米麹の使い方
米麹を利用して、作るものには4つある。1、味噌 2、塩麹 3、甘酒 4、どぶろく 米麹は米を食べてきた日本人の身体に合う気がする。是非とも生きたままの麹菌を生活に取り入れて、免疫力の向上に使いたい。
「味噌」の基本は大豆である。麹の良しあしより、煮た時に美味しい大豆でなければ美味しい味噌は出来ない。美味しい大豆を手に入れたかったら、自分で作るほかない。市販の大豆と自給の大豆では味がかなり違う。理由は分からないが茹でて比較してみれば、誰にでも確認出来る位違うものだ。良い大豆を良く煮る。煮る時間は長めの方がいい。大量の大豆を大釜で高温で煮る。仕上がりで水が焦げない程度で減って行くように煮る。7時間くらいは煮る。仕込んだ味噌容器の置き場が問題。じっくり寝かす発酵が進み過ぎたような味噌が好きなので、3年味噌を日ごろ食べている。半年ぐらいのものの方が好きだと言う人もいる。置き場は出来る限り涼しい所に限る。夏の昼間、閉め切って出かけるような部屋では無理である。理想を言えば、南向きでありながら、陽のあたらない半地下で、風通しは良く、冬は底冷えのするようなじっとりした味噌部屋。そんな場所は今どきないので、一番それに近い場所を考えて置いておくこと。
「塩麹」は麹1キロに塩を300グラム。塩は減らしても良い。タッパーに入れてよく混ぜて、ひたひたに水を加える。一日すると水を吸い込んでしまうので、又水をひたひたに加えて調整しておく。表面にはラップを掛けて空気に触れないようにしておく。仕込んで1週間したら使える。と言っても時間が置いた方が、より馴染んでまろやかなものになる。最初の段階ではただしょっぱいだけの様なものである。毎日1回かき回しているが、麹が徐々にとろけて行く。糀らしい匂いが徐々に高まってくる。色は少しずつベイジュが濃くなる。部屋に普通に置いてあるだけだが、楽しみでついついかき回して様子を見てしまう。この段階の管理はでは室温で構わない。まろやかになり完成したら、冷蔵庫に入れて、変化を抑える。このまま使えば、半年ぐらい変化しないで使える。調味料としてあらゆるものに使ってみると良い。私の好みとしては、魚にまぶして使う。野菜の漬けものとして使う。キュウリ一本に対して、さんま1本に対して、小しゃじ1杯程度を加える。急ぎの時は、切ったキュウリに加えて軽く揉み込むといい。
「甘酒」は麹と同量のご飯を混ぜて、水を加えればいい。ご飯の炊き方はお粥が普通であるが、普通に炊いたご飯でもてもさして違わない。焚きたてのご飯に麹と良い水を加えながら、60度に温度調整をする。カルキの強い水道水の場合、置き水にして加える。ご飯を冷やしながら、麹を加えて60度前後に成るように調整する。水の量はひたひた水である。そして、わたしはタイガーの保温調理鍋に入れる。そのままで24時間経て出来上がる。まだ甘さは控えめのものである。さらに甘くしたい場合は、一度冷蔵庫で冷やして、もう一度60度に上げて、もう一晩保温鍋に入れておく。これを繰り返せば甘くなる。保温鍋が無ければ、発泡スティロールの箱に入れて、そこに湯たんぽを入れておくのも良い。甘酒は、健康飲料で本来は夏バテ防止と言うが、もちろん冬に温めて飲むととても体が温まるものだ。
「どぶろく」は作り方が難しい。美味しいどぶろくというものを飲んだことがない。やはり清酒の方がおいしい。どぶろく好きという人も居るが、日本酒のおいしさと較べてしまえば元も子もない。しかし、自給するという以上、市販のものより美味しくなければ、やる気に成れない。何度やっても大した味にはならないので、しばらくやめている。美味しく作るための、ある方向が少し見えたので、今回もう一度どぶろくに挑戦している。そこそこのものが出来てきたので、その経過的な方法を書いておく。美味しいものを作るには、まず糀の発酵である。これで良しという発酵がなかなかできるものでない。麹菌の種類もあるようだが、それより、発酵の進み方のようだ。最近米袋法に変えてから、今までよりはいい麹が出来る。しかし、アルコールの度数がある程度高くないと、美味しいとはならない。度数を上げようとすると、すっぱみが出てしまう。課題である。