の1になる。もちろん日本では5mlチューブしか売られてはいない。つまり4倍の量で同じ価格だ。ただし、27色限定で私の使う色が一つも無いのが残念である。

 このebeyを通して行う個人輸入と画材やの輸入は何が違うのだろうか。どうしてもよく分からない。いつまでも外国製品を日本の店頭で高価な舶来品として扱う姿は、許されなくなるのではないだろうか。

 日本の画材サイトはどこでも輸入画材の高額販売を続けているのだろうか。ebeyを見ていると、国家を経済は越えているとつくづく思う。さらに輸入関税を抜きで手に入れる方法も別にある。これは又別項で書きたい。

 今のところよく分からないのが、ebeyで購入する1本の絵の具の石垣島までの輸送費が1200円くらいになる。これは日本の画材店でも同じであることなので、やむえないと思う。ところが、10本では何故か、10倍の12000円と言うことになってしまう。日本の画材店で買えば、10本でも送料1200円と言うことがよくあるので、まとめ買いをする。何か買い方があるのか、お店によるのか。その辺のところがまだ不明である。

 こう言う輸送費の不備を突いて、世界から商品輸入代行業というものもある。10本の絵の具をまとめて購入しヨーロッパの倉庫に一度集める。それを様々な商品と混載して日本の倉庫に送る。そこから個人に発送するという代行業である。これが安いのなら、理解できるが結局の所ebeyで個人が直接買うよりも高くなる。

 輸入代行も仕組みとしては良さそうに見えるが、実は石垣島ではかえって高く付く。理由は日本国内の送料が高いからだ。代行業のどこかの倉庫に入り、そこから石垣島まで大苦杯便などで送るのだ。石垣島までのイタリアからの送料と東京からの送料ではあまり価格差がないのだ。日本国内均一料金だからだ。

 紙でも絵の具でも日本のお店も出品している。サクラの水彩絵の具というようなものが売られている。世界中のお店が一カ所で販売されている状態である。個人も出品しているようだ。使いかけの絵の具などそういう個人のものであろう。

 時々ebeyを見るとついつい買っておきたくなる画材がある。
 

 - 水彩画