もみ殻クン炭と籾酢液の作り方

   

もみ殻クン炭を今年5回目を焼いた。一回で70リットルの袋に7杯採れるので、1回500リットル。これを5回だから、2500リットルもみ殻クン炭を作ったことに成る。籾がらを有効利用したい。農業から出るものは、すべて自分の循環に取り込みたい。もみ殻クン炭の作り方は以前書いた。その後、繰り返し作る内に2つの工夫をした。一つは、焼き上がり時間を調整する方法である。朝作り始めても、夕方までに出来ない場合もある。もみ殻の湿り具合で完成時間が異なる。袋に入れてはあるが、野外に置いてあるので湿っている。それを繰り返して気付いたのは、あと何時間で出来上がるかの予測である。夜7時の状態で翌朝7時に完成させるための方法である。その時のもみ殻の燃え具合で変わるので、経験での微妙な調整が必要であるが。じわじわ夜の間燃やして置くためには、上の層に濡れたもみ殻を10センチほど加えて少し固めてやる。これで翌朝まで上まで燃えていることはない。もう少し熟達してくると、この覆う厚さであと何時間で完成させるというめどが立つだろう。時間を延ばしたからと言って下の方が灰に成ることは無い。

もう一つやってみたのが、「籾酢づくり」である。木酢液は取ったことがある。籾酢も自然農薬として利用できるらしいので、カルシューム入り籾酢液を是非作ってみたいと考えていた。どうせなら、籾の中に竹を混ぜて焼き、竹の有効性分が入った方が良いと意味無く思った。正直こういうものがどの程度効果があるかは、眉唾ものだ。出ている煙をそのまま無駄にするのも気分が悪いので、ともかく取り組んでみた。10メートルもある煙突がいいらしいが、6メートルでやっている。採れたがやはり煙突が長いというのは、有効なようだ。煙突が短くても気化している煙を冷ましてやればいいのだから、蒸留機のように途中で水槽を通すような工夫をすれば、短くてもいいはずである。羽根のついた放熱式の煙突でも使えばいいのか。煙突にアルミホイルを巻きつければいいか。今回はあり合わせのものでやってみた。煙の温度で成分が変わるらしいが、籾酢の場合、製造方法から言ってそれほど厳密なことはできない。それでも1回1リットル位は採れた。

もみ殻クン炭を使いたいのは、このあたりの土壌の酸性が強く、ホウレンソウなど作れないからである。タマネギも良くないのは土壌の酸性が強すぎるのではないか。と言って石灰は土壌には良くないと思うので、堆肥を入れ続けて土壌の中和改善を図っている。徐々に改善されてきてはいるが、もみ殻クン炭や草木灰を加えることで、さらに土壌を良くしたい。良く成るとは普通にホウレンソウが出来ると言うことである。田んぼにもクン炭を入れてやれば、稲は良くなるはずだ。小麦畑がこれで土壌がだいぶ良くなってきている。小麦がそこそこ伸びた時、土寄せと草抑えにもみ殻クン炭を蒔いている。徐々に土壌が改善された結果、先日の大雨でも畑に川が出来なかった。以前は水たまりや川が出来て表土が流されていた。今回の大雨は種を蒔いた後だったので、流されていないか不安だった。ところが、土壌の浸透性が改善されたのだと思う。一か所も水溜りや川は無かった。

家の方の野菜の畑にどんどんもみ殻クン炭を入れている。ホウレンソウなど現在、クン炭が表面を覆い、地表が見えない状態。昨年より生育が良いようだ。気を良くして大麦や、タマネギにも撒いた。養鶏場には1回分全部を入れて見た。表面はほぼクン炭になった。籾酢は2リットルガラスの瓶に入れて、中に牡蠣ガラを入れた。ビデオではあぶくが出て沸騰しているようだったが、それほど激しい変化は無かった。酸性のレベルが低いのだろうか。半年こうしておけば使えるものに成るだろう。今年は甕虫が大量発生した場所がある。えひめAIと混ぜて撒くのも良いかもしれない。来年病気が出たり、虫が来たりした時に散布してみる。

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