東京オリンピックは何故夏開催に決まったのか。
これほどの暑い夏は経験がない。暑かった、2018年の7月そして8月がなんとか終わろうとしている。昼の暑い時間は冷房機を頼りに過ごした。よる冷房を付けて寝るという経験を初めてした。この暑さは年々さらにひどくなると予測されていて、2050年には44度にまで上がると気象庁は予測している。地球環境の調和を壊している姿なのだろう。東京オリンピックは残念ながら、過去にない過酷なオリンピックになることが予想される。東京の夏は到底スポーツをするような環境ではない。気象庁も命の危険のある夏と繰り返し言っている。しかし、これを変えようというようなことは誰も言わない。たぶんできないことになっている。日本オリンピック委員会が誘致の条件として提案した期日だからだ。前回の東京オリンピックが10月10日の開会式だったのにもかかわらず、何故今回は最も熱くなる7月24日開会式なのか。余りにひどい期日なので理由を調べてみた。
支持が一番もらえる期日にしただけなのだ。ーー「国際オリンピック委員会(IOC)では、立候補都市は夏季五輪開催日を7月15日~8月31日までの間に設定することを大前提としているからだ」その理由はIOCが利益を上げるために、欧米各国のテレビ放映権を当てにしている。他のスポーツイベントが少ない、この真夏の期間にオリンピックを設定するという事だ。それが嫌なら立候補をしなければいいという事になっている。みんなでオリンピックで一儲けしようというのが、この選手を無視した馬鹿暑い最中の開催という事になる。商業主義丸出しオリンピック。アスリートファーストどころか、エコノミックファーストのオリンピック。オリンピックを冷房の効いた涼しい場所でテレビで見させていただくだろうと思うので本当に申し訳がない。焼け石に水と言われている、サマータイムはどうだろうか。これはなかなかのJOCのテクニックなのだと思う。各競技の開催時間は先日すでに決められ発表されている。何故午前中から水泳決勝なの、選手が本領を発揮できないのではないかなど少しもめたようだが、アメリカのテレビ観戦時間を配慮したのだそうだ。欧米の人がテレビを見やすい時間に決勝が行われるという配慮だそうだ。
アメリカとの時差は16時間。日本の朝の10時がロサンゼルスの夕方6時。ニューヨークの9時。もし2時間日本で夏時間が出てきた。2時間ずらしたら、アメリカの方はロサンゼルスは4時という事で怒り出さないのだろうか。多分日本の方で12時開催に変エルとなるのだろう。東京五輪招致委員会は開催計画書に「この時期の日本は温暖でアスリートに理想的な気候」と記載して提案したそうだ。こんな嘘を書いてまで招致したかったという事なのだろう。異常気象という事ではない、日本はこの時期一年で一番熱い、熱中症危険注意報発令中である。申請したころはこれほどの暑くはなかったとでも言い訳するほかない。事故が起こる前に何らかの手を打つべきことではないのだろうか。これから選手は東京の暑さ対策であろう。この耐えがたい暑さになれるためには、練習用サウナ施設でも必要になるのだろうか。気圧の低い部屋で肺の能力を高める練習もあるくらいだから、高温体育館があっても不思議はない。
外国選手がなれない暑さで力を出せなければ、日本選手のメダルが増えるという事になるかもしれない。熱さで敗れた選手は日本に悪い印象を残すことだろう。日本選手が活躍すれば、多分最悪の季節の開催を意図的に行ったと、そういう言われ方をするかもしれない。本当に喜ぶことのできない、金儲け主義のオリンピック。選手にとっては2重3重に辛いことになる。今からでも10月開催に変えるべきだ。誰だってそれくらいのことは分かっている。金儲けの為に我慢しているのだ。いったん決めたことではあるが、これほどの異常気象は予測できなかったとか理由付けは出来る。それが選手を大切にするオリンピックではないのか。それが出来ないというなら、2度とアスリートファーストなど笑いながら言うな。心にもないことを平気で口にする政治家というものの、無神経が不愉快だ。
思い出したことがあるので付け加える。朝日新聞が夏の甲子園を主催しておいて、オリンピックの夏開催を批判しているのはおかしいという意見があった。それは野球もマラソンもやったことのない、想像力の欠落した人間の言い草だ。野球は休み休みやるスポーツだ。半分はベンチの日陰で休んでいる。マラソンは2時間以上炎天下を全力で走るのだ。これを同じと考えるとすれば、無知な人間の証明である。