国会を開催しないという憲法違反
自民党は自主憲法制定を主張している。この自民党憲法においても野党の国会開催の要求があった時には、20日以内に開催しなければならないとしている。自民党にも常識はあるのだ。しかし、安倍政権は野党の国会開催の要求を無視して、外遊に励んでいる。総理大臣が外遊あそばすので、国会を開催をしないなど、前代未聞である。これほど立憲主義を踏みにじる行為はない。憲法解釈のでたらめ拡大を行い、憲法を踏みにじる安保法制を強行した。今回は国会の開催の拒否である。あれほど丁寧な説明をしたいと繰り返した、同じ人間のやることとは思えない。これでは日本が独裁国家になってしまう。政府が最も重視しなければならないことが、国会における議論である。少数者の意見であったとしても、筋が通っているなら、政府がくみ上げ採決を取り直すというのが、国会の議論の根本になければならない。聞く耳を持たなかった安倍政権は今度は、海外逃亡である。
これほど国民を無視した政権は、過去あったのだろうかと思う。安倍政権は3つの憲法違反をしている。1、安全保障に関して海外派兵できる軍隊を持っている。2、国民の平等な投票の権利を、ゆがめている。3、国会の開催の要求に従わない。果たしてこんな状態を立憲主義の国家と言えるのだろうか。
安保法制を進めれば、日本のテロの危機が高まるということは、現実化してきている。イスラム国のネットマガジンでは日本をテロ標的にするという記事が、連続的に出ているそうだ。力でイスラム国をねじ伏せようとしているわけだが、負の連鎖が起こる。フランスはパリのテロに対して、空爆の強化で反発している。しかし、内部に抱えている移民のイスラム教徒たちの不満はより深刻化するはずである。フランスはアフリカの旧植民地からの大量の移民がいる。そして、その2世、3世のフランス人となったイスラム教徒の人たちは、差別を受けている。そして、イスラム国へと心理的に傾斜してゆく。空爆でたとえイスラム国が殲滅できたとしても、国内の格差が解決するわけではない。フランスが移民を受け入れた理由は肉体労働者の不足である。今の日本と同様の状況である。3K職場に働くフランス人が不足したのだ。そこに旧植民地からの移民が流入する。しかし、その社会的な立場は固定化され、昔から不満はくすぶっていた。その2世、3世となれば、展望がない格差社会に嫌気がさすのは当然ではなかろうか。
最高裁ではまた国会議員選挙に対して違憲判決である。つまり、現在の国会議員はすべからく意見選挙区で選ばれた人たちである。こんな立憲主義国があるだろうか。自分の立場が憲法違反であることを、改善できない国会議員で国会が出来ているということは、日本国民は恥としなければならない。しかも、国会の開催の要求があるにもかかわらず、開催したくなければ無視を通そうとする。
日本国憲法が泣いている。日本は憲法に従って国の運営を行うことに決まっている。このことは民主主義国として、最も重要な、政治家も国民も大切に育ててゆかかなければいけない方針である。このことは、革命憲法ともいえる、自民党憲法の中にすら書かれていることだ。自民党憲法すら無視して、やりたい放題やって構わないというのが、安倍政権ではないか。辺野古では沖縄県と日本国政府が裁判になった。国の主張では、国防に関して国の専権事項だから、地方自治体が口を出すことは出来ないとしている。この考え自体が間違いである。国防を決めるのは、国民である。国民を無視して、国防を決めていいはずがない。国民がおかしいとすることを無理やり政府がおこなうことは、立憲民主国の主権在民の意味を理解していないことになる。自民党よ、憲法だけは大切にしてほしい。それが世界で尊敬される国になる第一歩だ。