朝の畑や田んぼを巡る楽しさ

   

 

機械小屋の大豆苗箱播き

毎朝ぐるりと畑田んぼの見回りをする。この1週間は朝のニンジンの水やりが加わったので、張り切っている。少し時間が余分にかかるが、楽しみが増えた。作物が発芽することを見届けるほど面白いことはない。5時に家を出る。だから今日も5時までにはブログは書き終わる。そして、5時から軽トラの後ろに積んだ、3つの桶に水を一杯にくむ。10人の畑がある。一人5mである。150リットルで50メートルぐらいのにんじんの畝に丁度の水やりになる。一人30リットルの水やり人る計算だ。水やりだけで45分くらいかかった。結構歩く距離がある。10リットルじょうろに水を汲んでは繰り返し15回くらい歩いた。1回5分で45分くらいだった。この水やりが良いのは、大豆畑の鳥を追い払う効果もある。まだハトは来ていない。毎朝着ていたハトが幸いのことに避けてくれている。10人の作物をゆっくり眺めることになる。それぞれ播き方の状態が違うので面白い。丁寧な人、おおざっぱな人。私がほかの人と違うのは、蒔いてから足で踏みつけてみた。足で踏むたびに、足で踏んだら種が怒って良い発芽にならないと言っていた人のことを思い出す。ひねくれ者の私はそれから、種をまくと踏みつけることにしている。

このイネの感じは悪くない。

つぎに欠ノ上田んぼに回る。田んぼの水回りである。田んぼはこの時期間断灌水である。川の水も減少しているので、半分の田んぼに水を回し、半分は水を止めるという事にしている。単純に決まったようには行かないので、その日その日で微調整しなければならない。水があるはずの田んぼに水がないという事がままある。それでも初期段階の深水管理よりはだいぶ楽だ。畔の水漏れなどあっても、イネには大きな問題は起こりにくくなっている。病気の観察もしている。昨年はこの時期には出現した紋枯れ病は今のところ見当たらない。紋枯れ病は幼穂形成期の時期に出るらしい。もうそろそろである。ニカメイチュウにはだいぶ入られた。しかし、やられるもももやられて、それなりに収まったところのようだ。田んぼの漏れが所々起こる。これを直していると思わぬ時間がかかる日もある。大体は30分で田んぼの水回りは終わる。そして、舟原田んぼに行く。赤松さんの田んぼの水の様子を見る。イネの状態はなかなか良くなってきた。このまま行けば8俵は超える。穂肥や干しを適切にやれば、10俵に到達する可能性もある。今のところ少し太さが足りないか。びっくりしたのはジャンボタニシがいたことだ。

今度は根付いてくれた。来年は良い花を咲かすことだろう。

次に廻るのが、舟原溜池である。ここで、蓮とカキツバタの様子を観察する。カキツバタは良い芽が出てくれた。活着したのだ。これで一安心である。先日、種を収穫して、乾燥している。良いタイミングで播種してみようと考えている。花が咲くまで3年かかるのでやる人は居ないと書かれているが、3年くらいなんという事はない。種をまいて育てるという事が楽しいではないか。池の一角にカキツバタの種まき場所を作ろうと考えている。溜池はつい眺めていて時間が過ぎる。良い空気が溜まっていて実に美しいものだ。こんな素晴らしい場所を自分たちの溜池として管理できる舟原は本当に幸せな地域だ。私は舟原自治会の環境美化委員として溜池の管理をさせてもらっている。この後、機械小屋に回る。機械小屋の中庭には、大豆とササゲが苗箱に播かれている。この苗箱に水やりをする。大豆も、ササゲも水やりより、水のやり過ぎに気お付けなければならない。大豆は14日播き3日目で持ち上がってきたところだ。ササゲは16日播きでこれから動きが出てくると思う。ササゲは宮古島の黒小豆も播いてある。

家に戻ると2時間くらいが経過していた。何とも素晴らしい時間だ。蒔いた種を見て歩くことほど面白いことはない。彫刻を作る木曽福島の方の人が、何時も発芽する芽の彫刻を作っていた。実に面白い主題だと思った。土からにょっこり出現した植物の、世界を新鮮に受け止めている姿ははつらつとしている。そして点に向っての方角を示している。私も絵を描くという事はこういう姿を描くという事だと思っている。畑巡りは深く楽しい時間だ。負担感は全くない。一人でやるとすれば、ニンジンも毎年上手く行かない。だらしないからだ。まあいいやという事になる。しかし、みんなのにんじんもあるとなれば、さすがに張り切って水やりが出来る。こういう時に、人間は人の為の方が力が出ると言っていた中村さんのことを思い出す。先日大豆の会の種まきに参加した人が、今度中村さんの所の研修生になりましたと、張り切って語っていた。そう、みんなでやればこの場所だけは何とかなるかもしれない。

 

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