8月の自給作業

   

朝の田んぼ全景

8月の自給は暑さを味わう。暑さに向かい合う事も、悪くはない。朝は4時前に起きる。今はまだ暗い。日に日に夜明けが遅くなっていることを感ずる。植物はこの日照時間の減少を、敏感に感じ取っていることだろう。人間は暑いから活動を控えなければならない。植物は今一番活動が力強い。雑草は驚くほどの速さで生育している。私もぐうたら派である。それでも、汗をかきかきそれなりにはやるしかない。無理なほどはやらないが、それなりの範囲でやる。それなりにやり切れば、暑さも良いものだという気になる。だから暑い盛りにも少しは草取りをする。熱中症になりそうなほど汗をかく。しかし、毎日外仕事で汗をかいていると、案外に炎天下にも耐えられるような身体になる。年齢のこともあるから、気お付けなくてはならないが、今のところは、夏バテというようなことは体験したことがない。夏は食欲が減退するというようなこともない。70歳までこんな暮らしでやれれば、有難いことだ。

里地里山の10番田んぼ 1本植も4本植えも差がない。

今年はみんなとやる畑に力を入れている。この夏は小豆と長ネギ、大豆とお茶の作業と毎週作業がある。みんなの畑はやる気が出る。暑いからやらないというような気分ではない。人間不思議なものだ。みんなが来ると思うと、お尻が軽くなる。小豆も長ネギもなかなか好調である。この調子で行けば豊作になるかもしれない。タマネギ、ジャガイモと引き続きのみんなの畑である。田んぼも悪くない。9俵には乗ったのではないだろうか。走り穂が出てきているが、穂の大きさも悪くはない。止葉もなかなか立派なものが出ている。止葉がこの後の決め手になる。ここからの心配は下葉枯れである。どうしても稲株の下葉の4葉期当たりの葉が今頃に枯れてゆく。この枯れ上がりが少ないといい。これが多くなってくると、根の様子が怪しいのだと思う。間断灌水で、根の活力を維持する。この時期の根は田んぼの上層8センチぐらいを隙間なく広がっている。細い、白い糸のような根だ。この根がどのくらい維持されるかで稲のこれからの穂の大きさ、粒張りを決めてゆく。

大納言小豆畑

稲のもう一つの心配が穂イモチである。8月中旬の穂揃い期以降が要注意である。天候の影響が強く影響する。雨が降り続き日照不足になると、イモチが広がる事がある。早めに発見することが肝心。対策としては、風通しを良くするために、畔草は完全に取り除いておく。もし感染した葉があれば取り除く。感染した株があれば取り除く。あとは天気の回復を祈る。気休めとして、エヒメAIを散布したことはある。効果が少ないかもしれないが、やらないよりは良いかもしれない。例年出る場所があれば、その付近の株にはエヒメAIを予防的に撒いて置くのも良いかもしれない。実験してみることにする。まだ全くその兆候はないので、怪しげなものが出たらすぐ作ることにする。間断灌水はなかなか難しいが、何とか続けてみている。基本は夜の間水を流し、昼間は止めると考えているのだが、そうはいかない。

長ネギ畑

今年は6月末からトマトが取れ始めて、ここまで食べ続けている。トマトは美味しからどれだけあっても食べてしまう。夏バテ知らずはトマトのお陰かもしれない。キュウリは少しづつ食べている。ナスは全く駄目だ。サツマイモと、トオモロコシはタヌキに食べられたようだ。食べられると急にやる気がなくなる。サツマイモは丸ごと植えこんでいた。そこから株があちこちに広がり始めていたのだが、意気消沈した。よく考えたら、今からでも植え直せば何とかなる。今日やることにしよう。今月は9日に水質検査をする。県の環境センターにお願いしたら、専門の人がいなければ無理だというので以前断られたことがある。今回、有機の里づくり協議会として行うという事で、検査を依頼した。農の会には検査の専門家が2名もいる。協力してくれることになった。こういうところが、農の会の素晴らしいところだ。田んぼの入水、排水を持ち込み、自分たちで測定する。水温、窒素、リン、COD、ph、電気伝導度、BODを測定するつもりだ。田んぼによって何が違ってくるかとても興味がある。

 - 8月, 自給