アベ3選で決まりの自民総裁選挙

   

岸田氏は総裁選挙に立候補せず、安倍支持を表明した。安倍氏が3選で決まり。その次を狙うためには、ここでは安倍支持の方が有利という判断だろう。自民党国会議員の85%を安倍氏が固めたという新聞記事があった。強い者には巻かれろというのが自民党政治家の生き方だから、当然のことになる。野田氏は立候補せず、安倍支持だそうだ。アベ政権の操作術は恐怖さえ感じさせる。スポーツ団体のお殿様による支配が、次々に表面化した。自民党こそアベ殿様のお化け御殿だ。自民党国会議員は弱いものや少数者には実に居丈高である。子供のいないという事が生産性がないという事だと言い切っている議員さえいる。女性の活躍とは子供を産むことだというのが、自民党の生産性の本音のようだ。弱者を差別する国会議員を擁護する政党が政権についているという、国の劣化。そしてこのお化け政党が、呪いのように憲法改定を主張している。自衛隊がかわいそうな存在であってはならないというのが改定理由だそうだ。

今度はアベ殿様は働き方改革第2段で、生涯現役だそうだ。死ぬまで働けるという事なのか、働けという方だろう。経済の国際競争力の為に、日本人は生きているわけではない。ひとり一人が自分の人生を十分に生きるために生きている。その生き方こそ様々な考えがなくてはならない。そしてそのさまざまな生き方が万人から尊重されなければならない。その尊重されるべき個人の生き方や考え方を生産性で判断されることがおかしいのだろう。オウム死刑囚が処刑される前日、法務大臣が赤坂自民亭の女将をやっていた。総理大臣が主賓であり、首相3選の取り巻きが怪気炎を上げていたのだ。まさか祝杯ではないだろうが、こういう人たちのぬけぬけとした神経は、人間としての感情を失っているとしか思えない。そうではなく酒でも飲んで気を紛らわそうとしたという事か。ともかく自民党総裁選の票固めの為に、西日本豪雨災害への対応すら遅らせてしまった。総理3選の忖度が忙しくて、豪雨災害どころではなかったのだろう。批判を受けたとなると急に防災に熱心な姿を見せている。避難所などの、でたらめな現状を変えるのが政治の役割のはずだ。誰の演出なのかひどいことにになっている。

唯一の対抗馬である軍国主義丸出しの石破氏は40名の支持とある。石破氏は自民党憲法草案があるのに、憲法9条2項を残す、安倍晋三氏ではだめだという平和憲法を明確に否定する人だ。複雑なことだが、安倍氏は実は石破氏以上の明治回帰主義者である。本人がそう考えているというより、安倍氏を支え、木偶人形にしている人たちが、そういう人たちなのだ。2項を残すという建前で、後は憲法解釈で広げれば同じことだというずる賢さだけが目立つソフト独裁。国民も安倍氏の方が、石破氏よりはソフトだというイメージを持つだろうが、実はアベ一座の方が、心底恐ろしい忖度独裁を目指している。忖度独裁の実態とは、利権主義である。忖度を積み重ねながら、特権階級を形成しようという人たちである。お偉いさんの固定化である。その方が効率的で、国際競争力的には有利という事だろう。国民の方もなんとなくお偉いさん任せの方が間違いないというような、弱さから出る甘えが広がっているのだろう。

利権主義の一番の表れが、原子力利権を捨てられない姿に出ている。本来であれば、フクシマ事故の後原子力発電から、再生可能エネルギーに転換することが、日本の進むべき道であった。こう考える人が多いいのではないだろうか。ところがその転換は計れなかった。利権ががんじがらめで社会の方角を変えることが出来なくなっている。こんな調子で憲法が改定されてもおかしくないような不安がある。中国の大国化。トランプアメリカの一国主義。トランプ化するアベ。方角を失った日本が荒波の中、平和主義の強い精神を持てなくなっているのだろう。日本が平和主義を捨てるときは、世界が希望を失う時だ。武力にすがるなど、無駄な抵抗であることに気付かねばならなぬ。核武装が出来ない日本としては、平和主義を力にして世界に日本という立場を作り上げる勇気が必要である。これほど、嫌らしい独善主義が世界に広がる中、むしろ日本の尊厳を高め、日本らしい立脚点が作りうるはずだ。なまじの武力を持つよりも安心な国づくりができるはずだ。

 

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