田植1ヶ月

下の田んぼ
田植が1月11日だった。2月11日の五穀のは種日がちょうど一ヶ月である。稲の成長はまずまず順調な1ヶ月だったと思う。おおよそ8葉期というところである。分ゲツも徐々に増えてきている。この間1ヶ月が石垣島の一番寒い時期であったが、最低気温が9度だった。13度まで下がった日が3日だった。
ゆっくりとした成長であったが、活着がいくらか悪かったという感じかもしれない。1月田植は2回目だが、悪くはないようだ。晩稲品種を作ると言うこともあるので、2月田植ではひこばえを2回採るためには、日数が足りないことになる。6月が最初の収穫。2回目が9月。3回目が11月を予定している。
また、1期目が台風シーズンの前に収穫できればと言うことも、早く田植した方が良いと言うことになる。希望は6月初めの稲刈りである。それなら早生品種と言うことになるわけだが、有機栽培で行うと、早生品種では早く穂が着きすぎて、13枚の葉が出たあたりで出穂してしまい、小さな穂しかつかない。
石垣島では、ゆっくりとした生育をする晩稲品種でないと、15枚の葉は出ない。昨年小田原でみた富田さんの栽培していた「にこまる」の素晴しい生育の稲は、17枚の葉が出た。この品種なら石垣島の気候でも15枚葉が出る可能性が高いと考えて居る。それで、併せて3種類の晩稲品種の試験栽培をしている。

「にこまる」は下の田んぼと3番田んぼで作っている。今の所、下の田んぼが8葉期に入った。(写真の3番田んぼの稲は7葉期)分げつ期に入っている。ここで分ゲツが十分採れれば良いのだが、分ゲツが勢いよく進むという感じでもない。寒かったことが影響しているか。葉色は中央の葉で5はあるので、肥料が足りないと言うこともない。
あと1ヶ月、3月半ばで幼穂形成期になる。この頃に11葉期から13葉期ぐらいにならば良いと考えて居る。分ゲツ数は20本は超えていて欲しい。ここで、補肥を入れたいと思う。そう考えるといくらか成長が遅いような気になってくる。いつも考えては、オロオロするばかりである。
「たちはるか」という晩稲の品種も作ってみている。5番田んぼと3番田んぼだ。先ず先ずの状態だと思うが、苗の時にやわらかく、少し弱いように感じた。それがどう言う結果になるのか、まだわからないが活着まで少し時間がかかった気はした。
分ゲツは始まっている。株の大きさは40センチ。大きな葉の幅は10㎜。分ゲツは2分ゲツぐらい。その次の分ゲツはまだない。にこまると同じである。少し停滞した感じがあるとすれば、9度まで下がったことが影響しているのだろうか。曇り日が多めの状態だったが、これは例年のことだ。
もう一つの晩稲品種は「あきまさり」はひこばえ研究の中野先生の推薦の品種なのだが、まだ熊本県から送られてこない。時間ばかりが過ぎて行きなんとも不安である。申請書を出してから、関係部署の許可まで1週間はかかるらしい。のんびりしているというのか、よほど忙しい部署なのかも知れない。
晩稲品種でのひこばえ栽培がどうなるかには、たどり着いた期待の品種で興味がある。いずれにしてもまず1期目の稲が十分に出来るかどうかである。苗作りはある程度成功した。12月の5週育苗である。12月はまだ暖かいので、育苗に保温入らない。少しやわらかい苗であったが、5葉期2分ゲツまで進んでいた。
晩稲は苗も時間がかかるものだが、12月育苗で小田原の5月育苗と同じだった。ただ少し堅さが足りなかった点がどうなるか。12月の日照が足りなかった気はしている。また田植直後の強風で、苗の活着が遅れるのは例年のことだが、それでも1週間ぐらいでどの株も根付いたので、悪いというほどではなかった。
田植をして活着まで時間がかかった。強い北東の風が吹き荒れた。防風ネットを張ってあるのだが、その程度では不十分だったようだ。下の田んぼは上よりもいくらか風が弱く、活着が早く成長も一葉早く進んでいる。やはり風が問題の一つであるのは間違いがない。
風をよけるために来年はさらに防風ネットをしっかり張りたい。毎年そう考えてはいるのだが、田植前後余裕がなくて、ネットの設置が遅れる。事前にネットを張ると田植がやりにくくなる。もう少しネットを張る通路が広ければまだ良いのだが、田んぼをこれ以上狭くしたくもない。
光合成細菌は時々入れている。2週に一回ぐらい入れようと考えて居る。3回目を昨日入れた。効果があるのかないのかまだ分からないところだが、田んぼを歩いて悪臭とか、あぶくが多く出るというような、悪い感じは減ったような気がするので、続けてみるつもりだ。
葉の色が5まで濃くなってきたのは、もしかしたら光合成細菌の効果かも知れない。入れてない2番田んぼと比べると効果が出ているような気もしてくる。いずれにしても光合成細菌の効果は、継続して始めて分かることなのだから、注意して観察を続けたい。
ジャンボタニシの食害はほぼなかった。ジャンボタニシは確かにいるのだが、苗が5葉期を過ぎているためか、葉が固くなってきたためか、食べられることはなほぼなかった。毒々しい卵も時々見るし、20匹ぐらいは下の田んぼでは捕まえたから活動はしているのだろう。やはり5葉期を過ぎれば、食害はまずない。
ジャンボタニシが雑草を食べてくれるためか、雑草はほぼない。水の浅いところにはあるのだから、ジャンボタニシが食べていると考えて良いのではないか。田植1ヶ月後で草がないというのは、これほど有り難いことはない。あの大変だった草取りから完全に解放された。
石垣島の稲作は難しいのだが、雑草が出ないという点では、有り難いことになる。どうものぼたん農園の人たちは、あの辛い草取りを知らない。ジャンボタニシのありがたさも知らない。小田原ならば、田植一ヶ月は転がしなど、頑張らなければならない時期である。
5番田んぼは一回だけコロガシをして、補植をしたが、もう一回今日にも転がしに入ろうかと思う。土の状態がいくらか気になるところもある。田んぼの中に入らなければ分からないことは多い。微生物はぐんぐん増加しているが、まだ去年多かったサカマキガイ、 細長いが、殻の巻き方が左巻き(カワニナは右巻き)。
4月が幼穂形成期から出穂期になるはずだ。この時期に一番水が必要になる。今から水の心配をしていても仕方がないが、いつも水が不足気味なので、今から心配になる。その意味では下の田んぼは、新しい溜め池も作ったので、上よりは水がありそうなので、一安心である。
今年は晩稲品種の試験栽培と光合成細菌の継続利用を試みている。毎年新しいことに取り組んでいて、なかなか成果が出ないが、今年はかなり方角が定まってきたと思える。何がダメなのかは分かってきた。品種はまだ課題が残るが、晩稲品種の希望はあるだろう。
ひこばえについては3回収穫は見えている。問題はバイラス病の出現である。風通しを良くして、ウンカを寄せ付けないことだ。取り囲むネットは穂が出るまで張らないことにする。鳥の害を防ぐためには、出穂から刈り取りまでの2ヶ月だけネットを張る。
ひこばえも1回目はウイルスの問題は大きくはない。2回目が問題になるわけだから、1回目のひこばえ栽培の時に、怪しい株の除去を徹底するほかない。ウンカの飛来は6月だから、これも注意深く観察を今年はしてみた。ツマグロヨコバイはいたが、ウンカは見なかったと思っている。